《エッセイ⑤》「うちにワンコが来た時のお話」 | 星-シン-のポップ&ロックスター‼︎

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photo:イチ 

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《エッセイ⑤》

「うちにワンコが来た時のお話」

 

 

 

 

先日、叔父の納骨があった。

とても優しくて頼り甲斐のある

男らしい叔父だった。

 

納骨が終わったことでなんとなく

僕の中にあったものも解消できた気がして、

親族での会食はとても

楽しい時間を過ごせた気がする。

 

そんな中で、我が一族は

何かと「犬」に縁が深いという話になり、

その中でも現在飼っている

「イチ」の話で盛り上がった。

今回はそのイチとの出会いについて

話をさせていただこうと思う。

 

 

今から13年前、2004年3月29日

あの子はやってきた。

 

その直前の2004年2月某日の話。

 

幼い頃から犬がほしい~犬がほしい~

と刷り込み教育のように唱え続けた結果、

犬を飼うということをまず初めに

母が認めてくれた。

 

また別の機会に話すが、なんでも

我が家では今回飼うとすれば

4匹目だという。

 

僕と妹は嬉しさで舞い上がった。

まだ来てもいないのに、なんて名前に

するか、ご飯やお散歩はどうするか

相当盛り上がった思い出がある。

 

名前は、僕が何がなんでもこの名前に

すると決めていたものがあった。

 

当時「映画ドラえもん

のび太のワンニャン時空伝」

という映画が公開されており、

その登場キャラクターに倣って

 

「イチ」という名前にしたかった。

後日談で妹に、

「私はキュンという名前にしたかった」

と言われたが、キュンはないだろう笑

 

やはりイチにしてよかったと未だに思う。

 

 

当時はてっきり

ペットショップなどで

買ってくれるのかな~

なんて思っていたが、なんでも

「島根」の知り合いの家に生まれた

ワンコを譲ってもらうのだと言う。

 

つまり、島根から飛行機に乗って

我が家がある東京、日野まで来るのだ。

僕ですら未だに島根に行ったことがない、

あの子にとっては大冒険だっただろう。

 

 

さて、ここで1つ非常に大きな問題があった。

一緒に暮らしている祖父、祖母が

犬を飼うことに非常に

反対していたのである。

 

僕らがどんなに甘えても、おねだりしても

決して首を縦に振る様子はない。

意外なところにラスボス出現、

大変手強かったのである。

 

今までの経験から、やはり

ご飯やトイレの始末、お散歩

毛抜けの問題などがネックだったようだ。

むぅ…なんとか良い方法はないものか。

 

 

1ヶ月ほど悩み、あれこれ考えた

僕らは3月のある日、最終手段を

決行した。

 

「何も言わず連れてきてしまおう!」

 

今考えるとありえない決断だった。

これから何年お世話をすることになるか

わからないワンコを、二世帯住宅で

一緒に暮らしている祖父、祖母の

許可もなく島根から連れてくる。

 

歌詞を覚えていない状態で

カンペなしでステージに立つ

(そんなことしたことないが)

 

よりもずっと恐ろしい。

よくそんな強硬手段を行使したと

今考えるとしみじみ思う。

 

 

そして数日が経ち、3月29日に

あの子は我が家へやってきた。

 

 

家の前にワンコが乗った車が到着する。

事前に外に出て、僕と妹は

真っ先にワンコの元へ駆け寄り

 

本人の希望や了承も、もちろんないまま

「イチ!」と全力でハグをした。

まだ生まれたばかりの幼い顔をした

ワンコをなでなでする、

ぷにぷにして非常に気持ちの良い

にくきゅうの感触を覚えている。

 

さて、ここからが問題。

Welcome to homeするぞ。

 

 

玄関の扉を開けた。

母が謎の言葉を発した。

 

「連れてきたよ~!」

 

 

あれほど反対された生物を片手に

「連れてきたよ」

 

…凄い。幼心にそう思った。

祖父、祖母が玄関にやってくる

どんなリアクションをするのか、

怒られるか、怒られるだろうな。

恐い、でも飼いたい…飼いたい。

 

 

唐突に、今度は祖父が謎の言葉を発した。

「こいつウンチするぞ!」

 

続けて祖母が謎の言葉を発した。

「全く…ちゃんと世話しなさいよ」

 

 

話は以上、そそくさ解散である。

 

 

 

え?!それだけ?!

 

 

 

母「よかったわね~^ ^」

 

これで良かった、のか…?

犬が来るということは一家にとって

一大事なはず、こんなリアクション

で終了なのか。。

 

 

親が親なら子も子である。

 

未だに家族はみんな良い人たちだと

思うが、僕の感覚からすれば

少し何かがおかしい。

うまく言えないが、何かがおかしい。笑

 

 

だが、これで念願のワンコが飼える。

本当に本当に嬉しかった。

毎日散歩してあげよう、愛情を持って

育ててあげよう。

明日友達に自慢したい、沢山写真を撮って

思い出を残したい。何年も長生きしてほしい。

 

これからよろしくな、イチ!

 

 

心なしか、イチは笑っているように見えた。

 

 

 

そして14年の時が経ち現在、イチは…

 

 

 

 

 

 

今日の昼もうるさいくらい吠えていて、

14歳と思えないくらいめちゃくちゃ

元気である。むしろ困っている。笑

 

 

 

 

 

 

 

おしまい