R73~74シーズン①
ジョニー・イーガンHCにとって初のフルシーズン。
開幕スタメンはこの5人なんですが、シーズン中にロスターが大きく変わります。
カルビン・マーフィー
マイク・ニューリン
ジャック・マリン
ルディ・トムジャノビッチ
オットー・ムーア
マリンは開幕5戦目から3週間ほど欠場し、復帰後はベンチスタートが主に。
ムーアは10月末にスタメン落ちし、イーガンHCはCなしのスモール・ラインナップか、ドン・スミスのスタメン起用にシフトしました。
チームは10月末から11月にかけて7連敗を喫するんですが、この間にはトレードが2件。
フロントがアクティブに動きます。
●昨シーズンのスタメン2人放出
①ウォーカーをキングスに出して、マット・グーカスを獲得。
②スタン・マッケンジーを解雇。
③オットー・ムーアもキングスに出して、ロン・ライリーを獲得。
揉めた末に再契約を結んだウォーカーでしたが、開幕からトレードまでにプレイしたのは3試合で計38分だけ。
すべてベンチスタートでした(移籍後はキングスでバリバリ活躍します)。
ムーアは開幕から3試合連続でダブルダブル(得点&リバウンド)をマークするなど、スタメン落ちするまでは昨シーズン並のスタッツを残していました。
グーカスは8年目のスウィングマン。
最初4シーズンを強豪時代のシクサーズで過ごし、71~72シーズンからはキングスでプレイ(移籍当初はシンシナティ・ロイヤルズ)。
シクサーズでは控えとしての起用が主でしたが、キングスではスターターに定着していました(キングス時代は通算で平均7.1点・2.4リバウンド・4.3アシスト)。
ライリーは2年目のPF。
ルーキーだった昨シーズンは、ドラフト3巡目指名ながらスタートする機会も多く、平均8.4点・6.9リバウンドをマークしています。
③はともかく、①はスタッツだけ見るとまったく釣り合っていないんですよね。
とにかくウォーカーを(見返りある状態で)出したかったのか、グーカスがスタッツ以上に評価されていた選手なのか、その辺はわかりません。
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7連敗を止めたところで戦績は5勝11敗。
そこから更に4連敗し、開幕20試合は5勝15敗でした。
ロケッツは開幕から得点力が落ちており、その20試合のうち10試合が100点未満なんですが(昨シーズン100点未満だったのは、シーズン通して11試合)、21試合目から得点力が復活します。
スタメンとベンチを行き来していたニューリンがスタメンに定着したのがこの試合から。
マリンが負傷離脱した際、イーガンHCはニューリンにFへのコンバートを要求したんですが、”ニューリンがそれに難色を示した”ということがあり、ラインナップが定まらなかったのが得点停滞の一因かもしれません。
得点力の戻ったロケッツは8試合を6勝2敗としますが、直後に今度は8連敗。
オールスターブレイクの時点では、カンファレンス最下位をかろうじて免れている状態でした。
後半戦に入った2月頭にはトレードをもう一件。
●ヘイズの見返りはロールプレイヤー2人に
マリン&グーカスをブレーブスに出して、ケビン・クナート&デイブ・ウォールを獲得。
マリンは、昨シーズンからミニッツが大幅に減少。
47試合で平均10.7点というのは、2年目以降ワーストの成績でした。
グーカスは加入後すぐにスターターに入ったんですが、年明けにスタメンから外れると、その後はミニッツがまちまちになっていました。
クナートはルーキーの7フッター。
ドラフト1巡目第13位指名ですが、ブレーブスにはボブ・マッカドゥーがいたためか、出番は少なかったです。
ロケッツはCの層が薄いのでチャンスかもしれません。
ウォールは3年目のPG。3年目ですが、ロケッツが4チーム目になります。
いいPGがいないチームならばスターターを任されることもある、といった感じ。
スタッツ的に目を惹く選手ではありません。
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クナート&ウォールは控えで、戦力的に大きな影響があったとは思えないんですが、ブレーブスとのトレード後は14勝13敗と勝ち越し。
特にトレード直後の2月は、5連勝を含む8勝4敗と好調でした。
最終成績は32勝50敗。
ディビジョン3位、カンファレンス6位と、前半戦からは順位を上げています。
平均得点は(復調したといっても昨シーズンほどではなく)シーズン平均で5点ほど落ちましたが、それでもリーグ7位。
FG成功率がリーグ3位、FT成功率は8割を超えてリーグ1位、アシストもリーグ2位とオフェンスに関しては悪くありませんでした。
弱点は、リーグ最下位のリバウンドとディフェンス。
失点の多さは中の下くらいなんですが、被FG成功率がワースト2位です。