玄海原発
九州の佐賀県にある『玄海原子力発電所』
日本は偏西風の国だから
ここが爆発すると
放射能が日本全体を覆う
住民の問題だけじゃなくて
日本国民の問題
静岡の茶畑からセシウムが出て
大切な人たちのお茶から
基準値以下でも、高い数値が出てしまった
大好きな人から今年の新茶をもらったとき
ちょっと恐いと思ってしまった気持ちと
その方の好意の気持ちとがいりまじって
どうしていいかわからなくて
涙が出てきた
幸いにも2番茶の数値はとても低く
希望がみえる
今起こっていることはしかたないと思う
受け入れて
学んで
次に生かしていかなければいけない
私は日本が好きで
ずっと日本に住んでいたい
めいっこやおいっこや子どもたちのことを思う
3月11日がポイントとなって
本当の意味での豊かな日本を
みんなの手でつくっていかなければいけないのだと思う
記憶の海へ
5月29日は嵐でした。
長光寺の裏にあるつり橋には雨が打ちつけ、
その下には津波を思わせる濁流がゴーゴーと流れています。
夕暮れの時刻、
舞踏家竹之内淳志さんは白い衣装を身にまとい、
つり橋の向こうへと歩いていきました。
私はチリンチリンとベルを鳴らしながら、
みんなが来る前のわずかな時間
竹之内さんと対峙していました。
忘れられない時間。
山々に抱かれ、濁流の上に立つ竹之内さんは雨の中でゆっくりと舞うのです。
: プロローグ
そしてみんな、その光景に立ち会いました。
: 第一部
長屋和哉さん小宮広子さんの音と雨音が共鳴し、
本堂に響きわたりました。
音のつぶが体を包み込み、
浄化されるような心地でした。
: 2部
竹之内さんの舞踏
長屋さんの音楽
小宮さんのやさしい声
激しさと静けさと恐ろしさと優しさと・・・
私たちは惹きこまれ、
人間がもつ全ての感情を垣間見たような気がします。
そして、竹之内さんは再び雨とかがり火の中へと歩みました。
肌と白の衣装が火の光で浮かび上がり、
闇夜に舞い、闇夜にとけていきました。
これが「記憶の海へ」でした。
「記憶の海へ」という言葉を竹之内さんからいただき、
水や玉川に流れる源流をテーマに公演をつくりあげていきました。
その途中に起きた3月11日の東日本大震災。
映像で見た大津波での水の脅威は、
私たちの想像を絶するものでした。
不安を抱えながらも、
それでもやろうとみんなで準備をしてきました。
そして5月29日、
嵐がやってきたのも何か縁を感じています。
この不思議で素晴しい夜を多くの方々と共に過ごせたことを
とても嬉しく思っています。
スタッフのみなさん、
玉川の方々、
竹之内さん、長屋さん、小宮さん、
台風の中ばるばる来てださった方々、
長光寺さん、
本当にありがとうございました。