Sasuke の食道癌 闘病の記録 -9ページ目

Sasuke の食道癌 闘病の記録

東京都新宿区在住の 51歳 会社員。内視鏡検査で突然 「食道癌」 の診断を受ける。

2014/12/01 (月)


手術の日の朝。


病室を一旦引き払い、術後は ICU に入るので、

持ち込む私物を制限、すべてに名前を書いた。


08:30、徒歩で手術室フロアに移動。


手術室に入る直前、

今から何かの手術を受ける小さな女の子、

彼女の手を握り元気付ける両親が目に入った。

目頭が熱くなる。


大のオトナの俺だってすごく怖いんだ。

彼女はもっともっと怖い筈だ。


とっさに神様に祈った。

「俺が痛いのは構わない。

 彼女の分の痛みも代わりにボクに与えて下さい。」


手術台に上がると、左を向いて背中を極力丸めるよう指示を受ける。

脊髄の間に麻酔のパイプを通す注射を打つという。


何本かの注射。背骨のエグるような痛み。

記憶にあるのはそこまで。


++


覚醒し目を開けるように大声で呼ばれた。


PC のキーボードのような、様々な白い文字が載った黒いセルが

視界全体を流れるような映像を覚えている。

そのセルの一部が欠けて、ICU 内部が見えて、主治医、家族がこちらを見ている。

ICU の映像の周囲はセルで一杯。


「大丈夫ですかぁ !?」 と尋ねられるが、

驚くような映像を見せられているので、


「そう言われても。なんと答えたらよいのか .. ? 」 と回答したらしい。


手術は 12/02 (火) 02:00 am まで続いた。

なんと 17 時間 !!


主治医いわく、腹部のリンパ節切除の際、大量の内臓脂肪に阻まれ、

大変に難渋したとのこと。


最終的には 切除した全体の解析結果を待つ必要があるとのことであるが、

手術はイメージ通り成功したとの説明を頂いた。


12/02(火) 術後未明に右胸部ドレインに機材を装着、

胸水の排出が開始された。

徐々に痛みが増し、アバラが割れるようなレベルとなり、

ナースコールで申告を行った。


ICU 看護士が主治医と連絡を取り、

かなり強い鎮痛剤を使用。ようやく就寝に至った。