R67~68シーズン

 

ロケッツ最初の試合は、67年10月14日、地元で行われたホークス戦。

約8000人のファンの前で戦い、98対99と1点差で敗れました。

 

2戦目も地元でホークスに敗れますが、3戦目にシアトルでソニックスに勝って初勝利(121対114)。

この試合ではPFのジョニー・グリーンが30点&25リバウンドの大活躍を見せています。

 

4試合目に、逆にソニックスに初勝利をあげると、そこから5連敗、7連敗、8連敗と続き、11月末には4勝22敗に。

 

12月は7勝8敗と健闘しますが、1月になるとまた負けが込みはじめ、1月半ばから大崩れ。

1月17日の時点で14勝35敗だったんですが、1月18日から17連敗を喫し、1勝を挟んで次は15連敗。

ラスト33試合で1勝しかできない大スランプに陥りました。

 

最終成績は15勝67敗。

67敗はこの当時のシーズン最多敗記録で、集客も全12チーム中8位と奮いませんでした。

 

シーズン中のメインローテは恐らくこんな感じ。

 

PG ジョン・バーンヒル/アート・ウィリアムス

SG ジョン・マグロックリン/ジム・バーネット

SF ドン・コジス

PF ジョニー・グリーン→トビー・キンボール

C ジョン・ブロック→ハンク・フィンケル

 

グリーンは開幕から得点とリバウンドでダブルダブルを連発していましたが、年末から出場機会がまちまちに。

1月11日に68年のドラフト4巡目指名権とのトレードでシクサーズへ去っています。

 

【フロントライン①】

 

コジス&ブロックは、エクスパンションドラフトの掘り出し物でした。

 

コジスは6フィート5インチのスウィングマン。

ブルズに加入した昨シーズンも(その前シーズンから)スタッツを伸ばしていたんですが、ロケッツでは開幕から20点前後のスコアを連発するなど更に飛躍。

69試合で平均19.7点・10.3リバウンドをマークするなど中心選手となりました。

 

17連敗がはじまったばかりの1月下旬には、MSGで開催されたオールスターにも初出場☆

出番は10分ほどでしたが、4点あげています。

 

レイカーズから獲得したブロックも大当たり。

6フィート9インチのブロックは、ルーキーだった昨シーズンは22試合の出場でしたが、このシーズンはスターティングCとしてブレイクしました。

 

手の骨折で1月末でシーズンを終え、52試合しか出られませんでしたが、平均20.2点・11.2リバウンド・FT成功率80.2%をマーク。

腕が長く、器用な白人ビッグマンです。

 

【フロントライン②】

 

ブロック離脱後に頑張ったのが、同じくレイカーズから指名したフィンケル。

この人も、ルーキーだった昨シーズンは本当に出番が少なく、このシーズンもブロックが離脱するまでは散発的な起用をされていました。

 

しかし、ブロックが戦列を離れた後はミニッツが激増し、2桁得点を連発。

3月はほとんどの試合で得点&リバウンドのダブルダブルをマークし、古巣レイカーズとの連戦では42点&17リバウンド、35点&14リバウンドをあげています(どちらも敗戦)。

 

シーズン通算では53試合で平均11.6点・7.1リバウンド。FG成功率49.2%はリーグ10位でした。

チーム最長身の7フッターです。

 

グリーンに代わってPFで出場機会を得たのは、2年目のトビー・キンボール。

これまた昨シーズンのルーキーなんですが、強豪セルティックスにいては出番がありませんでした。

 

ロケッツでは、シーズンが進むにつれてミニッツが増え、スタッツもアップ。

この人、シュートは全般にあまりよくないんですが、リバウンドに強く、12月頭のウォリアーズ戦ではシーズンハイの28リバウンドを奪取。

最終的に81試合で平均11.0点・11.7リバウンドをマークしました。

 

得点アベレージも2桁に乗ったのは、FGもFTも確率が悪いので、チーム事情もあるでしょうか。

 

【バックコート①】

 

6年目のバーンヒル(6フィート1インチ)は75試合で平均9.9点。

序盤は今ひとつでしたが、年末以降、2桁得点を稼ぐことが多くなりました。

スタッツ上では、ルーキーイヤー以来ベストのシーズンです。

 

ウィリアムスは79試合で平均8.1点・3.6リバウンド・4.9アシスト。

開幕4試合目のソニックス戦では17点&15リバウンド&13アシストのトリプルダブルをマークしており、開幕4試合目以内でトリプルダブルを達成した史上2人目の選手となりました(一人目はオスカー・ロバートソン)。

 

シュートに難があるんですが、開幕10試合目のニックス戦でもトリプルダブルを達成。

サイズの割にリバウンドが多く、あと一歩でトリプルダブルという試合も少なくありませんでした。

 

【バックコート②】

 

3年目のマグロックリンは、ロイヤルズ時代からミニッツが平均9分ほど増え、65試合で平均12.1点をマーク。

シーズン序盤は調子がよく、特に12月はコンスタントに2桁得点をあげました。

シーズン後半の2月以降に調子を落としているんですが、怪我でもあったでしょうか。

 

バーネットは、昨シーズンのドラフト1巡目指名。

ただ、強豪セルティックスでは出番がなく、ロケッツに来て劇的に出場機会が増えました。

キンボールと同じパターンですね。

 

出場機会の伸びからすると得点アベレージはそこまで増えませんでしたが、平均9.4点をマーク。

11月半ばから約2ヶ月休むなど35試合を欠場しています。

 

【その他にも】

 

Fのデイブ・ギャンビーは、80試合で平均13.4点・5.8リバウンド。

キャリア9年・チーム最年長のベテランで、ここ7シーズンはシクサーズでプレイ(ナショナルズ時代を含む)。

過去2シーズンは出場機会が減ってスタッツを落としていたんですが、ロケッツで復活しました。

 

パット・ライリーは80試合で平均7.9点。

選手としてのライリーはハードにプレイするロールプレイヤーといった感じですかね。

3月に限れば平均13.5点でした(11試合)。

 

同じくルーキーのニック・ジョーンズは1月半ばでシーズンを終えています。

 

2年目Fのジム・ウェアは、ロイヤルズにいた昨シーズンから出番が増えず。

2月以降はプレイしませんでした。

 

【途中加入】

 

2月頭にバド・アクトン&タイロン・ブリットと契約。

 

アクトンは、アルマ・カレッジ(ディビジョンⅢ)とヒルズデイル・カレッジ(ディビジョンⅡ)を経てのプロ入りというSF。

66年のドラフトにかからず、66~67シーズンはNABLというリーグでプレイしていました。

 

ブリットは、ジョンソンC.スミス大というこれまたマニアックなカレッジ(ディビジョンⅡ)出身のG。

 

アクトンは23試合、ブリットは11試合で起用されました。