社会保険労務士試験(SILCExam) どうやって8割取ってんの? -5ページ目

択一式 健康保険法 〔問 9〕

【パッと見】
肢が短っ! 受給権って給付制限とかみたいのが出るのね。


【解答プロセス】
・全体的な方針
順に解答していく、と判断。


1回目
・Aについて
う~ん…なんか知ってる話だなぁ。過去問か模試かなんかで見かけたかもしれない。これは承継できたと思うんだけど。

→ たぶん×


・Bについて
はい。出産手当金及び出産育児一時金その他の保険給付は課税対象になりませんね。

→ ○


・Cについて
「労務につかなかった日」ってのは微妙だなぁ。「労務不能」じゃなきゃダメだしなぁ。でも実際「労務につかなかった日」であることには変わりないし…。


→ たぶん×


ヤバイ。謝り候補が二つになってしまったorz。残りを片付けてとりあえず落ち着いて、後でまたやろっと。


・Dについて
闘争、「泥酔」又は著しい不行跡の場合は…「全部又は一部を行わないことができる」でいいんだっけ? 忘れてる。


たしか医療関係の法律は給付制限が厳しかったような覚えがあるけど、具体的になんだったっけ? あぁ「故意の犯罪行為」も「故意に」やった場合と同じように支給されない、というところだったな。


じゃあ、「泥酔」は「全部又は一部を行わない」ぐらいでいっかな。


→ たぶん○


・Eについて
「監獄に拘禁されたときは、…原則として行われない」。そうですね。「疾病、負傷又は出産」の保険給付は行われないけど「死亡」のは行われるんだよね。


→ ○


2回目(記憶があいまいなAと疑義ありげなCの比較考量)
・Aについて
保険給付の受給権を相続人が承継して受領してもかまわないと思うんだけどねぇ。傷病手当金とか。えーとたしか健保法には未支給の保険給付の規定がなかったから、他の法律が適用されるんじゃなかったっけか? 詳しくは忘れたけど。


→ やっぱり×


・Cについて
この肢はあやしいけど、実際上「労務につかなかった日」だからなぁ…でもよくわからん。


→ 判断保留


【正解と思うものの符号】


【解答時間、雑感】
計5,6分程度。つ、つかれた。


【正答肢の導出について】
消去法でACに絞り、あとは勘または自分でもっともらしい理由をでっち上げられたほうを選択でいいと思います。


【後記】
給付制限については、受験生はしっかりと横断的に対応してきていると思います。特にこの健保の給付制限は少々複雑ですね。しかし、健保の給付制限を押さえておけば、社一に登場する他の医療関係法(国民健康保険法や船員保険法の疾病部門)のそれについても押さえたも同然となりますから、少々気合を入れてやる必要があるところです。

択一式 健康保険法 〔問 8〕

【パッと見】
届出かぁ。あ、なんか細かそうな文言が…少年院がどうとか…


【解答プロセス】
・全体的な方針
順に解答していく、と判断。


・Aについて
「少年院」って監獄や労役場と同じような扱いでよさげ。届出事項もこんなもんでしょ。


→ たぶん○


・Bについて
「指定訪問介護事業者」関連はせいぜい事務局長レベルじゃないか? 事務所長にまでは委任されてないよな? たしか近年ここ関連の出題が多かったような気がする。


→ たぶん×


もしかして残りの肢に明白な誤りがないともわからないので見ていく。


・Cについて
「調整保険料」ってなんだったっけ? 組合の財政調整かなんかに使われるやつかな? 忘れた。


→ 飛ばし


・Dについて
「特例退職被保険者」ってのは「特定健康保険組合」っていう裕福な組合の被保険者だった人たちのことだっけなぁ。なんか続々と忘れかけてる用語が出てくるなぁ。氏名又は住所の変更の届出は健保原則の「5日以内」でよかったっけ? わからないなぁ。


→ 飛ばし


・Eについて
組合の予算は毎年度、大臣に届けなければダメ。そうだと思う。


→ たぶん○


【正解と思うものの符号】


【解答時間、雑感】
2分程度。結構忘れてるところが多いなぁ。まぁ試験対策以外ではあんまり憶えていなくても良いところかもしれないけど。


【正答肢の導出について】
正答肢のみで判断すべきだと思いますが、消去法もある程度は有効かと思います。


【後記】
そういえば、ここ近年は指定訪問介護事業者についてよく問われているような気がします。大臣の権限の一部が事務局長へ委任されているということは問われていたはずです。したがって、近年の過去問対策をちゃんとしていた方は得点できたのではないでしょうかと思います。


今年は健保法の大改正があり、その内容は数年にわたって小出しにしていくと思われますが、昨年の介護保険法の改正と近年の出題傾向とを考えると、来年も訪問看護療養費関連の出題がなされるなんてことも否定できません。


ちなみに指定訪問介護事業者の指定(法第89条)と指定の取消し(法第95条)の要件にも改正が加えられています(下記の条文の下線部分が改正の箇所です)。


(指定訪問看護事業者の指定)
第89条(略)
2・3 (略)
4 厚生労働大臣は、第1項の申請があった場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、前条第1項の指定をしてはならない。
(1)~(3)(略)
(4) 申請者が、この法律の規定により指定訪問看護事業者に係る前条第1項の指定を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者であるとき。
(5) 申請者が、この法律その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。
(6) 申請者が、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。
(7) 前各号のほか、申請者が、指定訪問看護事業者として著しく不適当と認められる者であるとき。


(指定訪問看護事業者の指定の取消し)
第95条 厚生労働大臣は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定訪問看護事業者に係る第88条第1項の指定を取り消すことができる。
(1)~(7)(略)
(8) 指定訪問看護事業者が、この法律その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者に該当するに至ったとき。
(9) 指定訪問看護事業者が、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者に該当するに至ったとき。
(10) 前各号に掲げる場合のほか、指定訪問看護事業者が、この法律その他国民の保健医療に関する法律で政令で定めるもの又はこれらの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき。


健保法改正がらみは一段落したようです。以上でスッキリ終わらせたいと思います。

択一式 健康保険法 〔問 7〕

【パッと見】
日雇特例の総合的な問題ですか。簡単だといいな。


【解答プロセス】
・全体的な方針
順に解答していく、と判断。


・Aについて
この場合の日雇特例の手帳の交換なんて話は知らんなぁ。そうなんだろうけど。

→ 判断保留


・Bについて
日雇の出産系給付の保険料納付要件は「前4月間」に緩和されるんじゃなかったっけ。

→ ×


これが正当肢だとは思うけど、一応もう1つぐらい肢を見てみる。


・Cについて
知りませんけどそうなんじゃないでしょうかとは思いますが、なんかどうでもいいです。

→ 判断保留


やはり、Bが×で妥当だと思うわけです。


【正解と思うものの符号】


【解答時間、雑感】
1分程度。知らないトコとか細かいトコとかあったけど、結局落としどころはこんなもんじゃないでしょうか。


【正答肢の導出について】
正答肢のみで判断すべきだと思います。消去法は、他の肢が細かいために厳しい手段だと思います。


【後記】
いやぁ、受験生時代は知識の習得に必死だったわけですが、実際の試験ってのはこんなものです。すなわち、「他の(難しい)肢については正誤の判断がつかなくても、(簡単な)正答肢の正誤さえ判断できればその問題は得点できる」というものです。


さて、法改正関連としてはこれが最後になるかと思いますが、一般被保険者に対する現金給付の額の見直しに伴い、日雇特例被保険者に対するものも改正が加えられています(下記の条文の強調下線部分が改正の箇所です)。


(傷病手当金の額)
第135条第2項 傷病手当金の額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、1日につき、当該各号に定める金額とする。ただし、次の各号のいずれにも該当するときは、いずれか高い金額とする。
(1) 当該日雇特例被保険者について、その者が初めて当該療養の給付を受けた日の属する月の前2月間に通算して26日分以上の保険料が納付されている場合当該期間において保険料が納付された日に係るその者の標準賃金日額の各月ごとの合算額のうち最大のものの45分の1に相当する金額
(2) 当該日雇特例被保険者について、その者が初めて当該療養の給付を受けた日の属する月の前6月間に通算して78日分以上の保険料が納付されている場合当該期間において保険料が納付された日に係るその者の標準賃金日額の各月ごとの合算額のうち最大のものの45分の1に相当する金額


(出産手当金の額)
第138条第2項 出産手当金の額は、1日につき、出産の日の属する月の前4月間の保険料が納付された日に係る当該日雇特例被保険者の標準賃金日額の各月ごとの合算額のうち最大のものの45分の1に相当する金額とする。

択一式 健康保険法 〔問 6〕

【パッと見】
高額療養費…計算出たら嫌です。たしか模試で計算問題が出たことあったなぁ。


【解答プロセス】
・全体的な方針
順に解答していく、と判断。


・Aについて
うーん、知らんなぁ。通算されないような気がするけどなぁ…あ、政管健保で社会保険事務所のみの変更は通算されそうだな、されるだろ、いや、されろ。

→ たぶん×


・Bについて
「70歳以上の者」で標月「55万円以上」って余裕で現役並み所得者じゃないですか。高額療養費算定基準額の算定式は…えーと見せていただければ正誤ぐらいは判断できまつ。

→ ×


・Cについて
「70歳未満で市(区)町村民税非課税者で判定基準所得のない被保険者又はその被扶養者…は15,000円」。70歳未満でこんなに基準額が少ない区分ってあったっけ? まぁよくわからないんですが、70歳以上にはあったような気がする。

→ たぶん×


・Dについて
高額療養費の多数該当で月「77,700円」ってのは上位所得者だったような気がする。一般が月40,200円だったような。

→ たぶん×


・Eについて
これは「特定疾病」ってのはエイズとか人工透析を実施するなんたらとかのことだよな。これは窓口で10,000円払えば済む話だったね。

→ ○


【正解と思うものの符号】


【解答時間、雑感】
2分程度。勉強してない身に数字はキツイ。けど正答肢がはっきりしていて助かった。


【正答肢の導出について】
正答肢のみでの判断が可能。数字に強い方は消去法でもいけると思いますが、一般的にはツライでしょう。


【後記】
高額療養費は毎年出題されますねぇ。平成18年10月1日、すなわち今日から高額療養費算定基準額(自己負担限度額)についても医療を受ける者と受けない者の負担の公平化等の観点から見直しがなされました。それにちなんでの出題だったのですね。


したがって来年度試験においては数字をまた覚え直しとなりますし、合格されている方もキャッチアップが大変です。



健康保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令等に関する意見募集要領 p.39
((別添1)はp.48(15/18)、(別添4)はp.51(18/18))
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/tdfk02-01-05.pdf


4.高額療養費の見直し
高額療養費について、医療を受ける者と受けない者の負担の公平化等の観点から、自己負担限度額等について、以下の見直しを図ることとする。(別添1)高額療養費制度における自己負担限度額等の見直し


① 70歳未満の者
(ⅰ)一般所得者
○算定基準額(自己負担限度額)
・定額部分:72,300 円 → 80,100 円
・多数該当(※):40,200 円 → 44,400 円
※ 過去12ヶ月に3回以上高額療養費の支給を受け4回目の支給に該当する場合
(ⅱ)上位所得者
○上位所得者の範囲
・被用者保険:(標準報酬月額)56万円 → 53万円
・国民健康保険:(年間所得)670万円 → 600万円
○算定基準額
・定額部分:139,800 円 → 150,000 円
・多数該当: 77,700 円 → 83,400 円


② 70歳以上の者
(ⅰ)一般所得者
○算定基準額
・入院:40,200 円 → 44,400 円
(ⅱ)現役並み所得者
○算定基準額
・入院:定額部分 72,300 円 → 80,100 円
多数該当 40,200 円 → 44,400 円
・外来: 40,200 円 → 44,400 円


③ 人工透析患者
○70歳未満の上位所得者
・算定基準額 10,000 円 → 20,000 円


(別添4)高額長期疾病(特定疾病)に係る高額療養費の特例について

(1)現行
○ 人工透析、血友病、HIV(血液製剤の投与に起因するHIV感染者、2次・3次感染者等に限る。以下同じ。)患者の高額療養費制度における自己負担限度額は、高額長期疾病として、特例的に、所得の多寡を問わず、1万円まで縮減
○ 人工透析患者については、当該1万円を限度として、公費負担医療により、所得に応じた費用を負担
○ 血友病、HIV患者については、「特別な立場におかれている」患者として、公費により、所得の多寡を問わず患者負担を一切求めていない。
(2)見直しの内容
○ 人工透析を要する70歳未満の上位所得者及びその被扶養者については、高額長期疾病でない他の疾病と同様、所得に応じた負担を求めることとし、自己負担限度額の1万円を2万円に引き上げる。



あれ。E肢に関連する血友病、HIV患者は患者負担ゼロだったんですか。そしてこれからもそうなのですね。



また、来年4月から「70歳未満の者の入院に係る高額療養費の現物給付化」がなされることとなっているのには注意です。


70歳未満の者の入院に係る高額療養費の現物給付化について
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/tdfk02-03-01.pdf (pp.8-10)

○現状
70歳未満の被保険者等が、医療機関において受診し、1ヶ月の自己負担額が

自己負担限度額(高額療養費算定基準額)を超えたときは、窓口で自己負担額

を支払った上で、保険者に高額療養費の支給申請を行う必要がある。保険者は

支給申請を受け、レセプトとの突合・内容審査を行ったうえ、後日高額療養費を

支給している。
これに対し、70歳以上の高齢者については、平成14年の自己負担定率化に

伴う高額医療費制度の導入に際して、窓口で支払う金額が急増しないよう、
一医療機関ごとの入院に係る高額医療費については現物給付化が行われている。


○今回の改正事項
・ 70歳未満の被保険者等の入院に係る高額療養費についても、現在の70歳
以上の取扱いに合わせ現物給付化し、一医療機関ごとの窓口での支払いを自
己負担限度額にとどめることとする。
・ 現物給付化するにあたっては、あらかじめ保険者に申請して自己負担限度額
に係る認定証を交付されていることを要件とする。


○実施時期
・ 平成19年4月から実施


○現物給付化のスキーム
高額療養費の自己負担限度額は、所得により複数の区分があることから、医療

機関窓口でその区分を明らかにするため、被保険者の申請により高額療養費
自己負担限度額の適用認定証を交付し、医療機関窓口で提出させることにより
現物給付を行う。
市町村民税非課税世帯(低所得者)には、現行の「標準負担額減額認定証」
に代えて「限度額適用・標準負担額減額認定証(仮称)」を交付。上位所得者
及び一般区分者には、新たに「限度額適用認定証(仮称)」を交付する。
平成18年8月から平成19年3月までの間に交付される「標準負担額減額
認定証」については、経過措置により平成19年7月まで「限度額適用・標準
負担額減額認定証」の効力を持たせる。



さて確認問題です。次の文章の正誤を判断しなさい。


70歳未満の被保険者等の高額療養費については、被保険者等があらかじめ保険者に申請して自己負担限度額の適用認定証を交付を受けていることを条件に、現在の70歳以上の取扱いに合わせ現物給付化し、一医療機関ごとの窓口での支払いを自己負担限度額にとどめることとされている。


はい。答えは×です。「70歳未満の被保険者等の「入院に係る」高額療養費」に限られマスカラ(←限定マスカラみたいでしょ)。



そして来年度試験には関係ないのですが、平成20年4月1日から「高額介護合算療養費制度」が開始されます。新条文は以下のとおりです。


(高額介護合算療養費)
第105条の2
一部負担金等の額(前条第1項の高額療養費が支給される場合にあっては、当該支給額に相当する額を控除して得た額)並びに介護保険法第51条第1項に規定する介護サービス利用者負担額(同項の高額介護サービス費が支給される場合にあっては、当該支給額を控除して得た額)及び同法第61条第1項に規定する介護予防サービス利用者負担額(同項の高額介護予防サービス費が支給される場合にあっては、当該支給額を控除して得た額)の合計額が著しく高額であるときは、当該一部負担金等の額に係る療養の給付又は保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給を受けた者に対し、高額介護合算療養費を支給する。



その他健保法の改正については、日立造船健康保険組合のWebページの「健康保険が変わります」 が鬼の如くわかりやすくまとまっていますので、ここを足がかりに学習するのも良いと思われます。


また、改正健康保険法等についての書籍は、いまのところ


改正医療保険関係法の概要と企業実務/大内 講一
¥1,785
Amazon.co.jp

ぐらいしかないようなので、ちょっと二の足を踏んでしまっています。もうちょっと待ってみるか、社会保険研究所 から、『社会保険のてびき《平成18年度版)10月一部改正版』と『健康保険法等改正点の解説(平成18年10月)』あたりを適当に注文しようかなぁ、なんて思っています。

択一式 健康保険法 〔問 5〕

【パッと見】
国庫補助なんてもう忘れてるよorz。


【解答プロセス】
・全体的な方針
順に解答していく、と判断。


・Aについて
事務費は国庫補助じゃなくて国庫負担されるんだったような。「事務費の国庫負担」って覚えてたから。

→ たぶん×


・Bについて
組合管掌健保は給付費について補助は受けられないんじゃなかったっけ? そんな話があったような。

→ たぶん×


・Cについて
「介護納付金の納付に要する費用」と「老人保健法による医療費拠出金の納付に要する費用」についての国庫補助。たしか数字は1,000分の164だったと思うけど、この2つが同じ割合の補助を受けるかと問われれば、それはワカランです。

→ 判断保留


・Dについて
国庫補助が行われないのは、死亡又は出産系の一時金だったような、理由は知らんが。だから出産手当金には国庫補助がなされるような。

→ たぶん×


・Eについて
健保組合への国庫負担金の算定について、事務局長へ権限委任というのはさすがにちょっとありえない。

→ ×


したがって、なんかテキトーにCが正答であると判断。


【正解と思うものの符号】


【解答時間、雑感】
3分程度。合格後はさすがに国庫負担とか国庫補助とかの勉強せんからキツイ。


【正答肢の導出について】
正答肢のみでの判断が可能です。また、この論点をある程度完璧に押さえているなら消去法でもいけるでしょう。


【後記】
国庫負担や国庫補助については、暗記するにしてもあまり面白いイメージがわかないので苦労します。例えばD肢に関しての「死亡又は出産系の一時金には国庫補助が行われない(、なんでか知らんけど)」といったイメージやA肢に関しての「事務費の国庫負担」といったキーワードで押さえていれば、結構憶えていられるものですけどね。


それをC肢の法第153条第2項についてどうするかというと、とりあえず私は「いやぁ~老人医療も介護も財政厳しいですなぁ~、ハッハッハ」ぐらいの勢いで押さえてしまいます。

択一式 健康保険法 〔問 4〕

【パッと見】
はにゃ? 現金給付って? あぁ現物給付じゃないってだけの話か。


【解答プロセス】
・全体的な方針
順に解答していく、と判断。


1回目
・Aについて
継続給付か。「1年以上被保険者であった者」はいいとして、「資格喪失後6月以内に出産」だっけ?…あぁ出産はそんな感じだったかもしれない。死亡は3月以内だったっけ。


で、同時に「夫の被扶養者」であるわけね。この場合は、自分のか夫のかどっちかを選択するんだよな。保険者が異なるときは両取りできるんだっけ(←やっちゃダメ)。この継続給付は来年からまた複雑になるよなぁ。

→ ○


・Bについて
埋葬に要した費用と違って、埋葬料は生計維持要件を問われるんだよな。

→ ○


・Cについて
そうですね。傷病手当金と出産手当金は来年4月から算定方法が変わるんだっけ。

→ ○


・Dについて
ム、ムズイ。よくわからん。

→ 飛ばし


・Eについて
この場合は休業補償給付を優先するんだよな。で、その額が傷病手当金の額に満たないということねぇ。そうしたら差額支給だよな。

→ ○


2回目(Dについて再検討)
え~~~と、ちょっと図でも描いてみようかな。


う~ん。必ずしも「「減額しない本来の傷病手当金の額」と「障害厚生年金と障害基礎年金との日額の合計額」との差額が支給」に限られないと思うんだが。普通に「傷病手当金と報酬との差額が支給」ってのも考えられると思う、傷病手当金の額を保障するという趣旨なわけだし。本肢の記述に限定してしまうと保障がなされないこともあり得る。

→ ×


【正解と思うものの符号】


解答時間、雑感】
4分程度。まぁなんとか納得のいく回答を得られたけど、難しいなぁ。


【正答肢の導出について】
正答肢のみでの判断がなかなか困難であるので、消去法で又は勘でもOKだと思います。


【後記】
本問は、制度の趣旨がちゃんと頭に入っているかということと思考力が試される問題だったと思います。


傷病手当金と報酬等との調整のポイントは、


「報酬等を受けることができるときは原則として傷病手当金は支給されない。ただし、その報酬等の額が傷病手当金の額に満たないときはその差額が傷病手当金として支給される(傷病手当金の額を保障する)。」


というものです。



さて、現金給付(←ちゃんと使えるようになったw)については大きな改正が入っています。


健康保険法等の現金給付の見直し
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/tdfk02-03-01.pdf p.3(5/12)より


○出産育児一時金について【平成18年10月~】
・30万円から35万円への引き上げ


○出産手当金について【平成19年4月~】
・1日につき標準報酬日額の100分の60相当額から標準報酬日額(賞与反映)の3分の2相当額への引き上げ
※ 資格喪失後6月以内に出産した場合や任意継続被保険者には支給しないこととする。(退職時に継続給付の要件を満たしている者を除く。)


○傷病手当金について【平成19年4月~】
・1日につき標準報酬日額の100分の60相当額から標準報酬日額(賞与反映)の3分の2相当額への引き上げ
※ 任意継続被保険者には支給しないこととする。(退職時に継続給付の要件を満たしている者を除く。)


○ 埋葬料について【平成18年10月~】
・標準報酬月額相当額(最低保障10万円)から定額5万円への引き下げ
※ 埋葬料(家族埋葬料)付加金については、平成18年度中は現行基準での給付を認めることとする。



ついでですが、出産育児一時金については「出産育児一時金等の医療機関等による受取代理」 の制度が週明け10月2日から開始されます。


出産育児一時金等の医療機関等による受取代理について
http://www.sia.go.jp/topics/2006/n0925.html


これは利用者サイドから見れば、病院の窓口で支払う出産費用(医療費)が35万円低くなる、ということです。


従前は償還払い(キャッシュバック)方式で、実際に出産育児一時金が銀行口座等に振り込まれるまでに時間を要していましたのでキャッシュフロー的に少々キビシかったわけですが、それが今後は緩和されるということです。

択一式 健康保険法 〔問 3〕

【パッと見】
保険給付っていろいろあったなぁ。憶えてるかなぁ


【解答プロセス】
・全体的な方針
順に解答していく、と判断。


・Aについて
うーん、この場合は一般所得者扱いになるよなぁ。でも収入額は637万円じゃなかったっけ? 改正されたのかな?

→ 判断保留


・Bについて
「特定療養費」って何だっけ? あぁ高度先進医療とかを受けたときのアレかぁ。別に普通に一部負担金を支払うでしょ。償還払いといえば「高額療養費」だから、そのひっかけ?

→ ×


・Cについて
海外で療養を受けた場合の療養費の邦貨換算率は「療養を受けた日」のレートじゃないでしょ。支給決定日のレートだよね。支給申請日のレートでもないんだよな。

→ ×


・Dについて
この場合は「保険給付の対象とならない」じゃなくて、療養費が支給されるんじゃなかったっけ。

→ ×


・Eについて
被扶養者が受けたんだから家族療養費になるでしょ。

→ ×


したがって、Aが正答であると判断。


【正解と思うものの符号】


【解答時間、雑感】
1分半程度。改正は知らないけど、他の肢は選べないような気がする。


【正答肢の導出について】
改正論点であり正答肢のみでの判断が可能です。消去法でもラクにいけます。


【後記】
70歳以降の現役並み所得者の収入額要件が改正されたのは知りませんでしたが、落ち着いて解いていけば、他にどの肢を選びましょうか?という感じでしょう。いずれも頻出かまたは基本ですからね。



A肢の現役並み所得者の判定基準となる収入額は、昨年度の税制改正に伴い再度変更がなされています。複数世帯については「621万円」→「520万円」、単身世帯については「484万円」→「383万円」となっています。


老人保健法施行令等の一部を改正する政令の施行について(平成18年7月21日保発第0721004号)


                    記
1 改正の趣旨
 1 平成16年度税制改正において、公的年金等控除の見直し及び老年者控除の廃止が
 行われたこと、並びに平成17年度税制改正において、65歳以上の者についての住民税

非課税措置が廃止されたことに伴い、老人保健法等における一部負担金の割合が2割

となる者(以下「現役並み所得者」どいう。)の判定基準とする収入額を改めるとともに、

一部負担金の割合等に変更のある者について急激な負担の増大を緩和するため、

平成18年8月から2年間経過措置を講じる。
2 (略)
II 改正の内容
1 老人保健法施行令関係
  ① 現役並み所得者の判定基準とする収入の額については、次のとおり改正を行った
    こと。
    なお、この改正については、平成18年8月から適用されるものであること。
   i 高齢者複数世帯における収入の額については、621万円から520万円に改めたこと。
   ii 高齢者単身世帯における収入の額については、484万円から383万円に改めたこと。
  ② (略)

  ③ 公的年金等控除の見直し及び老年者控除の廃止に伴い、新たに現役並み所得者に
  移行する者については、平成18年8月から2年間、一般の世帯と同額の自己負担限度額

を適用すること。対象者は次の所得及び収入の額のいずれかに該当する者(特定所得

老人医療対象者)とすること。、
   i  所得  所得の額については、145万円以上213万円未満
   ii 収入  高齢者複数世帯における収入の額については、520万円以上621万円未満
          高齢者単身世帯における収入の額については、383万円以上484万円未満

  ④ (略)
2 国民健康保険法施行令関係
 70歳以上の被保険者については、上記1と同様の改正を行ったこと。
3 健康保険法施行令及び船員保険法施行令関係
 70歳以上の被保険者及び70歳以上の被扶養者については、上記1と同様の改正を行い、

適用の時期については、1のうち①及び③については平成18年9月から、…適用される

ものであること。



また、B肢の関連では法改正により、「特定療養費」が「保険外併用療養費」に変わりました。その内容は「評価療養」及び「選定療養」から構成され、ざっくりと言うならそれらはとりあえず従来の高度先進医療と選定療養に対応すると考えておけばよさそうです。この改正によりいわゆる「混合診療」問題への対応 が可能となります。



○ 健康保険法等の一部を改正する法律案(平成18年2月10日提出) p.2

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/164-3a.pdf


(2) 特定療養費を廃止し、保険給付として保険外併用療養費を支給すること

保険外併用療養費は、評価療養(厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養その他の療
養であって、保険給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図
る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるものをいう。)又は選定療養
(被保険者の選定に係る特別の病室の提供その他の厚生労働大臣が定める療養をいう。)を受けた
ときに支給すること。(健康保険法第86条等関係)



【参考】

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/164-3c1.pdf  pp.15-18より

(保険外併用療養費)
第86条 被保険者が、厚生労働省令で定めるところにより、第63条第3項各号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局(以下「保険医療機関等」と総称する。)のうち自己の選定するものから、評価療養又は選定療養を受けたときは、その療養に要した費用について、保険外併用療養費を支給する。


2 保険外併用療養費の額は、第1号に掲げる額(当該療養に食事療養が含まれるときは当該額及び第2号に掲げる額の合算額、当該療養に生活療養が含まれるときは当該額及び第3号に掲げる額の合算額)とする。

(1) 当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)につき第76条第2項の定めを勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)から、その額に第74条第1項各号に掲げる場合の区分に応じ、同項各号に定める割合を乗じて得た額(療養の給付に係る同項の一部負担金について第75条の2第1項各号の措置が採られるべきときは、当該措置が採られたものとした場合の額)を控除した額
(2) 当該食事療養につき第85条第2項に規定する厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養に要した費用の額)から食事療養標準負担額を控除した額
(3) 当該生活療養につき前条第2項に規定する厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額)から生活療養標準負担額を控除した額


3 厚生労働大臣は、前項第1号の定めをしようとするときは、中央社会保険医療協議会に諮問するものとする。


4 第63条第4項、第64条、第70条第1項、第72条第1項、第73条、第76条第3項から第6項まで、第77条、第78条、第84条第1項及び第85条第5項から第8項までの規定は、保険医療機関等から受けた評価療養及び選定療養並びにこれらに伴う保険外併用療養費の支給について準用する。


5 第75条の規定は、前項の規定により準用する第85条第5項の場合において第2項の規定により算定した費用の額(その額が現に療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)から当該療養に要した費用について保険外併用療養費として支給される額に相当する額を控除した額の支払について準用する。

択一式 健康保険法 〔問 2〕

【パッと見】
標準報酬については去年はずいぶん勉強したなぁ。


【解答プロセス】
・全体的な方針
順に解答していく、と判断。


1回目
・Aについて
「定時決定の対象月に一時帰休」→「その休業手当をもって報酬月額を算定」。
「その後一時帰休が解消し通常の報酬が支払われるようになったときは随時改定」。


こういう取扱いでした。

→ ○


・Bについて
標準報酬月額の上限改定の手続。日にちも数字も合っていて、いいんじゃないでしょうか。

→ ○


・Cについて
そうでした。でも来年の4月からは標月の上限下限が変わるので、このみなし規定も改正されるんでしょうね。

→ ○


・Dについて
解雇予告手当も退職一時金も報酬とはならんでしょ。

→ ○


・Eについて
で、これが×でなくては困るんですが…現物の価額は「その地方の時価によって厚生労働大臣が算定するが、その権限は都道府県労働局長に委任されている」。モロ○だ…orz。

→ ○


2回目(本当の間違い探し)
・Aについて
問題ないと思うけど。

→ やっぱり○


・Bについて
「3月31日において全被保険者の3%超」というのは問題ない。
そして「厚生労働大臣が社会保障審議会の意見聴取」というのも問題ない。
「その年の9月1日から上限改定」もOK。


「ただし、改定後の上限該当者数が9月1日現在で」って、9月1日じゃねぇよ。「3月31日現在で全被保険者数の1%未満」でしょう。


→ ×


【正解と思うものの符号】


【解答時間、雑感】
計3分程度。間違い探しの問題ですべての肢に誤りが見つけられなかったときは焦るよね。


【正答肢の導出について】
ちゃんと肢を見れば正答肢のみの判断が十分可能でしょう。その他の肢が少々細かいところを問うものであるため、消去法は難しいところだと思います。


【後記】
集中力が途切れてくると、文章を最後まで読む気力が無くなってきます。択一式試験は210分もありますから、そのうち継続して30秒~1分程度ぼぉ~っとして英気を養うという小休憩の機会は何度も持てます。また、2,3分程度の休憩も取ることができます。私の場合は一般常識科目が終わったらその小休憩をし、深呼吸や大あくびでもした後ヨシッと気合を入れて社会保険科目に取り掛かり、問題を一周したらもう一度、その後何度か行き詰ったらまた小休憩ないしは休憩というようにしていました(昨年度の本試験は熱が出ていましたので、そのリズムを取るというよりはムダにぼぉ~っとすることが多かったように思いますが)。


特に試験も終盤残り30分ぐらいになると、まだ結論の出ていない問題をいくつも抱えながらもその数を減らせず、ただ焦るばかりとなってしまいますが、集中力を欠きながら問題を眺めてみたところで、それはほとんど時間のムダと言えます(学習しているときにもそうですが、意外とそういう時間は多いものです)。そんなときは是非一息吐く勇気を持ってくださいね。そしてその後の能率を優先してください。


とか言いながら、「本blogの目的について」 に書いたように、今回私は210分ぶっ続けでやったわけではありませんので、本問において見落としがあったことと上の話はほとんど関係なく、言い訳にもなりません。たぶん最終3日目の初っ端だったのでやる気が薄れていたのでしょう。



さて問題に関連しての追記に移ります。


BC肢に関連しては、来年度試験の出題範囲となる法改正がありました。厚生労働省のWebページに適当なものが見つからなかったので、とりあえず法案を挙げさせていただきます。膨大な改正となっているわけですが、以下のファイルのpp.23-27が本問に関連するところです。


○ 健康保険法等の一部を改正する法律案(平成18年2月10日提出)
法律案案文・理由 1~150ページ(PDF:447KB)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/164-3b1.pdf


改正のポイントは以下の3点であり、これらは平成19年4月1日に施行されます。


1. 第40条第1項の標準報酬月額等級表の等級区分の上下に4つずつ等級区分が加えられます。現第1級の報酬月額が新第5級の報酬月額に、現第39級の報酬月額が新第43級の報酬月額に対応します。

標準報酬月額等級   報酬月額        標準報酬月額
第1級           58,000円   63,000円未満
第2級           68,000円   63,000円以上 73,000円未満
第3級           78,000円   73,000円以上 83,000円未満
第4級           88,000円   83,000円以上 93,000円未満
第5級           98,000円   93,000円以上 101,000円未満

第43級          980,000円   955,000円以上 1,005,000円未満
第44級         1,030,000円  1,005,000円以上 1,055,000円未満
第45級         1,090,000円  1,055,000円以上 1,115,000円未満
第46級         1,150,000円  1,115,000円以上 1,175,000円未満
第47級         1,210,000円  1,175,000円以上


2. 標準報酬月額の上限改定(第40条第2項)の目安となる「3月31日において全被保険者の3%を超え…」が「3月31日において全被保険者の1.5%を超え…」に改められます。


3. 標準賞与額の決定について定めた法第45条第1項が以下のようになります。ポイントは、標準賞与額の上限が「1月あたり200万円」だったのが「1年度あたり540万円」となったというところです。

(標準賞与額の決定)
第45条 保険者は、被保険者が賞与を受けた月において、その月に当該被保険者が受けた賞与額に基づき、これに1000円未満の端数を生じたときは、これを切り捨てて、その月における標準賞与額を決定する。ただし、その月に当該被保険者が受けた賞与によりその年度(毎年4月1日から翌年3月31日までをいう。以下同じ。)における標準賞与額の累計額が540万円(第40条第2項の規定による標準報酬月額の等級区分の改定が行われたときは、政令で定める額。以下この項において同じ。)をこととなる場合には、当該累計額が540万円となるようその月の標準賞与額を決定し、その年度においてその月の翌月以降に受ける賞与の標準賞与額は0とする。



D肢に関連しては、近年以下の通牒が出されました。


平成15年10月1日保保発第1001001号
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/151008-j.pdf (別紙)p.3


ポイントは以下のとおりです。


1.前払い退職金は報酬に該当する。
2.退職一時金は報酬に該当しない。

択一式 健康保険法 〔問 1〕

【パッと見】
被保険者関連。こういう基礎的なところ少々苦手かも。


【解答プロセス】
・全体的な方針
順に解答していく、と判断。


・Aについて
よくわかりませんが、健保の被保険者は国籍要件を問われるのかとか訊かれてますか? 国籍は関係ないし、飲食店でも法人だから当然に被保険者になりますがなにか?

→ ×


・Bについて
疾病任継は健保の被保険者となれるよね。

→ ×


・Cについて
任意包括脱退の場合に任継になれるかについてはよく問われるけど、ダメだよね。

→ ×


・Dについて
これは所定の期間を超えた日から被保険者になるよね。

→ ×


・Eについて
で、これが正解でないと困るんですが、これは「同日得喪」ですね。随時改定によることなくその月から標月下げられるんでしたね。

→ ○


【正解と思うものの符号】


【解答時間、雑感】
1分程度。微妙な肢がなくてよかったよ。


【正答肢の導出について】
正答肢のみでの判断も十分に可能ですが、消去法でもいけます。


【後記】
被保険者・適用関連は毎年のように出題されますが、細かい規定を問う肢が入ってくることもあり、意外と落としてしまいがちです。


E肢の同日得喪は通牒(平成8年4月8日保文発第269号)において示されているものですが、へぇ~度も高く有名ですので、ちゃんと取れたのではないかと思います。

択一式 労働及び社会保険に関する一般常識 〔問 10〕

【パッと見】
確定拠出年金法。あ、プランナー試験の勉強しなきゃ@1級連敗中。


【解答プロセス】
・全体的な方針
順に解答していく、と判断。


・Aについて
「その内容に基づいて給付」ってのは確定給付企業年金の話でしょ。

→ ×


・Bについて
運営管理業務の委託は「記録関連」に限られんでしょ。それに委託については「規約」で任意に定めるんじゃなくて法令で定められているはずだし。

→ ×


・Cについて
加入者期間は月から前月。これ常識。

→ ○


一応残りの肢も見ていく。


・Dについて
「企業年金連合会」でなくて国基連でしょう。

→ ×


・Eについて
個人型年金加入者期間だからって翌月から月じゃねぇよ。

→ ×


【正解と思うものの符号】


【解答時間、雑感】
1分程度。非常に簡単な問題。


【正答肢の導出について】
正答肢のみで十分に判断可能。


【後記】
本問は確定拠出年金法の問題でしたが、正答肢にある加入者期間については厚生年金基金と同じ取扱いですし、また、CとEとの両肢は似通っておりそのどっちかを選べとも言わんばかりでしたので、さすがにこの問題は落とさなかったのではないかと思います。ただB肢は判断が少々難しいところだったと言えますけれど。



さて、確定拠出年金についての最近の話題と言えば「新ユニクロ401(k)」があります。


老後の資金「自己責任」浸透(2006年9月24日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kaigo_news/20060924ik06.htm


この制度の特徴は「月あたりの掛金額を、100円~46,000円の範囲内で、従業員個人が決定することができる」点にあります。それについて上記記事は、


> 確定拠出年金は、運用方法を加入者が選ぶことが特徴。ただ、企業が払い込む
>掛け金は、給与の一定割合に決められていることが一般的だ。同社のように、金額
>まで自分で選べるようにする例は珍しい。


と評しております。で、私の思ったのは、こんな掛金設計の規約でも承認が取れるのか、ということでした。


確定拠出年金企業型年金承認規約代表企業一覧
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/kyoshutsu/company-list.html


「株式会社ファーストリテイリング」、ちゃんとありますね。


事業主掛金に関しては、確定拠出年金法第19条第2項において「事業主掛金の額は、企業型年金規約で定めるところにより算定した額とする。」とされています。じゃあ規約で任意に定めてよいものか?となりますが、まず、拠出限度額が法第20条、令第11条で定められており、拠出すべき事業主掛金はその範囲内となります。


また、法第4条第1項は企業型年金承認基準について定めており、その第3号において「事業主掛金について、定額又は給与に一定の率を乗ずる方法その他これに類する方法により算定された額によることが定められていること」とされております。これについての法令解釈では、


確定拠出年金法並びにこれに基づく政令及び省令について(法令解釈)
http://www.mhlw.go.jp/topics/2001/0108/tp0821-1.html

2.事業主掛金の算定方法
(1)「定額」の内容
 事業主掛金について、「定額」により算定する場合には、基本的には、当該企業型年金加入者の全員が同額の事業主掛金額となるようにしなければならないこと。


(2)「給与」の具体的な内容
 法第4条第1項第3号中の「給与」とは、以下の基準に該当するものとすること。
(1) 「給与」は、給与規程若しくは退職金規程又はこれらに準じるものに定められたものを使用することを原則とするが、年金制度のために特別に定められた給与であっても、事業主による恣意性が介入するおそれがないと認められるもの(厚生年金基金及び適格退職年金において認められているポイント制により算出した給与を含む。)については、給与規程若しくは退職金規程又はこれらに準じるものに定めることにより、法第4条第1項第3号の給与とすることができること。
(2) 役職手当、特殊勤務手当、技能手当等毎月一定額が支給され本来基準内賃金と見なされる給与については、法第4条第1項第3号の給与とすることができること。
(3) 厚生年金保険における標準報酬から実費弁償に類するもの及び不安定要素の大きいものを除いたものについて厚生年金保険の標準報酬等級区分によるものを法第4条第1項第3号の給与とすることができること。
(4) 就業規則又は労働協約に日給者及び月給者の区分が明定されている場合において、日給の月給換算は就業規則又は労働協約の定めによるものとし、その定めがない場合は、20~30倍の範囲で換算するものとすること。


(3)「その他これに類する方法」の内容
 法第4条第1項第3号中の「その他これに類する方法」とは、定額と給与に一定の率を乗ずる方法により算定した額の合計額により算定する方法をいうものであること。


となっており、DCプランナー試験においても、


① 定額(加入者の全員が同額)
② 給与に一定の率(加入者の全員が同率)を乗ずる方法
③ ①と②の折衷


と勉強します。でですね、よく考えれば②の「給与」というのは基本的に「事業主による恣意性が介入するおそれがないと認められるもの」であるならば、かなり自由に定められるということに、今になってやっとこさ気づきました。いやいや、「新ユニクロ型401(k)」は問題ありませんね。



ちなみに、ユニクロは以前、事業主掛金の設計について揉めていたのですね。


DC NEWS No.19(2002年8月)(発行:損保ジャパン・シグナ証券)pp.1-2
【ユニクロ型401k制度について】(総合企画部 信澤 有紀)
http://www.sjdc.co.jp/401k/pdf/dcnews/no19.pdf


揉めた中身についてはこのレポートを読んでいただければわかると思いますが、その結果がp.2の図(小さいので拡大してみてください)にあるようなユニクロの確定拠出年金(「ユニクロ401(k)」)制度であり、「前払い退職金+DC」(8段階。ただし、掛金100円を選択できるのは災害や疾病、多重債務といった非常時に資金が必要になった場合に限られる)という掛金設計(呼称「ライフデザインプレミアム」)となりました。


さて再び、上記の読売新聞記事に戻ってみると、

http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kaigo_news/20060924ik06.htm (利便性のため再掲)

> 「社員には老後資金を準備したい人も、独立資金をためたい人もいる。一人ひとり
>が経営者マインドを持つ、という当社の理念に合う制度にした」と、ユニクロ人材採
>用部の越川康成チームリーダーは話す。


と書かれていることから、「新ユニクロ401(k)」においても、46,000円と従業員個人が決定した掛金との差額を前払い退職金とする「前払い退職金+DC」という掛金設計なのでしょう。



え? DCプランナー試験の手ごたえですか? 基礎編が凡ミス多めで80点、応用編は出来が悪い(確定しているのは50点程度です)ので部分点がもらえなければ死亡です。blog書いてなきゃもっと取れたのにとか言ってやる(←自業自得orz)。