鎌倉から…

鎌倉から…

神奈川県鎌倉市に住む大学生のブログです。

閲覧ありがとうございます!!




このブログでは私が読んだ本とか見た映画とかアニメなどの感想、日常生活などを書いていきたいと思います。真面目な読書の記事とかなりディープなアニメの記事が同時に存在するブログです。まあ、ギャップを気にせずに読んで頂ければ幸いです。


Amebaでブログを始めよう!
ブログ更新します宣言をしてからはや10日。おいお前また更新してないだろ!と言われても仕方ないほど空いてしまいました。

そういえばなんでブログを更新しなくなったのかというと、理由の一つはTwitterやFacebookに書き込んでいたということがあります。

そしてもう一つが、純粋に大学や課外活動で忙しかったというのもあるのです。

自分は、大学で「政治学」を学んでいます。この学問は、答えという物が全く発見できません。アプローチの仕方も無限にあるし、何より複雑です。どこかで聞いたのですが、「人が二人以上集まるとそれは政治と呼べる」そうです。じゃあ世の中の全てが政治と呼べるじゃんとか思ってしまうのですが…w

でも大学の授業はなんだかんだいって楽しいです。高校と違って、自分の好きな物をやれるって言うのが良い。

そして、授業以外にもサークルに所属しています。そっちの方もほどほどに忙しかったんですね。

あとは、興味のあることにはとりあえず突っ込んでみよう精神でやってます。今日もこれから大学のオープンキャンパスのスタッフをやってきます。

とりあえず大学についてはこんな感じで。次回は去年の夏にとある国に行った話をしようかと思います(予告しちゃって大丈夫だろうか…)。



Android携帯からの投稿
こんばんは?せんにんです。

お前このブログ更新したの何か月前だよ…っていう感じですが。てかここを覚えている方が果たしていらっしゃるのかどうか。

そろそろ大学1年も終わってしまうのですね。早いものです。

1年間、サークルやら授業やらを頑張ってきたつもりですが…。振り返ってみても色んなことがあったなぁと思います。

新しい友達。サークルの仲間。面白い先生。

4月からもまた新しい、良い出会いがあればいいなぁなどと思います(月並みですが)

脈絡がなくて済みません。また少しずつでも、本当に少しずつでも更新していきます(多分)。ネタはたくさん貯まってるので。

ではでは。
えっと、お久しぶりです。

前の記事から実に三週間。正直大学入学から色々とバタバタしてて更新する気力がありませんでした…。

大学の授業に慣れるのに忙しいし、サークルの新歓とかも行ったし、友達作りに奔走したり。おかげで親しい友達も無事出来ました。

まあ思ったのは自分は中々トークスキルが低いなぁってことです。特に初対面の女子が居るとあまり話せなかった(男子校出身だからかも)。最近はけっこう話せるようになってきたけど。

ちゃんと単位を落とさないように勉強しつつ、しっかり大学生活を楽しもうと思います。


Android携帯からの投稿


P.S.今日は横浜アリーナであるスフィアのライブに参戦してきます!
明日は大学の入学式ですよー。

不安だけど、これからたのしいこともたくさんありますよね、きっと。

最後まで雨降らないと良いなぁ。新品のスーツ濡らしたくはないですし。

明日は新歓の荒波に揉まれつつ、頑張ってきます(笑)



Android携帯からの投稿
3月の読書メーター
読んだ本の数:21冊
読んだページ数:6632ページ
ナイス数:69ナイス

新世紀エヴァンゲリオン (5) (角川コミックス・エース)新世紀エヴァンゲリオン (5) (角川コミックス・エース)
この巻あたりからTVアニメ版にはないコミックオリジナルエピソードが増えてくる。TV版と違うシーンを探せるのも貞本エヴァの楽しいところ。
読了日:03月31日 著者:貞本 義行,Gainax
新世紀エヴァンゲリオン (4) (角川コミックス・エース)新世紀エヴァンゲリオン (4) (角川コミックス・エース)
レイと人気を二分するヒロイン、アスカの登場。シンジとアスカの共同作戦をTVアニメで最初に見たときはかなり衝撃を受けた。ちなみに、新劇場版ではこのシーンが丸々カットされているが、これはそのシーンの絵コンテが紛失していたからという理由も一つにあったらしい。
読了日:03月31日 著者:貞本 義行,Gainax
別冊図書館戦争II (図書館戦争シリーズ 6) (角川文庫)別冊図書館戦争II (図書館戦争シリーズ 6) (角川文庫)
もちろんこの本のメインは手塚と柴崎のエピソードなんだろうけど、個人的には緒方副隊長の切ない恋物語が一番好き。好きあっているはずなのに、決定的なすれ違いがあって別れてしまうストーリーにキュンときた。だから、最後に付いている短編で緒方のその後がちらっと出てきて胸が温かくなった。
読了日:03月28日 著者:有川 浩
エージェント6(シックス)〈下〉 (新潮文庫)エージェント6(シックス)〈下〉 (新潮文庫)
ミステリではあるが、これは一人の男の痛切な愛の物語だなと感じる。最後まで一つの愛を貫き通したレオ。彼の旅路には感服する他ない。そして、トム・ロブ・スミスの新作も是非読んでみたい。彼に政治思想が絡んでこない作品を書かせたらどうなるのか気になる。
読了日:03月27日 著者:トム・ロブ スミス
新世紀エヴァンゲリオン (3) (角川コミックス・エース)新世紀エヴァンゲリオン (3) (角川コミックス・エース)
ほとんど感情が無さそうだった綾波の心をシンジが変えていく。不器用な二人の感情が上手く描かれている。
読了日:03月24日 著者:貞本 義行,Gainax
新世紀エヴァンゲリオン (2) (角川コミックス・エース)新世紀エヴァンゲリオン (2) (角川コミックス・エース)
この頃のシンジ君は可愛いなぁ…。あと、巻末のインタビューの緒方さん、若い!
読了日:03月24日 著者:貞本 義行,Gainax
エージェント6(シックス)〈上〉 (新潮文庫)エージェント6(シックス)〈上〉 (新潮文庫)
レオ・デミドフシリーズ完結編。序盤から不穏な空気で物語が始まる。そして、「チャイルド44」、「グラーグ57」と読み進めてきた読者にとっては衝撃的すぎるラストで上巻は幕を閉じる。下巻でレオの運命はどうなるのか全く予想がつかない…。
読了日:03月23日 著者:トム・ロブ スミス
魔法少女リリカルなのはViVid (6) (カドカワコミックスAエース)魔法少女リリカルなのはViVid (6) (カドカワコミックスAエース)
激熱。そして戦闘シーンを映像で見てたみたいと切に願う。OVAとかで出してくれないかなぁ…。
読了日:03月22日 著者:藤真 拓哉
新世紀エヴァンゲリオン (1) (角川コミックス・エース)新世紀エヴァンゲリオン (1) (角川コミックス・エース)
連載開始より10年以上経っても、未だに完結していないコミック第一巻。アニメとはまた違った雰囲気を楽しめる。例えば、シンジがエヴァに乗るときに言う有名なせりふ「逃げちゃダメだ」はコミック版では存在しない。
読了日:03月22日 著者:貞本 義行,Gainax
名もなき勇者たちよ (集英社文庫)名もなき勇者たちよ (集英社文庫)
世界最強の情報機関とも言われるモサド。その女性エージェントを主軸にした小説。諜報の世界に生きる人々の過酷な人生を描きながら、一人の女性の成長を描いた小説でもあるといえる。そして、イスラエルという歴史的に非常に特殊な国家の現状を知ることもできる。ジャーナリスト出身である落合さんの本領発揮といった感じだった。
読了日:03月20日 著者:落合 信彦
別冊図書館戦争 1―図書館戦争シリーズ(5) (角川文庫 あ)別冊図書館戦争 1―図書館戦争シリーズ(5) (角川文庫 あ)
超ベタ甘。帯に恋愛成分が苦手な人は体調を整えてから読んで下さい的なことが書いてあったが、あながち冗談でもない。あと郁のスポーツブラの下りが男性読者としてはかなり読んでて恥ずかしいです。あれ?これって自分も純粋培養ってことなのかな?(笑)
読了日:03月18日 著者:有川 浩
ザ・ラスト・ウォー (集英社文庫)ザ・ラスト・ウォー (集英社文庫)
いわゆる国際謀略物の小説を書く作家の中ではこの著者は抜群にうまいと思う。リアリティを限界まで追求したストーリーはどれも一級品であるといえる。あと、今作の内容が「虎を鎖につなげ」に繋がっていくのだなと感じた。
読了日:03月18日 著者:落合 信彦
モビィ・ドールモビィ・ドール
熊谷さんは人と獣の関係を描いた小説が多いのだが、まさか海生哺乳類までカバーしているとは知らなかった。
読了日:03月14日 著者:熊谷 達也
分冊文庫版 ルー=ガルー2 インクブス×スクブス《相容れぬ夢魔》(下) (講談社文庫)分冊文庫版 ルー=ガルー2 インクブス×スクブス《相容れぬ夢魔》(下) (講談社文庫)
前作で謎だった事象が途中で鮮やかに解き明かされたことに感激した。今回も本当に凄惨な事件だが、少女たちの青春をきっちりと描いており、ミステリとしてだけではなく、成長小説としても存分に楽しめる。さらなる続編もあって欲しいと切実に思う。
読了日:03月12日 著者:京極 夏彦
分冊文庫版 ルー=ガルー2 インクブス×スクブス《相容れぬ夢魔》(上) (講談社文庫)分冊文庫版 ルー=ガルー2 インクブス×スクブス《相容れぬ夢魔》(上) (講談社文庫)
前作の刊行からから10年たっていることを全く感じさせない雰囲気に感激した。通常の京極作品にはほぼ皆無のテンポ良い会話も相変わらずで、読んでいて楽しい。今回も非常に重たいテーマではあるが、それをあまり感じさせない展開はさすが。葉月、美緒、歩未、麗猫、雛子、律子たちの生き生きした姿を読めるのもとても嬉しい。このミステリアスな事件が下巻でどう解き明かされるのか期待大。
読了日:03月11日 著者:京極 夏彦
分冊文庫版 ルー=ガルー《忌避すべき狼》(下) (講談社文庫)分冊文庫版 ルー=ガルー《忌避すべき狼》(下) (講談社文庫)
下巻は怒涛の展開。謎が一気に解き明かされていく。息つく間もなく一気に読んでしまった。もちろん重たい事件ではあるのだけれども、読後感は爽やかな感じである。これまで京極さんの作品を読んだことがない人も読みやすいかもしれない。
読了日:03月09日 著者:京極 夏彦
分冊文庫版 ルー=ガルー《忌避すべき狼》(上) (講談社文庫)分冊文庫版 ルー=ガルー《忌避すべき狼》(上) (講談社文庫)
文庫化したので再読。著者唯一の近未来SF小説。百鬼夜行シリーズよりは読みやすいと思う。会話もそこそこ軽い感じなのですんなり読める。上巻では事件を追いかけてるだけで、真相には迫ってこない。しかし、リーダビリティは流石。
読了日:03月08日 著者:京極 夏彦
図書館革命 図書館戦争シリーズ4 (角川文庫)図書館革命 図書館戦争シリーズ4 (角川文庫)
今年映画として公開されるのがこのタイトル。映画名が「図書館戦争 革命のつばさのつばさ」であることを考えれば、間違い無いだろう。今作では、堂場と郁の関係が振り切れることになる。そして、相変わらずベタ甘度は高い。あ、もちろん“別冊”には負けますが(笑)
読了日:03月06日 著者:有川 浩
さよならドビュッシー (宝島社文庫)さよならドビュッシー (宝島社文庫)
素晴らしい。デビュー作としては上出来。特にピアノを奏でている時の描写、筆致はその光景が鮮やかに浮かんでくるレベル。音楽用語を並べ立てているのにも関わらず、それが負担にならず、さらりとした読後感を得られる。ミステリとしてのトリックは非常に古典的だが、描写が素晴らしいのでほとんど気にならなかった。
読了日:03月04日 著者:中山 七里
咲-Saki-(8) (ヤングガンガンコミックス)咲-Saki-(8) (ヤングガンガンコミックス)
インターハイ開始。アニメは県予選までしか描いていなかったので、ここからは全く知らないストーリー。今回は他校との交流がメイン。これまでの緊迫感とは打って変わって、どちらかというとゆったりな感じ。3月に新刊が出るので楽しみ。
読了日:03月03日 著者:小林 立
図書館危機 図書館戦争シリーズ3 (角川文庫)図書館危機 図書館戦争シリーズ3 (角川文庫)
この巻ではラブコメの路線を維持しつつ、図書隊の本来の目的でもある検閲抗争をきっちりと描いている。それにしても、やっぱり色々な事がもどかし過ぎる…。
読了日:03月03日 著者:有川 浩

2012年3月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター



3月は大学入学前でたっぷり時間があったので、読書はこんな感じです。
名もなき勇者たちよ (集英社文庫)/落合 信彦

¥630
Amazon.co.jp

両親をテロで失い、心を凍らせたままイスラエルの情報機関モサドに入局したレイチェル・アザリアス。モデル顔負けの容姿に、並外れた頭脳と身体能力。わずか数年で、成功率100パーセントの暗殺者“カリプソ”へと変貌を遂げた彼女だったが…。実在の人物をモデルにした女性エージェントの苛酷な運命を軸に、情報界に生きる男たちの国家の存亡をかけた闘いを描く長編。


本ブログ初登場、落合信彦さんの作品です。落合さんはジャーナリストとして仕事をした経験を活かし、国際的な諜報・謀略などを描いた小説を多く発表しています。非常にリアリティの高い小説ばかりです。

この本の主軸となるのが、イスラエルの情報機関・モサドです。モサドは1949年に創設され、一説には世界最強の情報機関だとも言われています。アラブ諸国の反対を押し切って建国されたイスラエルは、強力な盾を持たなければならなかった。モサドはその中心であり、自国を守るために様々な諜報活動、そして暗殺などの破壊活動を行ってきました。

この本ではそんなモサドの一人の女性エージェント・レイチェルの運命を軸に、過酷な諜報の世界を描いています。序盤から中盤にかけては、様々な人々の複雑な思惑が絡み合って物語を作っていきます。女性エージェント。情報機関による殺人を追う刑事。モサド副長官など。そして、終盤に入るとレイチェルが与えられたある任務がストーリーの中心となっていきます。この本はいわゆる謀略物の小説ではありますが、一人の女性の成長を描いた小説として読むこともできます。

皆さんもぜひ読んでみてください。
タイトル通り、昨日は城ヶ崎に行ってきました。

石碑⇩



城ヶ崎海岸⇩



⇩吊り橋の上から撮影。別に高所恐怖症ではないのでそんなに怖くはない。




⇩崖っぷちから。カメラ落としそうだったのが一番怖かった。





こんな感じですかね。昨日は平日だと言うのに人が多かったです。城ヶ崎は初めて行ったので、けっこう楽しめました。ハイキングコースを歩いてると、あんな感じの風景が目に入ってきて、自然ってスゴいなぁなんて思いました。


Android携帯からの投稿
家族旅行に行ってきます。ここ一年間自分の受験で忙しく、全く旅行とか行っていなかったので。

場所は静岡県の伊東だそうです。通過したことはありますが、目的地になるのは初めてです。
  
楽しんできます!



Android携帯からの投稿
モビィ・ドール (集英社文庫)/熊谷 達也

¥700
Amazon.co.jp


『東京から南へ二百二十キロ。太平洋に浮かぶ厳倉島は、イルカの棲む島として知られている。平和なこの小島で、動物行動学者・比嘉涼子は環境保護NPOの一員として、イルカの生態調査に従事していた。だがその平穏な日々は、突然出現したシャチの群に破られる。島のイルカたちを救うために、一頭のシャチ=モビィ・ドールへの追跡が始まった…。海に生きる生命を鮮やかに描く海洋小説の傑作。』


著者の熊谷さんは獣と人間の関係を描いた小説で広く知られています。絶滅したはずのニホンオオカミを追う動物学者が主人公の小説『漂泊の牙』、ヒグマと人間の関係を描いた『ウェンカムイの爪』などです。しかし、今作はちょっと系統が違います。陸の"獣"ではなく、海の"獣"を描いているのです。

この本はイルカやシャチを中心に据えつつ、それに関わっていく人々の軌跡を描いた小説です。イルカを研究する動物行動学者、心に闇を抱えるダイバー、イルカウォッチングを観光資源にして生きる人、などが登場し物語が展開していきます。

この著者は"獣と人間"というテーマを描かせたら最高の作家だと思います。とにかう描写が生き生きとしていて、目の前に浮かんでくるようです。さらにこの作品には若干恋愛小説の要素も入り、いろいろな祖k面から楽しむことができると思います。

皆さんも是非読んでみてください。
分冊文庫版 ルー=ガルー2 インクブス×スクブス《相容れぬ夢魔》(上) (講談社文庫)/京極 夏彦
¥735
Amazon.co.jp

分冊文庫版 ルー=ガルー《忌避すべき狼》(下) (講談社文庫)/京極 夏彦
¥700
Amazon.co.jp


近未来。少女・牧野葉月たちは閉じた世界の中、携帯端末(モニタ)という鎖に縛られて生きていた。そこは窮屈ではあるものの不純物のない安全な檻――のはずだった。が、その世界に突如現れた連続殺人犯。少女たちは、殺人犯とその背後に聳える巨大組織との対決を余儀なくされる。
驚愕の事件から数ヵ月。世間は一時、安定を取り戻したように見えた。
前回の事件の被害者として、この世界に漠然とした不安を抱えていた少女・来生律子のもとに、小瓶に入った謎の毒を持った作倉雛子が訪ねてくる。雛子は毒を律子に託し姿を消す。奇妙な毒の到来は、新たなる事件の前触れなのか……。
「突如凶暴化する児童たち」「未登録住民達の暴動」「奇怪な製薬会社」「繋がる過去と、現在の事件」すべての謎が明かされるとき、新たなる扉を開けた少女たちは何を想う!?


この作品は著者初の近未来SF小説として2001年に刊行された『ルー=ガルー-忌避すべき狼-』の続編です。実に十年ぶりに続編が出たので感慨も一潮でした。


ちなみにこの作品は出版史上初ともいう形態で発売されています。なんと、単行本版、文庫本版、ノベルス版、電子書籍版を同時に発売したのです。通常は単行本が出てから数年たって文庫本が出るのが当たり前なわけで、これは出版界に対する新たな挑戦とも言えるでしょう。もちろん京極さんが売れっ子作家だら出来た芸当なわけですが。


さて、内容はというと、これも素晴らしいものでした。前作から十年もブランクがあるので、違和感とかがあるかと思いましたが、全くの杞憂でした。


今回も冒頭から不可解な事件が発生します。そして解き明かされるのも凄惨な過去の事件です。しかし、全編でそんな忌まわしい事件が起きていることをあまり感じさせません。それは、物語の大部分が等身大の少女たちの鮮やかな会話で綴られているからです。もちろんこの本のジャンルはミステリですが、少女たちの青春成長小説として読むことも出来ます。


そして、前作『忌避すべき狼』で明かされていなかった謎が解き明かされるのも非常に魅力的でした。この本単体でも読むことは可能ですが、前作を読んでいたほうが二倍三倍と楽しめると思います。


たった一つの毒の小瓶から事件が巻き起こり、最後にストンと事件が終結するとことは圧巻の一言でした。さらに長いのにその長さをほとんど感じさせない。京極さんの他の作品はさまざまな思想や哲学の話が絡み合ったりして分かりにくい場合があるのですが、この作品ではそのような話はほとんど出てこないので、非常に読みやすいです。初めて京極作品に触れるという方にもオススメです。


皆さんもぜひ読んでみてください。