今日は最後の伝授であった。
準備に教室にいつもより早く来たが、どうも可笑しい?
はかどらない、一つの動作に三回も動く。
心どこかに行ってしまう。
やっと、準備が整ったところで生徒さんが来た。
大事な歴史の説明もまとまらない。
何回引継ぎをしているのかと自分を叱咤。
伝授は一人が精一杯である。
忘れたわけではない。
どうも集中力が湧かない。
こんなことは初めてである。
徹夜明けで伝授をしたこともある。
今回は、母のことと生徒さんのことが原因。
二人とも癌が進行していて大変という。
一番長い生徒である。
家内もショックであった。
やはり、娘のように接してきたせいだろう。
それでも、不動心と自分に言い聞かせて、私ももう一度今週は伝授のお稽古である。
お稽古に集中して、ほかのことは一切考えない境地を拓かなくては、生徒さんたちに申し訳ない。
未来は、どんなであれ、今の努力の積み重ねである。
真面目に、コツコツ生きてきた人には明るい未来があるのだ。