しらべなきコトバ列ねて詩と呼ぶな
1000年残る詩歌を遺す詩人で歌人の梶原しえり

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詩人 しえり 出展予定のイベント

5月18日(土)・19日(日) デザイン・フェスタVol.37
5月26日(日) 中央林間手づくりマルシェ
5月29日(水) ワカバザールプチマルシェNo.2
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「誠」

2012年12月の作品です。




詩人 しえり 奇跡の軌跡-20121215174456.jpg

初めより欺(あざむ)かれてば好(よ)からまし
うつろへる真に何かあたひある
忘らるる身をば思はず
いにしへのをみなごの御こゝろ
今こそおもほゆれ

初めよりなに欺かで
かろくしも真なる君が御こゝろ告(の)らしける
忘らるる身をば思はず
いにしへのをとこらは千年(ちとせ)を経(ふ)れど変はらざりけり

そは偽り 偽りなりき
なさけあらば誠込めてそのひと言を告らしたまへな

そは偽り
そのひと言を ひと言を


「誠」




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「鮭」

2012年12月の作品です。




$詩人 しえり 奇跡の軌跡-20130127142104.jpg

岩に身を切り遡(さかのぼ)る
さとへ さとへ と遡る
多くは捕られ食はれていつた
卵(らん)ある女体は値(ね)が付くの

岩に身を切り遡る
さとへ さとへ と遡る
水底(みなそこ)の石は熱いのよ
傷ある女体は値が付かないの

岩に身を切り遡り
人の来ぬ地に産み落とす
産み落とすべき卵がない
卵がないのよ この女体には

卵ある女体は食はれていつた
傷ある女体は存らへた
このさとの地に産み落とすべき卵を持たない
この女体

卵がないのよ この女体には
卵を欲しがるをとこたち


「鮭」




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「赦」

2012年12月の作品です。




$詩人 しえり 奇跡の軌跡-20121227150748.jpg

父よ 父
我が児(こ)とのたまひ 袖を払ひし御手ゆかし

父よ 父
死に隔てられ赦しを知らぬ我れをあはれべ

隠れまして後(のち)せし恋のみなみな君と通ふこと
こたびの者は 児は要らずと云ひ 児を生(な)す胎(はら)を選びけり

こよりくるしきあらじゆゑ支へとせよ
とのたまひて 御目とこしへに閉ぢまししひと
我れが赦しを与ふるまへに

父よ 父
我れを遺して届かぬ場所へ去(い)にますな

父よ 父
おこなひにこそ赦されめとぞしたまへよ

父よ 父
御口に約せしもの ひとつさへ賜(たま)はずて

父よ 父
我が求め来しものを約して賜はずて

父よ 父
我が児とのたまひ そを棄てましし君 愛(かな)し

父よ 父
生ける我れとの世ぞとこしへに隔たれる

赦すすべなくうつし世に 君を赦さでくるしべり
御魂かがよふ 我れのうへ
赦されむとせぬ君が御魂よ


「赦」




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「道」

2013年1月の作品です。




詩人 しえり 奇跡の軌跡-20130131155644.jpg

人を呪はゞ穴ふたつ
入(い)らば入りなむ 地獄への道
怨み渡るの険しさ知れど
忘るゝむなしさよりよろし

焼けな 焔(ほむら)よ
苛め 闇よ
ひとり行くとて休らはじ
まして君との死出の旅
歩み逸(はや)らむ 笑み零れむ

人を呪はゞ穴ふたつ
入らば入りなむ 地獄への道
怨み渡るの険しさ知れど
忘るゝむなしさよりよろし

忘るゝむなしさより


「道」




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「鷺」

2013年2月の作品です。




$~しらべなきコトバ列ねて詩と呼ぶな~-20130304140017.jpg

羽根を毟(むし)れり 真しろき羽根を
お鶴(つう)が夫(つま)にせしやうに
羽根を毟りて墓前に舞へり
錦を織るはせざれども

羽根を毟れり 真しろき羽根を
お鶴が夫にせしやうに
羽根を毟りて墓前に鳴けり
雲居の果てに焦がれつゝ

風よ おほわだのあなたより
天つそらまで駆くるもの
我れを連れ去れ 雲居の果てへ
骨の在り処(か)に狂へるを

羽根を毟れり 真しろき羽根を
お鶴が夫にせしやうに
おのれのむねを啄(ついば)めど
この身をおとなふ死はあらず

羽根を毟れり 真しろき羽根を
お鶴が夫にせしやうに
鷺たる我れは墓前にくづれ
終の日を待ち羽根を撒く

終の日よ来よ 我がむねに


「鷺」




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