今日であの日から丸三年。
私自身も帰宅難民となり、お茶の水に勤務していた奥さんと合流し、寒さに震えながらもなんとか歩いて世田谷のマンションまで帰宅。
ようやくたどり着いた家のリビングで点けたテレビで各地の被災状況を見て、あまりの被害の大きさに戦慄すら覚えたのを昨日のことのように思い出します。
死者・行方不明者約2万人。
この2万人という数字に現実味がなく、しばらく受け止め方に戸惑っていましたが、とある人が、「2万人が亡くなった災害が1回あった」のではなく「かけがえのない1人が亡くなった災害が2万通りあったということ。」というのを聞き、なるほどと思いました。
1人の命が失われたことを1日かけて悼んだとして、2万人の死を悼むには54年かかります。
つまり、一生涯かけて悼んでも悼みきれないくらい、ものすごいことだったんだと。
風化は被災地でではなく、私たちの心の中でおこります。
帰宅したリビングが安心に満ちていることの幸せに感謝しつつ、あの日のことを心に刻む一日としたいと思いました。