昭和プロレスファンならレッドキングが好きに違いない説 | バーグマンのブログ

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「一般社団法人 日本ハンバーグ協会」理事長&ハンバーグマのグーグー原作者&なつかしエンタメライター&キャラクターデザイナー
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(ハンバーグ&プロレス&ファミコン&ジャンプがメインでしたが、現在休止中…)

プロレスの本質は、地元のベビーフェイスが外国人ヒールを迎え撃つことにある。
猪木さんを筆頭に、日本人レスラーが光り輝いていた裏には、実力と魅力を兼ね備えた素晴らしき悪役たちの存在があった。

(ミスター高橋「悪役レスラーたちのやさしい素顔」より)

地元のベビーフェイス=ウルトラマン
外国人ヒール=怪獣

プロレスの方程式はウルトラマンにも当てはまる。

そこで、レッドキング。

言わずと知れた「ウルトラ怪獣」の傑作である。
別名「どくろ怪獣」。
実に悪そうなニックネームである。

ベムラーを経て、二脚恐竜型怪獣の決定版を目標にデザインされたというレッドキング。
全身の階段状のモールドが語るしなやかな体の動き、太い腕が誇示する怪力と、怪獣の個性に密接したデザインと造形の冴えが魅力だ。
頭部のイメージソースは龍と蛇といわれるが、下から見上げた視点の巨大感を意識して、頭蓋骨は小さめの感覚でデザインされた。

(「CIRCUS別冊 語れ!ウルトラマン【永久保存版】」より)

レッドキング

「キン肉マン」のゆでたまご嶋田先生は、ウルトラ怪獣の中ではレッドキングが1番好きらしい。
私も同意見である。

力強さ&凶暴性があふれ出るシンプで秀逸なデザイン。
光線や炎といったギミックに頼らない、ラフ&パワーのファイトスタイル。
このわかりやすい『ド迫力の悪役のキャラクター』が、昭和プロレスファンの心をくすぐるのである。

「ウルトラマン」初登場時には…
チャンドラーの翼を引きちぎる!
咆哮のみでマグラーを戦意喪失に追いやる!
だいぶ小柄なピグモン(人間サイズ)に岩を投げて殺害!
と、残虐非道の極悪ファイトでやりたい放題!

前座のレスラー(怪獣)を蹴散らしながら、シリーズ最終戦へなだれ込むレッドキング。
究極のベビーフェイス・ウルトラマン危うし!

ここで試合展開を振り返ってみよう。

【ウルトラマンvs初代レッドキングの試合展開】

ウルトラマンが背後からミサイルキックの奇襲攻撃で開戦。
ラフにはラフで、ウルトラマンがオールラウンダーぶりを発揮!
頭に血が上ったレッドキング、弾丸タックルで猛突進も軽くいなされ、脳天から岩肌に激突。
これもウルトラマンの作戦勝ちの様相。
キレたレッドキングが岩を持って凶器攻撃!
が、これまたあっさりとスペシウム光線で迎撃。
ペースを握れないレッドキングに対し、ウルトラマンはすかさず袈裟斬りチョップからネックハンギングツリーへ。
さらに、フロントネックロックのまま回転し、レッドキングを再度、岩肌に激突させる。
ダメージの大きいレッドキングがフラフラと立ち上がったところに、ウルトラマンのフライングメイヤー一閃!
実に鮮やかなフィニッシュで、レッドキングKO負け!

脳天と首に集中砲火を浴びせる『キラーウルトラマン』の強さを引き出した、レッドキングの受けの凄みたるや、あっぱれである。

レッドキング、超一流の『実力と魅力を兼ね備えた素晴らしき悪役』に乾杯!