11月8日に、急に思い立って、約30年ぶりに観てまいりました。
もちろん、劇団四季です。
出ている俳優さんは誰一人として知っている人はいなかったけど、みんな素敵でした。
で、そもそもジーザスは台本が好きだから、誰が演じても、基本、楽しい。
ジーザス役の神永さんは、美形の俳優さんで、ジーザスにピッタリ!
ネットで調べたら、韓国の俳優みたいだな。
にしては、日本語の歌詞の発音は完璧だった。
私の知ってるジーザスは、鹿賀丈史と山口祐一郎なんだけど、この二人に比べると、少し、感情を抑えた感じでした。
オープニングはちょっと抑え過ぎていて、感情が伝わってこないし、なんなんだろう、と思ったが、ゲッセマネの最後のところで爆発してくれました。満足じゃ!
ユダ役の芝さんは、ユダにピッタリの存在感でした。
ネットで調べたら、前の公演の時ジーザスをやっていた方だということがわかったのですが、逆にジーザスに違和感があるくらいユダにハマっていた。
しかし、歌が、ちょっと、私には不満足だった。
裏声に切り替わる個所があまりスムーズでない。声量が足りないと思う。こういう歌は不得意なのか。
そこん所がちょっと残念。
だけど、存在感で圧倒していたので素晴らしい。
ジーザスの主人公はある意味ユダだから、最後の1週間のジーザスが破滅に向かっていく刹那をユダの存在感で際立たせる感じかな。だから、ユダの印象がジーザスクライストスーパースターの印象となる。
そういう意味で、芝さんは素晴らしい俳優だった。
やっぱ、ジーザスは醤油系、ユダはバタ臭系だな。
で、マリアですが、正直、あまり調子よくなかったんじゃないかな。
高木さんという俳優ですが、野村さんと声がそっくりで、最初のほうは野村さんだと思ったが、途中から崩れたな。一生懸命マリアを歌っていたが、毒にも薬にもならないおとなしい感じの歌で、ちょっと残念だった。気持ちがね、伝わってこないんだ。
野村さんの歌が聴きたかったです。
つぎに、シモンです。
シモンは江川潤さんという俳優ですが、私はこの日の公演で、シモンが最高の出来だったと思いました。
劇中で拍手をかっさらったのは唯一江川さんでした。(マリアも拍手ありましたが、私は不満足だった)
この日のステージは最初からちょっと重い感じがしたのですが、シモン登場で、今までの霧がパッと晴れたようなスカッとした歌唱力を見せてくれました。シモンの歌は歌唱力をアピールしやすいのかな。
それから、カヤパですよ!カヤパはある意味悪役なので、ステージでは地味ですが、歌が超うまかった。
高井さんという俳優です。歌の上手な歌手はほんとに気持ちいい、シモンの歌も良かったけど、高井さんも素晴らしかった。
アンナスのワイスさんも良かったよ!
でもって、ヘロデ王です。
どうしても市村正親のヘロデがすごすぎて、ほかの俳優さんには物足りなさしか感じないんだけど、こんかいのヘロデの北澤さんは、超美形で、嫌味な感じのヘロデにピッタリだった。
できれば、感想のところで、軽やかなダンスを見せてほしい。
映画でも、腹がボテった俳優だけど軽やかな足さばきを見せているし、踊ってほしい。
ああ、でも、楽しかった。
ジャパネスクバージョンも観に行きたいな。
これでジーザスに再びハマり、いろんなバージョンのCDを買いあさっています。
最後に、年寄りのオバサンとして、どうしても叫びたいのですが、
やっぱ、ジーザスを鹿賀丈史、ユダを滝田栄、ヘロデ王を市村正親、マリアを久野綾希子、シモンを沢木順のキャストが最高だと思う。存在感というかオーラを放ちながら演じることのできる俳優が素晴らしい。
歌がうまいだけじゃだめだから。