オナニーとは悪なのか。
その答えは未だに確信へと至ってはいないが、限りなく正義に近い『ゴジラ』のような存在あるとだけ言っておこうと思う。

僕はセックスを軽蔑し、忌み嫌い、まるで先代の仇のように思っている。
あんな小便とオリモノまみれのクソ汚ねぇ穴倉に、内弁慶なムスコを放り込むなどとは、正気の沙汰とは思えない。
ライオンは我が子を谷底に落とすというが、僕はライオンじゃないから、そんなことはしない。

それでもまぁ、生きていれば衝動的にセックスが目の前にぶら下がってくることもある。
僕はセックスのことを戒めだと思っているし、くだらねぇ生き方をしている因果が回ったものだとくらい、腹を据えている。

そう。
理由付けは完璧であり、完全に論破してしまっている感がある僕とセックスの関係ではあるが、それでもなお、ぶら下げられたセックスに対して、そう言った理論を超越した何かが働く…
つまりは僕も、人の子であり、いつか人の親になる存在なのだと落胆してしまう。

今目の前に、絶世の美女が潤んだ瞳で股を開いていたら、僕はセックスを拒む自信がない。
この場合、セックスを拒むということは、そいつをオカズにオナニーをするという意味である。
健闘したとしても、僕はその尻を力いっぱい引っ叩き、足指の股の垢を食わせてしまうと思う。

ここまで書いて、性的興奮が高まってきたので、僕は今日も、オナニーをする。

突然青少年のための大人の短編小説

タイトル「ペニスバンド・ロックンロール」


マルシアはこのユニオンファックにより、龍原砲ナインは落ち着きを取り戻しつつあった。

萎えたままカウパーを垂らすだらしない選手はいなくなり、皆そり立つイチモツの先っちょをギラギラと輝かせながら、そのカウパーを指先でチョロリと拭い、自らの鼻先に丹念に塗りこむ。


「これは・・・」


肩を震わせ、天才プッシーアナライザー・杉浦先輩が下腹部で1人○×ゲームをやりながら叫んだ。


「くるぞ!!」


次の瞬間だった。

龍原砲の両サイドルチャドールがタートルネックを脱ぎ捨て、LOVEマシーンを振り付きで歌い始めた。

それに一瞬気を取られた林、トルネコ両先輩は、躍動するペニスバンドのローションが乾き、判断が鈍る。

そこへその後ろから両サイドヴァージンブレーカーがサイドギャザーを横モレ(オーバーラップの事)させ、一気に龍艦砲ゴール前まで迫った。


「ここだ!」


マルシアはここで得意技・夜の帳を放った。

キャプテンと僕はボールに向かって麻縄を括りつけようとしたが間に合わず、ボールは唸りをあげて龍艦砲ゴールに迫った。


しかし、ここで簡単にゴールを許す程、龍艦砲ヴァージンブレイカー陣はヤワでは無かった。

守備の要の榊原先輩はすぐさまボールに向かい、「リンリンハウスで知り合った女」の態勢に入った。

さらにその後ろでは、レフトサイドヴァージンブレイカー松岡先輩がマタニティ・ブルー満開の表情で相手を威嚇しながら一欠片の牡丹餅をそっと置いた。


「かかったな」


マルシアはニヤリと笑いながら、まるでCMの栄倉奈々のように8×4をしてきた事を思い出した。


「しまった!」


自らが放った麻縄で亀甲縛りになりながら、いち早くこの作戦を見抜いたのはキャプテンだった。


「甘かったな。みっちゃん」


山王丸はそう言うと、そのまま得意技「蟻と太陽と虫眼鏡」の態勢に入った。

必死で戻ったキャプテンだったが、皮肉にも食い込むジュートでアクメに達し、自らの性癖を悔やみながら、軽く痙攣を起こした。

さらには両サイドアタッカーがキャプテンを徹底スワッピング(相手の進路を塞ぐ事)した事で、センターヴァージンブレイカー榊原先輩が山王丸に向かわざるを得なくなり、ショットガン・マリッジの影響で遅れてきたマリッジ・ブルーの最中にいた松岡先輩は動く事すらできず、センターアタッカーの魔界5号が完全フリーになった。


山王丸の「蟻と太陽と虫眼鏡」はフェイントだった。

ボールを空振りすると同時に、4日間入れっぱなしのタンポンを抜き、それをメトロノームのように振った。

テンポは40~60の間くらいだっただろうか。

しかしながらそれは絶妙で、榊原先輩はそのまま快眠を貪り、アッサリと白状するように夢精した。


「魔界!フリーだ撃て!!!」


山王丸がそう叫ぶと、どフリーの魔界5号は利き腕の右腕で自らの陰茎を覆い、MT車を運転する要領で、1速から一気にトップギアの位置に入れた。


そしてこれが魔界5号の得意技である「ロイ・マカーイ」だ。

天才プッシーアナライザー・杉浦先輩でさえも一歩も動けなかったが、運良くそれはゴールポストに当たり、ルーズボールとなった。


「チッ…実戦の勘がまだ戻らねぇ」


魔界5号はトップギアから3速までギアを落とし、半クラを作りながら悔やんだ。

しかしながらこのボールにいち早く反応したのは、横モレしてきたレフトサイドヴァージンブレイカー・金子だった。

「龍艦砲の穴」と言われていたライトサイドヴァージンブレーカー・城咲を簡単にコンボイし、柔らかい体を生かし、バク転の要領で自らの金玉袋をパピコのようにチューチューした。


「食らえ!これがオレの奥の手だ!」


金子のBとCの間級の繋ぎ技「隠語百人一首」が炸裂した。

態勢を何とか立て直した杉浦先輩は「浄水器販売」で対抗したが、不完全な態勢だった事ではじくのが精一杯だった。


「誰か手切れ金(サッカーで言うクリアーの事)を早く!」


杉浦先輩の声に反応し、夢遊病患者に成り下がった榊原先輩と成田離婚を決意した松岡先輩はフラフラになりながら飛びつく。

しかし次の瞬間、2人のさらに上に影が…


「あぁ!出ますぅ!ウンコでますぅ!!あぁ!もうだめぇ!!らめぇ!!!」


そこには脱脂粉乳250mlを亀頭から注入し、半狂乱の魔界5号の姿があった。

そして榊原・松岡両先輩を吹き飛ばし、魔界5号はアクメに達した。


魔界5号の新技である「マカイビーディーヴァ」が炸裂し、芸術点を含め5点が龍原砲に加わった。

龍艦砲はアッサリと逆転を許してしまったのだ。


「ピー!!!」


さらに、レフェリーがまるでギャグマンガのような腹の壊し方で試合を止めた。

そして、榊原・松岡両先輩が「コンビニで働く元風俗嬢」のファウルを取られ、PK(ペナルティ・クンニ)のピンチを迎えたのだった…


続く。

午後7時30分。

いつものように街で引っ掛けた適当な女と、適当にシャレたフレンチの店で談笑していた。

今日、この女はこの世から消える事になる。

物事を完遂するために、なんらかの犠牲はやむを得ない。

それを最も迅速かつ適切に成し遂げるために、人が最も適当な存在だ。

人間は生きている事が前提にあるとして、2つに分けるならば男と女、もしくは生かしている人間と生かされている人間があるとKINGは言った。

僕も最初は抵抗があった。

命を粗末にする事は良くないと、倫理上の御託を並べて批判的だった。

けれど僕は、生かされている人間側で感情を露にして生きる事ができなかった。

そうしてそれに甘んずれば、感覚はどんどん鈍くなる。

目の前で、胸の中で、多くの人間が命を落とした。

そういう現場に幾度と無く遭遇したし、これからも遭遇するはずである。

眠れない夜もあったし、嘔吐がとまらない夜もあった。

それから気が狂ったように快感を覚えるようになり、今では立派な日常の風景と化した。

非日常だって日常になる。というより、非日常なんてこの世に存在しない。

長く生きれば人の死に直面する事だって多々あるだろうが、蓄積する悲しみや慈愛はいつか飽和状態になる。

そこに死の意味だ理由だ原因だなんてクソほども役に立たない。

動くか動かないか、ただそれだけにしか興味がない。

一般的な仕事だって、恋愛だって同じ事だ。

初めは目新しくて新鮮で、心身とも喜怒哀楽に刺激を受けたがる。

けれどもそれは長くは続かない。少しずつ喜怒哀楽を削ぎ落としていく作業が始まり、気が付けば感じない日々に突入する。

当たり前の事だ。

人の心配をしているほど暇ではないし、立派な人間でもない。

だから僕はこの女が死のうがどうなろうが何とも思わないわけだ。

アルコールで頬を染めるその女は、それなりに美しかった。

いかにも生かされていますといった顔や仕草や声が心地よかった。

いつも運命を人に委ねて、それでも自力でとでもヌかして歯をグラつかせてくれそうな、単純明快さが爽快だった。

「このあと、どうする?」

チラッと時計を見て、僕は女に最後の選択を迫った。

いや、選択肢などない。イエス・ノーは表面上の意味しかなくて、中身、つまり結果は同じ事。

手荒なマネはそれでもしたくないし、できればイエスと答えて欲しい。

僕はいつもそう思いながら、最後にこの質問をする。

僕にとって好都合な答えが返ってきた。

いよいよ今日の仕事が始まる。

『こっちは順調に準備完了した。では後ほど』

CCで一斉送信した後、僕は女とともに店をあとにした。

東京で生き抜くためには知恵がいるらしい。

僕は常々何とかなると思って生きていたし、これまで何とかなってきた。

知恵なんて言われても、首を傾げるしかなかったあの頃。


その人曰く、僕はその知恵を熟知しているらしい。

何もそれは珍しい事ではない。続けてその人は言った。

僕は当時、それを他人事のように右から左へ受け流していたのだけれど、それが何であるかを最近意識する事が多い。

そんな僕を隣でその人は叱責するのだけれど、一度気になり始めるとどうにも手の施しようの無いのが人間というもの。


さて。今日もそうしているうちに仕事の電話が鳴ったわけだ。

時刻は午後3時を回ったあたり。

依頼が入る時間はいつもバラバラであるが、この時間の依頼は面倒な場合が多い。

と言っても、僕にそれを受けるか否かの決定権は無く、すぐさま僕は電車に乗って、その人に会いに行かなければならない。


その人は通称・KINGと呼ばれている。

昼間、KINGは駅の傍でホームレスをしている。

僕と出会ったのもその状況の時で、きっとあの界隈で生活を営んでいる者でKINGの存在を知らない者はいない。


初めてKINGを見た日。初めてKINGと目があった日。そして、KINGと話をした日。

どれも僕は鮮明に覚えていて、今こうして会いに行く事がまるで運命によって導かれたルートのような気がするのだ。

夏の日差しが降り注ぐ東京のど真ん中。

あの日の空気にそれは似ていて、絡みつくような湿気と戯れながら、僕はKINGの元へ急いだ。


いつもKINGが腰を下ろしている場所。

大通りに面し、多くの学生や社会人が往来する場所にKINGの昼の居住空間がある。

そこに『居る』という感覚ではなくて、そこに『ある』という感覚。

不思議なもので、このあとどれだけ危険な仕事が待ち受けているという時でも、安心感しか得る事ができない。


僕はいつものようにKINGに軽く視線を送り、数十メートルほど歩いた衣料品店の人間にメモを手渡した。

昼間に僕のようなKINGの夜の顔を知っている者が接触する事は禁止されている。

それには様々な理由があるらしいのだが、知らない事も知恵だとKINGは言う。

そうして僕は2つ先の駅前にある喫茶店に入り、アマダという男の連絡を待つ。


10分ほど経ち、コーヒーを半分ほど飲み、一本目のタバコをもみ消そうとした時、アマダからメールが入る。


『10時にいつもの場所で。5人ほどで大丈夫だろう。』


僕はアマダと一度も会った事が無い。声すらも聞いたことが無く、やりとりは一方的に来るメールだけである。

ほかの仲間も同じで、アマダは僕達とKINGの関係を円滑に繋げているコーディネーターのような存在だった。

KINGはアマダのことを「シャイなヤツ」と、期待はずれもイイところだと叱責したい言葉しか出さないものだから、ますますその存在はぼやけてくる。

だけどそれが最も正しい位置関係なのかもしれない。そんな風に思う。

どうも。ご無沙汰しております。

管理してない人のごっちぇとかいうディレンマです。


久々にみたアメーバブログ。

こんなものが相も変わらず存在するネット社会が憎いです。

ほんの少しの悪ふざけで、過去に書いた記事を見ていたのですが、驚愕の記事が出てきたので公開しておきます。

この後の話は気が向いたら書こうと思いますが、正直ショボ過ぎる世界観に絶望しています。

かと言って今の僕がどう変わったのかと問われれば疑問符が7つくらいは出てくるわけで、結局僕は何も変わっちゃないようです。


タイトルはありません。




「14歳の春、僕は童貞でした。」


丸文字ながら力強い書き出しで始まった僕の卒業文集。

この後は14の春から15の冬、つまり卒業までの一年間の出来事や心境の変化を赤裸々に綴っているらしい。

思わず赤面してしまうような内容ではあるが、僕はこの後埼玉から大都会・福島に引っ越す事が決定していたので、恐れる必要は微塵も無かった。

少しずつ筆圧が薄くなるのは僕の悪い癖で、またそれが僕の未来を暗示しているようで、背筋が凍る思いがした。

いや、本当はしていない。そんな事どうだっていい。

僕は衝動的に二階の一番奥の部屋の押入れから、思い出の詰まった妻のパンティを取り出し、全て終わった事を知った。


19の夏。僕は日々の忙しさの中で、青い春の終わりを見た。




「4月17日 今日は佑一の28回目の誕生日だったのに、仕事が忙しくて会えないという連絡が来た。

佑一のアパートの前でプレゼントとケーキと仕事のノルマを抱えた私は、予定通りに生理開始。

会いたい。佑一に会いたい。一秒でも一瞬でもいい。会って、佑一を殴って、この恋を終わらせたい。」


私は19の時大学を中退してから24歳のこの日まで、ほとんど毎日日記を書いていた。

痛すぎる文面。怖くて全部は見れなかったけれど、最後の1ページは私の未来を暗示しているようで、背筋が凍る思いがした。

友達や同僚の「頑張れ」とか「応援してる」とか「年の差なんて関係ない」とか、そんな無機質な言葉で背中を押されて進んだ結果が今の私。

セックスは嫌いじゃないけど好きでもなかったあの頃。

濡れない日々が続いている今、乾ききった身と心に、当時の私への憧れが沁みこんでくる。


28の夏。私はひとつだけ満たされない欲求の中で、何も始まって無い事に気付き、全ての終わりを見た。


続く。

↑多分、絶対続かないと思ったはずwwwww


突然青少年のための大人の短編小説

タイトル「ペニスバンド・ロックンロール」

このペニスバンドという競技において、Xが登場する際には、ド派手な演出を行う費用と入場テーマを流さなければならず、著作権絡みの問題が浮上するために、プロ球団でも避けるのが通例である。

しかも、特にXを設定するメリットは無い上、逆にそのXにプレッシャーを与える可能性も出てくるので、来年度のルールブックからこのXの項は削除される事が決定している。

その事をコッテリ忘れていた龍原砲高校・松田かまいたち総助監督は赤っ恥を掻いた上に、一生ラジオ放送に葉書を送っても読まれない刑を受ける事となった。


龍原砲高校に動揺が走っているのは誰の目にも明らかであった。

キャプテンはアクメに達するように白目を剥いて、シャープペンシルの芯を折って飛ばす作業に余念が無い。

落ち着いた高崎もポマードを陰毛に塗りたくりながら、大声で「マラー!!!」と味方を鼓舞しながら相手を威嚇する。


『いける…いけるぞ…』


僕は興奮していた。しかしながら冷静で、絶妙のタイミングで「女工哀史」を放った鮫島先輩のペニスバンドのローションが乾き始めているのを見逃さず、ぺぺローションをベンチに要求したほどだ。


騒然となる場内。そこに野太い声が響く。


「まだ慌てるような時間じゃない」


五本の指をコンドームで包むというペナルティを受けながらも登場した龍原砲のX・魔界5号だ。


「南高梅は俺が潰す」


その魔界5号の言葉にいち早く反応したのは山王丸だった。


「待て。ヤツはおれがや…」


そういい終わる前に、山王丸の肛門付近にペニスバンドが突き刺さる。

肛門付近と記したのは決してそこは肛門の位置ではなく、もちろん、女性器にあたる部分でもない。

場内が香ばしい空気になってきたのは特筆する必要が無い代わりに、驚くべき事は、そのブッ刺した相手が後輩のマルシアであるという事だ。


ペニスバンド公式ルールブックの付録として金のエンゼルの1、16倍の確率でについてくる用語解説集(別売)によれば、後輩が先輩の肛門、またはその付近にペニスバンドを差し込んで落ち着かせる行為を「ユニオンファック」という。

これにはペニスバンドの暗黒歴史の1ページとして刻まれている事例がある。


事件は1940年に満州で行われた第21回ペニスバンドオリンピック(注:オリンピックは傀儡国家でしか行われない)の予選D組の会津藩vsテゴマスの熱狂的ファンという注目の一戦で起こった。

会津藩のポリネシアンハンターであったワインディング・ロード選手とテゴマスの熱狂的ファンのプッシーアナライザーであったマツリダ・ゴッホ選手が実は異母兄弟であった事が判明し、マツリダ・ゴッホ選手のイージーミスでの失点に、チームメイトから会津藩に内通しているのではないか?

そんな事はどうでもイイが、いい加減ジャニーズはメンバーの頭文字を組み合わせたユニット名で売り出すのは勘弁して欲しいなどという声が相次ぎ、両チームとも不穏な空気が流れた。


そこで弟にあたるワインディング・ロード選手が兄であるマツリダ・ゴッホ選手の肛門にペニスバンドをぶち込み、その場を収拾しようと試みた。

しかしながら『アナルは一方通行』という堅い頭をした当時の会長、及び統一機構の連中の逆鱗に触れ、ワインディング・ロード選手は即刻死刑となったのだ。

翌日、そんな弟を哀れみ、死をも意識したというマツリダ・ゴッホ選手は、大好きなおっぱいパブでいつもよりもちょっとだけ胸の大きい女の子を指名し、激しく胸を揉みながら、こんな名言を残した。


「ヒュー!最高!!」



「ユニオンファック」という言葉の由来については、「どうでもいい野暮な事を聞く前に、関数を覚えなさい。関数を。」と記されている。

肝心な事を1つも記さない公式ルールブックであるが、そこに人の『生』を感じてしまうのだから辞められない。


マルシアは言った。


「これが戦場なら、先輩斬られてますよ。」


試合はまだ始まったばかりだ。

そして、こんなに長々と書いたのに全く試合が進んでいない事に、僕(ごっちぇりん)は絶望した。

続く。

突然青少年のための大人の短編小説

タイトル「ペニスバンド・ロックンロール」

目が覚めた。既に朝。
昨日までの悪天候から一転、全てを振り払ったかのような快晴。
どこまでも冴える頭と、ジャンプすればワンテンポ遅れてゆれる金の玉。
どうやら昨日の悪夢が全ての邪念を奪い去ってくれたようだ。

ついに試合が始まろうとしている。
僕はやはり昨日の年賀状の通りスタメン。
キャプテンとダブルポリネシアンハンターのポジション。

舞台は整った。
両チームのナインが明らかにカタギじゃない人達に散々ボディチェックされた後、舌戦が繰り広げられる。

言っておくが、悪口の言い合いとかいう低俗なレベルのものではない。
互いの健闘を誓い、そこから愛を育む神聖な儀式だ。
僕は一番美人だと思った選手を舐めようとしたが、高崎が既に舐めていやがる。
高崎のこういうところ、意外と好きだ。

いよいよキックオフ。
まずボールを受けた僕は、両サイドルチャドールの2人がサイドラインを騎乗位の要領で駆け上がる。
負けじと龍原砲の両サイドルチャドールも、タートルネックのセーターを引き伸ばし、頭をスッポリ埋めた状態で、インフィニティを描きながら徹底シックスナイン(サッカーでいうマンマークの事)で対応する。

序盤は両サイドルチャドールの芸術点で争われるのは必至だ。
僕は素直にそう思った。
だが、そのような状況ならば、中央のスペースに必ず隙ができる。
キャプテンは山王丸、高崎はマルシアにそれぞれ徹底シックスナイン状態。
パスは出せない。
僕はまず「夜の経営統合」で龍原砲ディフェンス陣に揺さぶりをかけながら徐々にゴール前に進出していった。

その時だった。
レフトアタッカーの鮫島先輩が一瞬のスキをついてコンボイ(サッカーでいうマークをはずして裏に抜ける動き)し、わずかに龍原砲ヴァージンブレイカー陣のサイドギャザー(サッカーで言うディフェンスライン)が乱れた。
それに呼応し、一瞬気を取られたマルシアをうまくコンボイした高崎の肛門が、蛍のように光ながらパスを要求している。

「ここだ」

既に高崎は「増田ドリラー」の態勢だ。
僕は思い切って高崎にパスを出した。
高崎のアナルは狂ったような悪テンポを刻みながら、ダイレクトで増田ドリラーを放った。

それを見たプッシーアナライザー黒木は、自らの嘔吐物を口内で受け止め飲み干しながら、必死でケツ筋を締めた。
しかし、その堅いケツ筋を弾き飛ばし、唸りをあげながらボールはゴールにつきささっ…

その瞬間、完全にコンボイされたはずのマルシアがボールに向かい、「増田ドリラー」破りの法則に従い「ゼンノロブロイ」を決めてはじき返した。
ルーズボールを巡って全選手のケツ筋が緩み、会場は何とも言えない臭気で満たされていた。

このボールに反応したのは鮫島先輩だった。
ボールの落下地点を予測したように動く天性のゴールゲッターの鮫島先輩は得意技の「女工哀史」の態勢だ。

ボールは見事にゴールネットと蒼井そらの美巨乳を揺さぶった。
解説席の村西元日光ギブミーチョコレーツ監督の

「ナイスですねぇ」

の言葉がその全てを表していた。
芸術点を含めて4点。
我々龍艦砲は幸先よく先制点を挙げることに成功した。

しかしながら、高崎は完璧な「ダイレクト増田ドリラー」を決めたにも関わらず、マルシアの「ゼンノロブロイ」の前には通用しなかった。
マルシアを睨む高崎。
マルシアは半笑いで、そのことがさらに高崎のクールでムッツリなエロ魂に火をつけた。
高崎の肛門は、もう既に赤く不規則に点滅し始めている。

「これはマズイ…」

高崎を誰よりも知る僕は、これがどれほど危険な状態であるかを察するのは容易だった。
止めなければならない。僕は小走りで高崎に歩み寄った。

ズボッ。

次の瞬間、キャプテンは無言で高崎の肛門にペニスバンドを突き刺した。

「冷静になれ高崎。冷静さを失った時が、処女を奪われる時だ。まだお前が処女を奪われる時間帯ではないだろう。」

僕はあえてつっこまないでおいだ。
なんせもう突っ込まれているのだから。

「はい…失礼しました。」

そういって高崎はいつものポーカーフェイスに戻り、マルシアにフレンチキスを見舞って背を向けた。

なるほど。この先制点はその得点以上に大きいものだ。
その時のマルシアは動揺を隠すことができず、龍原砲キャプテンの山王丸が必死に尻文字で「卍」マークを書き続けてスマイルアゲイン(サッカーや野球で言う応急処置)しても収める事は難しかった。

龍原砲ベンチがあわただしくなってきた。
審判にタイムを告げ、ベンチメンバーXの一人目が交代出場するようだ。

本当の戦いはまだ始まったばかりだった…。
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タイトル「ペニスバンド・ロックンロール編集秘話」

この物語はやはりどう考えてもフィクションなのだが、今日実は僕自身が凄い夢を見てしまったせいもあって、もうこれ半分くらいは実話でもイイやと思ってしまった。
その夢の内容は捻りがなくて申し訳ないのだが、僕の唯一無二のライバル・Ug御小とベッドインするという内容だ。
性的な夢は良い予感の訪れであると聞いたことがある。
しかしながらファッションゲイを気取るノンケの僕としては、酷く傷つくような内容であった。

何故か僕は興奮していたのである。

勘違いされて、僕と御小の間に「溝」みたいなものができたらマズイので断っておくが、僕個人として、女子が好きかどうかは微妙だとしても、男子は決して好きではない。
そこまで書いておいてからその話の続きをしたいと思うのだけれども、さらに残念な事に御小のアレもその気になっていたわけだ。

彼のmixiのトップ画像を見て欲しい。
じゃがいもが表示されると思う。

つまりそういう事だ。

僕は次の瞬間に、夢から醒める事なく夢から醒めたように、一気に理性が働きブレーキがかかった。
いや、むしろ本能が勘違いしていたと言った方が正しいのかもしれない。
ていうかどこの馬の骨かもわからん夢を分析する事自体がナンセンスと言えるだろう。

話が変わって、安室奈美恵の代表曲に「Chase The Chance」というのがある。
僕が人生においてハッとさせられたフレーズはいくつかあるとしても、ここまで鮮明かつ後々効いてくるフレーズは聞いた事がない。

「夢なんて見るもんじゃない 語るもんじゃない 叶えるものだから」

この時に僕は『ジーザス』という単語を覚えた。

その出来事とは無関係に、僕は『夢』という言葉が大嫌いである。
奇麗事は汚い気色悪い存在なのでなるべく遠慮したいのだが、諦めたり破れたものならまだしも、進行形の『夢』ってのはどうもありがたみがない。
言葉に出した時に、それは他人の目には安っぽいものに見えるだろうし、どれだけ壮大なビジョンがあって、現実的に捉えられているものならばその分だけ、どこかでパクってきたような印象を受ける。
僕自身、あるかないかは別として、『夢』は見ず語らずという信念だけは頑なに守り通してきた自信はあるのだ。

ただし、僕は必ずしも『夢』は叶えるものでは無いとも思っている。
その代償は少なからず存在し、他人に後ろ指を指されるような極悪非道のものではないにしろ、失うものはきっとあるはずだからである。
すんげぇどうでもいい話しているんだけど。

話を挿げ替えるようで申し訳ないが、この時の安室奈美恵はまだ20歳にもならない子供である。
その少女と女の境目で天下を掴もうとしている彼女の後ろで、僕の偉大な母親が称した『躍り狂ってる人達』の存在は異常なまでにリアルだ。
彼女達は『スーパーモンキーズ』と命名され、直訳すれば『すっげーサル達』という意味になる。
その『すっげーサル達』が『躍り狂っている』わけである。
言葉だけを並べると、ストリッパーよりも響きが悪い。
別にストリッパーを否定するつもりなんかでは無いし、一つの立派な職業として尊敬している面だってある。
だが、自己主張の強い小娘の後ろで官能的なダンスを踊らされ、挙句に命名されたのは『すっげぇサル達』。

「いつか天下を取ってやる」

誰かその場において思ったかもしれない。

「これで満足」

「この小娘と一緒にいればオイシイ」

実際の所、どう思っていたのかなんて知らないし、実際は物凄く仲がよかったのかもしれない。
人間の考えている事なんて、自分以外にわかるはずもなく、吐き出した言葉や露骨な仕草だって、その糸口になるものでもないはずだ。

僕は今回、そのような部分にこだわってこの「ペニスバンドロックンロール」を書いている。
実際のところ、僕以外の全ての人が考えている事なんてわかるわけがない。
わかってるフリをしているから、必要以上に馴れ合ったり、不和になったりするんじゃないかとも思う。
勝手に登場させている人物だって、もう多分僕の手から離れてしまって、僕の解釈とは違う人間になっているのかもしれない。

今日は何でこんな事を書いたかと言えば、人間関係が難しいと思ったから。
とにかく物凄く病んでいる事は確定要素なんだけれども、こうやって身勝手に小説と題した駄文を書くことで、ある程度物事を思惑通りに運びたいと考える僕の心が表れているのかもしれない。




ごめんなさい。相当精神的に参ってます。
突然青少年のための大人の短編小説

タイトル「ペニスバンド・ロックンロール」

監督の指示が飛んだ。
高崎はあんなにカッコつけたクセに、ベンチに呼ばれて蒸し暑い梅雨時期の6月にベンチコートを羽織らされた。
いや、そんな事より今僕は監督が居たことに物凄く驚いている。

「お前、いけ」

真新しいユニフォームに適度な洗剤を混ぜてヌルヌルさせ、万全の状態で僕は試合に出場する事となった。
と言っても、大事な選手交代のカードの一枚として僕が切られたわけだ。
ここで僕がメンバーの足を引っ張っては申し訳ない。

そう思った僕はその緊張感から、終始消極的なプレイを繰り返した。

「おい!今オレが絶妙のクロスを挙げたのに、何でチンポ出してねぇんだよ!」

レフトサイドルチャドールのトルネコ先輩が青筋を立てて怒り狂っている。
もちろん、チンポの話だ。

それでも試合は新プッシーアナライザーの杉浦先輩の「浄水器販売」の前にヘルレイザーズ攻撃陣は完全に浮き足立っている様子で、今日もレフトアタッカー鮫島先輩の「女工哀史」が立て続けに決まり、完全に龍艦砲ペースで進んでいた。

気付けば92-0の完全勝利。

翌日のスポーツ新聞には「完全無欠!龍艦砲!」の文字とフリー60分6000円という格安料金の広告が躍り、3日後の姉妹校対決に両陣営の気運も高まっていた。

東京都予選の決勝は、タイトルマッチである。
決勝前夜、私達は調印式の会場である赤坂プリンスホテルからほどよく離れた電灯の明かりが物悲しい公園にいた。
龍原砲の口だけ番長と呼ばれるレフトヴァージンブレイカー金子が

「試合に勝ったら、ロードを熱唱します!」

と宣言すれば、ウチのトシちゃん…失礼、田原俊彦先輩も

「試合に勝ったら、哀愁でいとを熱唱します!」

と負けてはいない。
両校の『ペニスびんびん物語』はいよいよ最終章を迎えようとしていた。

僕は準決勝の醜態を、試合後誰からも非難される事は無かった。
前日に渡された年賀状にはスターティングオーダーが書かれてあり、僕の名前も記されてあった。
これは公式ルールブックによる公式ルールである。

そのような事実が、僕をさらに追い込んだ。
俯いて、何も語らずに萎んでしまえればどれだけ楽な事だろうか。
僕の選択肢は何とかして上を向き、結果を出す事しか残されてはいなかった。
誰の助けも借りず、たった一人で…。

真っ白な頭と真っ暗な未来のコントラストが絶妙だった大荒れの天気の試合前日、僕は軋むベッドの上でパイプカットという荒療治を施したのだった…。
突然青少年のための大人の短編小説

タイトル「ペニスバンド・ロックンロール」

フットルース工業高校との練習試合当日を迎えた。
天候とキャプテンの生理が不順だったため、フットルース工業の面々に

「すまん。帰ってくれ。」

の一言で練習試合は中止になった。

僕はまだ、「後姿 is cute」を完成できないでいた。
この大技はとにかく瞬発力が求められる。
一度動き出すと止まる事の無い激しい前後のピストン運動に加えてわずかな恥じらい、あとは何よりもオフザボールの動きが成功のカギを握っている。
そのため、一歩間違えば便秘→キレ痔のコンボを決めてしまう可能性もあり、それでもこの技を習得しようとした数多の豪傑達が、そこから肛門の傷を化膿させて選手生命を絶たれてしまったという、とにかく危険な技なのだ。

この技を正面から受け続けたキャプテンは、不完全な形の技ながらも幾度と無くアクメに達し、僕の背中には興奮のあまりにキャプテンが立てた爪あとがビッシリと残っていた。
キャプテンは明らかに体重が減っていた。
元々モデル体型のキャプテンにとって、それ以上に体重が減る事が何を意味するかは素人の僕にでも容易に理解できた。
この人は、ペニスバンドロックンロールを制覇するために、己の選手生命を絶つ覚悟ができていたのだ。
僕はキャプテンのその固い決意に答えなければならない。
そう思った。

新しい専用グラウンドは、日本らしい木のニオイで満ち溢れた開放的な空間で、庭には二羽ニワトリがおり、私達の練習は一層緊張感を増した。
東京都予選を明日に控えたこの日の練習終了後、キャプテンは神妙な面持ちで無言のまま私達の前で固まっていた。
物凄い緊張感であった。
ペニスバンドという競技に全てを賭けた男と女達にしかわからぬ、言葉では伝えられない何かが、一番下っ端の僕に充分に伝わってきた。

そしてキャプテンは長い沈黙の後、その重い口を開いた。

「何やってきたんだろ…私達…」

露骨な後悔だった。
キャプテンだけでなく、ほかの誰もが目を背けたくなるような日々。
夢から醒めた時、僕達は真人間には戻れない事に気付いた。

そして翌日。
開幕戦の相手のバスが派手にバスジャックされ、私達は順当に2回戦に進出を決めた。
その後、2回戦では相手校の監督がお昼ご飯を忘れて埼玉の山奥の家に取りに帰るとゴネたおかげもあり、またもや不戦勝。
続く準々決勝の相手に至っては、競技すら間違っていたのだから驚きである。

あっという間に、準決勝に駒を進めた我ら龍艦砲高校であったが、準決勝の相手は先日の練習試合で山王丸が怪我で戦線離脱していたとは言え、龍原砲高校を組織力で破ったヘルレイザーズ第二商業だった。

一方の準決勝第一試合では、龍原砲高校が山王丸を温存しながらも、スーパーゴールデンルーキーの呼び声高い1年・マルシアが特Aランクの大技「夜の帳」と「ゼンノロブロイ」を大量にキメ込み、難なく決勝進出を果たしていた。

このマルシアという女、実は高崎と因縁浅からぬ相手であった。
マルシアはやはり残念ながらブラジル出身で、龍原砲高校に来る事になったのは所謂「ペニスバンド留学」というヤツだ。
中学時代に高崎は全国大会決勝で、マルシア率いるディック区立マードック中学校と対戦したが、「増田ドリラー」の前身である「横山トリガー」を完全に封じられた高崎は成す術もなく、試合のほうもマルシアの個人技の数々で完全に支配され、第2ピリオド終盤で完全なワンサイドゲームの様相を呈していた。
第3ピリオド開始前に、高崎率いるウィリアム区立ルスカ中学校のセンターヴァージンブレイカーの桜庭が

「スッゴイ滑るよ!何で?何で?」

と審判に抗議した事で、マルシアと主力数人が足にヌルヌルするクリームを塗っている事が判明し、マルシア達は退場処分と半年間全裸で溶接現場にて中途半端に似ている物真似をやらされる事に決まった。
第3、第4ピリオドと高崎の「横山トリガー」は火を噴いたが、それでも逆転するまでは至らず、最終的には37-30でルスカ中学は準優勝に終わった。

天才と呼ばれた高崎の唯一の挫折だった。
試合後、全裸にバナナボート姿でリラックスした様子のマルシアとすれ違った際に

「横山トリガーには致命的な弱点がある。」
と半笑いで言われたそうだ。
そこで高崎は現在の「増田ドリラー」という技を完成させたのだ。

準決勝第二試合が、舐めダルマが乳首を吸った時の卑猥な音と同時に始まった。
まずボールを受け取った高崎は、ヘルレイザーズ第二商業のゴールをめがけ、いきなり「増田ドリラー」を放ったのだ。
無謀とも思える位置から、まだ適温のローションも投下されていない状況で打った増田ドリラーは、組織で守るヘルレイザーズ第二商業ディフェンス陣にアッサリと封じられた。

その時、高崎は笑いながらいった。

「次で…終わりだ…」