五月は風炉の基本の仕上げ、それぞれの実力で違うが楽しいひと時である。 逆勝手の棚のお薄とお濃茶を仕上げる人。 私はギャラリーと教室を走り回る。 めったには見られない貝合わせの素敵な絵。 手漉きの和紙でできた御扇子。 ギャラリーはお昼からたくさんの女性が集まった。 二つのギャラリーを貸し切りで、一つは奥様が短歌を書かれた軸が素敵だった。 教室では、生徒さんが自宅からお持ちいただいた茶花が見事。 そのままで、花所望をしようということになる。 山アジサイも見事に水が上がって美しい。 正客が花つもりをして、そっと花入れにさす一瞬が勝負。 花が崩れないようにそっと話すのが良い。 花して、炭して、逆勝手皆さんくたびれたようだ。 だが、賑やかな笑い声が茶室に広がった。