umi no tegami

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大切な友へ 

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暑い日が続きますが、お元気ですか?



夏は、蝉の鳴き声に圧倒されますね。



不快ではないけれど。



さて、この間、奈良の春日山原生林遊歩道に行ってきました。



初めて行ったのですが、道に迷って、奥の道から来るおじいさんに声をかけました。



近くに来ると、おじいさんが病気であることにすぐに気がつきました。



手足が震えていて、足が摺り足歩行ぎみだったからです。



恐らくパーキンソン病だろうなとおもいました。



ですが、山を悠然と歩いているとこに驚きました。



おじいさんは、道をおしえてくれたのですが、「石仏に興味はありますか?」とおっしゃられました。



「はい、ありますが。」と答えると、こっちだと指差して、山の道なきところに入り、手招きしました。



「ガイドブックにも載ってないかわいらしい石仏がある」



そういって、山を案内してくれました。



これは、初心者の私では登れるのかっ?というところをおじいさんは楽々と進んでいくのです。。



初めは、おじいさん大丈夫かなとおもってましたが、私の方が大丈夫ではなかった。。



山の中腹の崖のようなところにかわいらしい石仏がありました。



昔は参拝しに来る人がいたようで、古い石段がありました。



スゴいなぁ、どうやって見つけたんだろうと思い、聞いてみると、



「定年後は毎日のように山を散歩してたんでね。病気になってしまって、あまりこれなくなってしまったけれど。パーキンソン病なんです。」



そういいながら、颯爽と山を上って案内してくれました。



帰りに「畑でとれたて」と言ってトマトをくれました。



もし、私が同じ病気になったら、山に登ったり、畑をしたりできるだろうかと考えてしまいました。



きっと落ちんで、家にとじ込もってしまう気がしました。



おじいさんは、強いなと思いつつ、もうひとつの言葉が頭にうかびました。



「人は小さな希望に生かされている。」



おじいさんは、「明日は、春日山にいこう」とか「畑をしよう」とか、小さな希望をもって生きている。



現状に愚痴を言うのではなく、毎日「明日は何をしよう」と希望をもって生きている。



そんな気がしました。



私は、どれだけ毎日を大切にしてきただろう。



どうか、どうかおじいさんがいつまでも山を颯爽と登り続けますように。