ご主人様とアタシ

ご主人様とアタシ

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『舞、大丈夫かな?』
『さっきメール送ったけど返ってこないんだよね…』
会社帰りのカフェで。
夏子と二人でおしゃべり。
こういう何気ない会話って大事だよね。
『とりあえずは待つしかないよね…。
そういや、夏子は彼からは連絡あったの?』
『うん、たくさんじゃないけどメールはある。
仕事忙しいみたい。
しばらく連絡するの止めようって
仕事の事が原因だったのかな』
『仕事忙しいのはね~』
『それで、千鶴はどうなのよ?』
『明日…』
『あ、会うんだ?』
『何の話かなあ…。
うーん、怖い』
『ある意味、悩んでいるのも千鶴らしいからね。
いいんじゃない、そのままで』
えっ?!

そして翌日。
舞は会社に来なかった。
『体調が悪いから休ませて欲しい』
と会社に連絡が入ったらしい。
実際体調悪そうだったから、しょうがない事だけれど。
舞自身の心は大丈夫かなと思う。
一方の夏子もやっぱりどんよりモード。
とりあえず連絡はしていて、今度会うみたい。
でも悪い話かもと、だいぶ緊張している。
そしてその緊張が移った訳じゃないけど。
アタシもガチガチに緊張。
久しぶりに会うのは、明日だ。
うー、どんな格好して会えばいいんだろ?
馴染みのおっちゃんとあれこれ話しているうちに、アタシはすっかりいい気分になって。
大将にお会計をお願いして店を出て。
あー、久しぶりに気持ちよく酔っぱらったなあ。
さあ、シャワー浴びて寝るかな、と道を歩いた時に。
ある女性が目に入った。
アタシも背が高いけど、その人はアタシと同じかそれ以上。
スレンダーな体型は、まるでモデルみたい。
あれ、でも何処かで見たこと…。
と思って気がついた。
舞がひどく酔っぱらった時にお店で会った舞の近所の人だ!
なんか上品な女性だと思っていたけど
へえ、こんな飲み屋横丁みたいなところにも来るんだね、意外。
じゃあ隣の男性は旦那さんかな?
アタシの視線に気がついたのか
軽く会釈してきて、アタシも会釈を返す。
ちょっとびっくりだなあ。