去る6月3日(土)~4日(日)に、大阪市舞洲障がい者スポーツセンター アミティ舞洲で、関西電動車椅子サッカー チャンピオンズカップが開催されました。

今回から時速6km/h(国内ルール)と、10km/h(国際ルール)のカテゴリーに分かれ、バスケットコートほどの小さなピッチで関西ナンバー1を懸けた熱戦が繰り広げられました。
※1試合20分ハーフ

我がSONICは6km/hのカテゴリー(予選2グループ)に出場しました。

僕が監督としてベンチ入りしたのは、昨年10月に同会場で開催された日本選手権以来のことでした。

現役時代、何度も足を踏み入れ、酸いも甘いも経験してきたアリーナですが、あのときと変わらないワクワクとドキドキ、そして、気の引き締まる思い。何とも感慨深いものがありました。

SONICは1日目、セレッソ阪神と大阪ローリングタートルと予選リーグを戦いました。

第1試合目のセレッソ戦は格下相手だったため、「これまで練習してきたことをしっかりやりきる」「得点よりも内容を重視しよう」と伝えました。

試合序盤は初戦ということもあり、動きが硬く、得点が入っても、個人技やごっつぁんゴールばかりで、あまり内容のない展開でした。ハーフタイムでは、その辺りの修正を行い、後半はコンビネーションで得点を狙ったり、意図を感じられる攻撃もでき始めて、8―0で圧勝しました。

2試合目のローリング戦はインターバルを置かず、続けて行われました。

今回、SONICの参加選手は、4名で行う競技にも関わらず、5名しかいなかったので、選手たちに疲労の色が見えましたが、1試合消化していることで、さっきほどの堅さはなかったように思いましたし、選手たちも内容を意識して取り組んでくれたと思います。

SONICはこの試合にも11―0で勝利し、結果、この組を1位で通過。翌日は全国2位になったこともある強豪、兵庫パープルスネークスとの決勝戦に挑むことになりました。

この夜、会場の近くのユニバーサル・シティウォーク内にあるハードロックカフェで、チームの親睦会&決勝の決起集会を行いました。



久しぶりの選手、スタッフとの食事はとても楽しく、みんなからいっぱいパワーと元気をもらいました!明日は優勝だァー!


ということで迎えた決勝戦。僕は選手以上に気合いが入っていたのか、体が熱くて、初めから半袖になっていました(笑)

SONICは公式戦でこの兵庫パープルスネークスに一度も勝ったことがなく、ここで創設から10年間、SONICに立ちはだかってきた扉をこじ開けたいところです。

試合はSONICが序盤から優勢に進めていました。何度かチャンスも作り、守備でも相手のチャンスの芽を着実に摘み取って、ことごとくと言っていいほどマイボールにしていきました。ボール保持力が高く、ゲームコントロール(相手との駆け引き)の上手いパープルに対して、SONICはこれまでになかった展開で前半を0―0で折り返しました。

後半に向け、ベンチはとても雰囲気が良く、選手スタッフで修正点についてもしっかり確認することができたので、このまま粘り強く前半のような戦いができれば、勝利はそう遠くないと感じていました。


しかし、そこは地力に勝るパープルでした。SONICのペナルティーエリア前で得た間接フリーキックを、守備の陣形の崩れを突いて確実に決めてきました。SONICはメンバーを交代し、攻撃的な布陣に切り替え、早い時間での同点を狙いにいきました。

選手たちに失点の動揺はなく、また再びペースを握り始めたかに見えたそのとき、思わぬ事態が発生しました。ペナルティーエリア内の守備が故意の接触と見なされて、パープルにPKを献上してしましったのです。

その後も諦めず攻撃を仕掛けましたが、惜しくも0―2で惜敗しました。内容は勝ちに等しいものだったので、とても悔しい敗戦でしたが、パープル相手でも、粘り強く戦えば勝つことは難しくないところまできていると確信しました。

僕は約8ヶ月ぶりにSONICのサッカーを生で観させてもらって、この8ヶ月間、選手たちは本当に努力したんだなと感じました。僕自身も2日間耐えられる体力が戻ってきたので、次の目標を9月30日(土)~10月1日(日)に静岡県袋井市のエコパアリーナで開催される日本電動車椅子サッカー選手権大会に合わせ、しっかり体調管理をしていきたいと思います。

選手でなくていい。それでも僕が戻ると決めた場所、それは全国…。