5月18日

『アラビアンナイト』が千秋楽を迎え

4本連続していた演出の仕事が完了した。


休みなく次から次へと

舞台の演出をし続けるのは

人生初だったので

体力が持つかどうか

未知の日々だったけど

とりあえず、完走。


毎日が怒涛のように過ぎていき

この間にマミーも亡くなってしまい

まだ、マミーの不在を

受け止めきれてないし


これから先の作品のために

考えなきゃならないことも

山積みなのだけど


この辺りで大休憩をとっておかないと

身が持たない気がしてきたので


実家への帰省を兼ねて

夫と小旅行に行ってきた。


東京から飛行機で鳥取へ行き

城崎温泉で一泊してから

兵庫県の中部にある

私の実家に向かう計画。



旅の1日めは

6時半に家を出発。

午前11時にはもう鳥取砂丘を歩いていた。


寝ぼけてぼんやりしている頭では

移動の早さについていけず

なんか、ワープした気分。



裸足で砂の上を歩いたら

とても気持ちよくて

あっという間に日常を忘れた。



でも、つい先日まで上演していた

『アラビアンナイト』のことを

思い出したりもした。


シャハラザードのセリフの中に

砂漠の砂にも限りがあるように

私の物語にも限りがあります。

というセリフがあったけど


私には

鳥取砂丘の砂でさえ

限りがないように見えた。

量を測ったり

まして一粒一粒数えるなんて無理だ。


もっともっと広大な砂漠を見ていた

シャハラザードの比喩力とか

世界の把握能力の

細やかさと壮大さを思った。



砂丘には二頭のラクダもいた。


これが、炎天下の砂漠の道を

人や荷物を運ばされたり

時に丸焼きにされたりするラクダか。


人間との付き合いはさぞ大変だろう。


そんなことを思いながら近づくと

その眼差しのやわらかさに驚いた。

そんなに優しい目をしていて

この過酷な地球で生きていけるのか。

と思った。

こんなに優しい生き物が他にいるだろうか。


隣で写真を撮るのは

1人につき100円。

上に乗ると1600円。


本当はふさふさした首筋を

触ってみたかったけど

あの瞳を見てしまうと

上にまたがってのっかったり

不用意に触ることすら気が引けてきたので

ちょっと離れた位置に並んで

写真を撮るだけにした。


鳥取砂丘のラクダは

神々しすぎた。


そしてとてつもなく、かわいかった♡