マダムXの個人的音楽遺産 ときどき映画と本

マダムXの個人的音楽遺産 ときどき映画と本

「マダムXの個人的音楽遺産 ときどき映画と本」というタイトルの通り、自分が聞いてきた・見てきた・読んできたもので子ども世代に伝えたいオールタイムベストの音楽・映画・本のメモです。

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みなさんこんにちは。

前回のブログで投稿したリックの追悼イベントですが

昨日、大盛況のうちに終了しました。

 

末席にてお手伝いしたカーズ部部長として

そのご報告を何回かに分けて書いていきたいと思います。

 

イベントが行われたのは

2019年10月21日、下北沢「風知空知」にて。

 

カーズ部の最古参メンバーであり、カーズファンサイト管理人illyaさんが作成した

すてきなフライヤーをここにあげておきますね。

画像に含まれている可能性があるもの:サングラス、テキスト

 

基本はトークイベント(DJタイムもあり)なのですが

その中身が豪華でした。

 

前半は

ミュージシャンの皆様による

カーズ愛トーク。

 

まず、小里誠さん(Francis)による

「カーズを見た!証言」

1980年の唯一の来日を、中学生だった小里少年は

渋谷公会堂の最前列で見ている。

一番前にいたので、リックがすごいそばまで来てくれたので

「リック―!」と叫んだという話はキュンとしちゃいました。

リアルタイムでカーズを見ているなんてほんとうらやましい!

(でも、考えてみたら小里さんとあまり年齢が違わない私w

世代は一緒w)

 

中村ジョーさんは

大ヒットアルバム「ハートビート・シティ」(1984年)から入ったクチで、当時中学生。

アルバムの冒頭の「Hello Again」に

うわーこの曲何なんだ、ハローっていってる(明るいイメージ)

なのに曲が暗い、でもなんかすごい違和感あるけどなんかすごく惹かれる

と思ったということを

率直な語り口でおっしゃったんですけど、すごいよくわかる!

 

ねじれと諧謔、でもなんというか絶望ではない皮肉と達観があるのが

リックの曲なのかなーと思う。

それがやはりポップミュージックとして成立するすごさが

カーズなんだと思うのです。

 

プロのミュージシャンの方々なのに、目線が一ファン!

というところが、このイベントの中のぐっとくるところでした。

 

でもやはりプロ、と思うのは

クリテツさん(あら恋)は、キーボードの音を分析しながら

実際に

「タッチ アンド ゴー」などを弾きながら、

「カーズ、というかグレッグはあまり音色自体を凝りすぎずに

割とデフォルトの音色を使用して、でもあのような世界を作り上げている」

的な解説、これはなるほどなるほど、と思って会場のみんなは聞き入っていた。

 

この瞬間、我に返ると

なんて濃い空間だ! と思わずにはいられません。

1980年代に栄華を極めたバンドの1曲1曲のキーボードの音の分析と再生を

熱心に聞き入る参加者たち(推定35-40名)at 下北沢ナイト2019

昭和から、令和へ時空を行ったり来たりです。


司会も務めている荒野政寿さん(クロスビート元編集長)は、今回のイベントの中心人物です。

トークでも、出演者の皆様のそれぞれの話をやり取りし、まとめながら

カーズの道のりを追い、全体像とディテールを照会させながら進行していきます。

 

その幅広い音楽的な知識と人脈と行動力が今回のイベントを成立させたのですが、

 

荒野さんがそもそも、このイベントを思い立ったのは

リックが亡くなってショックを受けているのに、「Rolling Stone」誌に適当に書かれた追悼文の

「カーズは演奏が下手だったから、ライブエイドの時も演奏が放送されなかった」というフェイクニュースに

義憤を感じたのが発端だと言います。

(それを読んで、その夜は眠れませんでした)とおっしゃってました。

 

※そういう聴かずに書いている風評はありますが、カーズのライブ演奏は素晴らしいです、と訂正しておきます

 

 

荒野さん、ありがとうございます。

私はその記事を首がもげるほどブンブンうなずきながら読みましたから。

 

荒野さんのカーズ愛に

あふれたリック追悼記事をここにシェアしておきます。

https://rollingstonejapan.com/articles/detail/31989

 

 

カーズ部でよく

「ミュージシャンの皆さんにもきっとカーズチルドレンがいるはずだよね!」

「日本人ミュージシャンだとわずかしかカバー映像がないけど、海外だとけっこう曲カバーしてるよね」

って言い合っていたのですが、

今日はそのカーズ愛ある音楽のプロのみなさんを目の当たりにするという

夢がかなった日だったのでした。

(後半のトークの回につづく)

 

画像に含まれている可能性があるもの:2人、座ってる(複数の人)、室内

 

 

短期連載★「部長のリックを聞くならこれを聞け」①

Don't Let Go

 


今日のトーク前半でも話題に上がったアルバム「Quick Change World」。
ソロアルバムで出そうとしてた「ネガティブ・シアター」が実験的、難解すぎてダメ出しをレコード会社からくらい、

しょーがないから妥協して、半分はポップな感じの曲をいれて発売したといういわくつきのアルバムなのですが

(そしていつも思うが、このジャケット適当すぎないか?)

の冒頭曲です。

 

リックが「適当に売れ線をつくった」と言われかねない、そしてまあ

こうやったら売れる要素を踏襲しているけれど、

決して「マインドレス」ではないんですよ。

そこが、プロ、そこがリック。
適度なギターのバッキングにロック感、気持ちいいコード進行、

高めから入る、あえて外し気味のリックのボーカルの抜け感、

ポイントはグレッグのキーボード。ワウワウしたり、ウニウニしたり。

いい曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=0ka7QXRRL24

 

「どんれっごー。どんれっごー、どんれっごー

とぅろーんぐ」

(この最後に付け加えるtoo long がミソ)

って、歌詞、頭の中でリフレインしますよ。

聞いてみて―

 

ちなみにDon't Let Goは
Weezerの曲にもあるよ

https://www.youtube.com/watch?v=Q2yu13-m-eE

 

これはリックへのオマージュでしょ?
(このグリーンアルバムはリックのプロデュースだし)

 

話戻るけど、

アルバム「Quick Change World」の適当曲といえば

「She's On」のほうが、さらに適当な感じの曲なんですよ。

https://www.youtube.com/watch?v=4_yAVJmKbWY

 

歌詞もリックらしい単純で詩的、ほぼリフレイン

でも、単純だからダメってことない曲の見本

中毒性があります、大好き★