高志宮殿下のやんごとなき日常 -10ページ目

高志宮殿下のやんごとなき日常

タイトル分かりやすくしてみますた。
旧『振り返ればヤツがいない』です。

【19日目】
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目が覚めた。フランスから日本へ向かう飛行機の中だ。

1350万円(暫定)のスマホケーブルはすこぶる調子がいい。

十数時間のフライトも終わってしまえば一瞬だ。

カラカスからフランスに行く最中に見ながら寝落ちした劇場版銀魂を見ながら今回の旅の事を思い出していた。

 

格安航空チケットの姓名を逆に入力して25万円のチケットが75万円になったこと。

 

カラカスの空港職員に闇両替依頼したら一桁ボラれたこと。

 

バスが無くてタクシーで600km移動したこと。

 

カラカスからシウダーボリバルに行く途中で不良警官にカモられてスマホケーブル奪われたこと。

 

ツアー会社の住所も電話番号もわからない状態で意思のスペイン語しか話せないタクシー運ちゃんとツアー会社を探したこと。

 

持参したツアー費用がまるで足りず、壮大な散歩になりかけたこと。

 

友人にツアー費用振り込んでもらってなんとか出発できたこと。

 

メールでやりとりしていたはずのカルロスが実は2年前に死んでいたこと。

 

目的地だったギアナ高地のてっぺんが雲で覆われていて何も景色が見えなかったこと。

 

ガソリン交じりのアレパ。

 

水しか出ないシャワー。

 

友人からの振り込みが完了しておらずプラスで5日拘留されたこと。

 

スペイン語しか話せないおばあちゃんと一緒にバスに乗ってネカフェに行ったこと。

 

振込確認ができて、帰って良いってなった瞬間。

 

段ボール仕立てのバスの窓。

 

1350万円のケーブル・・・。

 

 

基本的にベネズエラ人は陽気で気さくな人が多かった。

しかし意思の疎通がうまいこと出来ずにお互いに誤解したままの部分もたくさんあったと思う。

また行きたいかと聞かれればそうでもないが、ギアナ高地にはいずれリベンジしたいと思う。その時はきっとヘリコプターでてっぺんを目指すことでしょう。

 

 

 

 

日本に着いた。

 

 

 

席を立った時、隣に座っていた品の良い老婆が「あなたは役者さん?」と尋ねてきた。

「いえ、全然違います。」と答えたら、その品の良い老婆は「あらそうなのね。あなたかっこいいし、新選組の映画を見ていらしたものだから。」と。

新選組の映画・・・?そんなもの見t

 

 

 

 

あ、銀魂。

 

~fin~