なんとなくもやもやとし、釈然としない気持ちが渦巻いている。


端的にいえば、まだわたしはすずきさんに苛立っている。


だけれど、すずきさんは、「なぜ、おまえが苛立つ理由があるんだ?」というだろう。

「なんで俺が怒られなきゃならないんだ?おまえのいったとおりディズニーランドにいっただろう。ホーンテッドマンションに乗っただろう。おまえの好きなホテルに泊まっただろう。一日中付き合っただろう。何が不満なんだ?」


そしてたぶん、わたしが押し黙ると、「そうか、エレクトリカルパレードがしっかりみれなかったからだな。じゃあそれをみれればお前はもう拗ねるのをやめるんだな?」・・・とでも、いうんじゃないだろうか。


そういったやり取りを考えるだけで、わたしは滅入ってしまう。


以前は、そういった、すずきさんとのかみ合わなさを、

なんとかしたい、なんとかわかってもらいたい、と一生懸命だったけれど、最近それにも疲れてきた。


ひとつの事象について、説明をすると、

そのことについては理解してもらえるとおもう。

だけど、また、状況がかわってほかのシーンになると、すずきさんは同じことを繰り返すだろう。

今回の件で、すずきさんは、「ディズニーランドにいったら、楽しそうに振る舞い、疲れたという言葉はできるだけ飲み込むべきだ。」ということを知ったと思う。

だけど、たとえば、今度富士急ハイランドにいったら、また同じような行為をされるような気がする。



ディズニーランドで並んでいるとき、

すずきさんは、周りにリュックを背負った人が多かったのをみて、


「俺の中学時代はリュックが強制で、それで大抵、みんなは黒いリュックだったんだけど、俺は人と同じなのがいやだから、考えたんだよな。さて、何色にしたと思う?」


・・・と、唐突に言い出した。


なんか、、、飲み会とかで、「私いくつだと思う~!?」とか言い出す人と同種の、面倒くささ・・・

つまらない「俺クイズ」も面倒に感じたし、

「人と同じなのがいや」という中学生的発想もうざったいと思った。


というか、「何色だとおもう?」なんて聞かれて、それを当てるのも困難だし、


「うーん、、、さあ・・わかりません」と答えた。


そうしたら、「なんと、緑なんだよ。」と答えられたので、その答えには意外性も何もなく、わたしはただ、

「そうなんですか。。。」とだけ答えた。


だってそれ以外言いようがなかったのだ。


そしたら、すずきさんは、


「なんだか人間関係を壊したいかのような受け答えですねぇ。人がせっかく、待ち時間に、些細な雑談をして時間をつぶそうとしているのに。」


と、真顔でいった。


「うーんまあ、そんなこと言われても、、、、。これで、答えがピンクだとか、赤白の水玉とかだったら、もっと反応したと思うんだけど。せっかくクイズをやるなら、ある程度答えが意外性のあるものにしないと、反応しづらいですよ。緑のリュックって、別に普通でしょ、、、それに反応しろといわれても困ってしまいますよ・・・。」


とわたしは答えた。

それしかいいようがなかったのだ・・・。


すずきさんは不満げだったけれど・・・。


なんだかそんなところからも、綻んでいくのがわかった・・・。

すずきさんは、ホーンテッドマンションの中で、

スタッフの対応が気に食わなかったらしく、


「昔のディズニーランドはこうじゃなかった」とか、「ディズニーランドはかわってしまったな。」とかつぶやいていて、それがまたわたしの神経を逆撫でした。


大して何回も来たわけでもないくせにディズニーランドを語るな!っておもった。


そして、「懐古主義はうざったいんでやめてくださいよ。」と、一言だけいった。すずきさんは押し黙った。



すずきさんから電話がきたとき、


「正直にいっていいか。ディズニーランドは子供が多すぎて、それで気持ちが悪いんだ。」と彼はいった。


わたしは半笑いで、「は?何をいってるの?あんたは、子供好きだっていってたじゃないの。」といった。


すずきさんは、「それは1年前の話だ。」といった。


私はそれ以上何もきかなかった。


前妻の子との別れは、確実にすずきさんに何かをもたらしている。ディズニーランドで、たくさんのしあわせな家族連れを見たくない、ぐらいに。


わたしはその事実に少しだけ満足した。


少なくともわたしは、子を失って以来、子供という存在に並々ならぬ関心を抱くようになったし、

新聞を見て虐待事件を知れば、母親の年齢から子の年齢を引き、母親が何歳のときの子なのか知ろうとした。

とにかく、母と子の年齢がセットで出てくれば、必ずその行為をしてしまう、、、

そして、子連れをみると、母親の顔と子どもの顔が似ているのかどうか、確認してしまう。


子供を見るとわたしはつらい。

だけどすずきさんは関係ないんだろうな~と思っていたら、着実に、、すずきさんにも毒がまわっている。ゆっくりと。わたしひとりじゃない。そのことに満足する。安心する。


すずきさんもわたしも、自分たちの行為の結果がここにあるだけだ。

ふたりとも自業自得だ。


わたしは、、、わたしが、子供をみて苦しいのと同じように、すずきさんも、子供や幸せな家族連れをみて、苦しめばいいと思っている。



週末はいろいろあって疲れました、、、


土曜日はすずきさんといっしょにディズニーランドにいきました。

この日は諸事情で、会社のひとに会う可能性が非常に低い日だったから、

混むのはわかっていたけど、前々から楽しみにしていました。


ハロウィンイベント終盤の週末ということで、予想はしていたもののひどい混み方、、、

こんなに混んだディズニーランドは、学生のころ、3月の卒業旅行シーズンに行って以来です。

ともかく人、人、人、、、まっすぐ歩くのも難しいぐらいでした。


それでも最初は、それなりに楽しく周ってたんだけど、

アトラクションひとつ乗るのに2時間待ちぐらいが平均で、それを繰り返しているうち、

すずきさんは疲れを露わにしてきました。

シアターみたいなところを通り抜けたんだけど、そこの座席をみて、「ここで寝たら、怒られるのかな?」とか、笑い混じりにいってきたり(わたしは無視した)、

わたしの穿いていたタイツのはきごこちがなんとなく悪い、と話したら、「タイツを早く脱げる場所にいく、という方法もありますよ」(=はやくホテルに帰りたい)といってきたり、、、


疲れているのはわたしもおなじだったけど、

それでも会社の人に会わない日があまりないわけだし、前々からたのしみにして、

計画をたてて、体調をくずさないように気をつけていたわたしからすると、

すずきさんの、楽しくなさそうな言動というのは、勘にさわるものでした。


それでも、待ち時間なくランチを食べれるよう時間をずらす提案をしたり、ファストパスのとりかたを計算したり、、、わたしはできるだけ快適に楽しく周れるように、いろいろ考えたつもりだったんだけど、

すずきさんは、「それで、つぎはどこにいくんだ?」「何にのりたいんだ?」「何をたべたいんだ?」「そこか。うん。わかった」という感じで、まるで、子供につきあって「あげている」父親のような対応、、、


そこに、義務を果たしている、というすずきさんの姿勢がみえて、苛立った。


以前、、、付き合っていたひとたちと、きたときはどうだったっけ・・・と思い出してみた。ここにいきたい、これにのりたい、これを食べたい、、、色々相談して、ふたりで楽しく周ったような記憶がある。


わたしとすずきさんではそれはできない。


カリブの海賊に乗ったあと、エレクトリカルパレードまであと少し、というとき、

わたしが「パレードがよくみえる位置か、パレード終了後、人の波に飲まれないような場所にうつりましょう」と提案した。

すずきさんは、「えー? 隙間から、チラっとみえれば別にいいんじゃないか?」といった。

わたしは、朝から、ひさびさにエレクトリカルパレードをみるのがたのしみ、といっていたのに・・・。


「隙間からチラっとって・・・ そんなんじゃまったく意味がないですよ、、、」といったら、


「あ、そうなんだ。みたいなら、わかったよ。移ろうか。」とかえされて、それにまたイライラ・・・。


そうこうしているうち、パレード規制で動けなくなってしまって、、、


パレードがはじまったけれど、瞬く間に目の前に人だかりができて、

結局私たちは、遠巻きに眺めることしかできなかった。

わたしは遠巻きにエレクトリカルパレードをみたのははじめてで、それは今までで一番、さみしいものにおもえた。

騒々しい音楽と光がはるか向こうにみえて、熱狂してるひとたちが自分の前にいる、、カメラをかざしているひと、歓声をあげているひと、、、

その少し後ろで、楽しそうにしているひとたちを遠巻きに見ている自分たち、、、


パレードをみるというよりは、パレードをみて楽しんでいる人をみている、というような、奇妙な俯瞰的な構図で、

とにかく、パレードなんて「まるで他人事」といった位置だった。

かろうじて大きなフロートはみえたけど、地面で踊っているダンサーの姿はまったく見えず、

きっと、すずきさんは、いまここに、ダンサーがいることすら、知らないんだろうな、とおもった。

うまくかけないけど、すごくさみしかった。


なぜだかそれを見ている間に涙が出てきて、、、


すずきさんは、「これがおわったらホーンテッドマンションに乗って、それで帰ろう。お前、ホーンテッドマンションには乗りたいっていってただろう。それで満足だな?大丈夫だな?」といった。


わたし「いいです。帰りましょう。」

すずき「え??」

わたし「そんな、いやいやお付き合いいただかなくてもけっこうですから。」

すずき「どうしてまたそんなけんか腰になるんだ?ちゃんと俺はお前のいったとおりに行動したじゃないか。何が不満なんだ?」

わたし「いったとおりに行動したって、、、そうですか、いやいやお付き合いいただいてたわけですね、一日」

すずき「もう、なんなんだ??泣くなよ、こんなところで。うっとうしい」

わたし「うっとうしくてけっこう。もう帰りましょう。」

すずき「だから、ホーンテッドマンションだけは乗って帰ろう、とちゃんといったじゃないか。」

わたし「乗りたくありませんよ。疲れただの、足が痛いだの、ぐだぐだいう人と乗っても楽しくないですから。そんなに疲れたなら帰りましょう。」

すずき「時間と金をかけているんだ。きたならちゃんと最後までお前の希望をかなえるよ。ホーンテッドマンションに乗りたいわけだろ?」

わたし「もういいです。もう乗りたくありませんから。帰りましょう。あなたの大切なお金と時間を無駄にしまして、どうも申し訳ありませんでした。以上です。帰りましょう。」

すずき「ここで帰ったら、お前に一生いわれそうだろう、あのときホーンテッドマンションに乗りたかった、って。だからそれだけは乗ろう。」

わたし「はあ、そうですか、ここでホーンテッドマンションに乗りさえすれば、あなたは義務を達成したような気分になれるわけですね?お前の希望は果たしたから文句は何もないだろうと??もういいです。帰ります。あなたが帰らなくてもわたしは帰りますから。」


それでわたしはずんずんと歩いて、、、

でも、前回の教訓を生かして、ハンドバッグだけはきちんと自分でもっていた。


すずきさんは追いかけてこなかった。この日は舞浜に泊まる予定だったけど、キーはすずきさんが持っていた。でも別にホテルの人に話せば入れてくれるだろう、とおもった。


携帯が鳴って、、やっぱりすずきさんからだった。


すずき「おい、もうやめろ。うっとうしいから。レジャーランドでこんなことしてるのお前だけだ。不本意だけどいうよ。”申し訳ありませんでした、私が悪かったです”こういえば満足なんだろう?だからさっきの場所に戻って来い、待ってるから。」

わたし「いきませんよ。帰るっていったでしょ?」

すずき「いいから、来るんだ!ホーンテッドマンションに乗るんだよ。これから。」

わたし「わたしは行かない!乗りたいんならあんたが迎えにきなさいよ!」


そうしたら、すずきさんが後ろからきて、

それでわたしたちは無言のままホーンテッドマンションにのった。

そして無言のままホテルに入り、無言のまま、ねむった。



翌日、「お茶を入れたから飲みなさい」というすずきさんの声で目が覚めた。


無視して無言でベッドに転がっていると、すずきさんは「具合悪いのか?大丈夫か?眠れたか?」とわたしの頭をなでた。

昨日とは打って変わった猫なで声だった。


わたしは起きて、お茶を飲み、

それから、まともにすずきさんと話をするようになった。


本当は、今日はせっかく舞浜にとまったので、そのままディズニーシーに行く予定だったけれど、

全身が思いのほか痛くて、断念した。



そしてこの日は『インシテミル』を観て、、、ごはんをたべて、別れた。



帰り道、もう無理がきているなー、と漠然と考えていた。


きのう、

ファストパスを使って早く乗り場についたとき、わたしが声を弾ませて「早いね!」といったら、

すずきさんは顔色ひとつかえず、「ええ。ファストパスですから。」と返してきた。

わたしは、、、ファストパスを使ったから早いなんて話はしてなくて、、

そんなことはわかりきった話で、、、

ただ、こんなに並んでいるのに、ショートカットでこの場所までこれてうれしいね、という気持ちをこめて、言葉に出したのだ。

だから、すずきさんも、「そうだねえ!」と、うれしそうにいってくれればそれでよかったのに。


そして、まだけんかをする前、ホーンテッドマンションの前を通りすがったとき、

わたしが、「こんな家に住んでみたいな~」と何気なく口にしたら、

すずきさんは、「家じゃなくて、アトラクションですから」と言った。

そんなことは百も承知で、そんなことはわかっていて、、、

だけど、すずきさんからすれば、「そういう話は、おまえの女友達にしたほうが、お前の望む反応が得られるんじゃないか?」ということらしい。


ことごとく、すずきさんに言わせれば、「おまえの気に食わない言動」をするすずきさんに、

最近苛立つシーンが多い。


『インシテミル』を観終わったあとも。。。

「あの真犯人は意外でしたね~~!」といったわたしに、

すずきさんは、「この場合は犯人というのは誰をさすんでしょうねえ?犯人?果たして犯人でしょうか、あれは?」と述べた。

いらいらした。

そんな話をしたいんじゃない。犯人の定義について話したいんじゃない。

驚きを共有したかった。驚いてないなら、それでもよかった。



ディズニーランドでの言動も耐えがたかった


わたしのともだちに、ディズニーランドがすごく好きな子がいて、

よくその子に付き合って、学生時代は遊びにいっていた。


わたしからすると、一時間も前からパレードの場所取りするなら、

アトラクションに乗りたいな~。。。と思ったりもしてたんだけど、

その子が、「このパレードがすごく楽しみなの!」と話す顔をみていたら、

まあいいや、と思えた。


実際、そのときのパレードには、いまいちわたしは乗り切れなかったんですが、

それでも、つまらなさそうな顔をするわけにはいかなかった。


それに、その友達が、一日中、すっごく楽しそうで、元気だったから、

わたしは少し疲れてたんだけど、その子がうれしそうだから、いいや、と思えた。


大好きなともだちだから、その子のうれしそうな顔、楽しそうな様子が、

そのままわたしの喜びになる。


そのことを覚えていたから、、、

だから、すずきさんは、20も年下の恋人のお願いでディズニーランドにきたのだから、

もう少し、「この子が楽しそうなら我慢しよう」とか、思えなかったのかなあ、とおもってしまった。

少なくとも、疲れた様子をあらわにしたり、帰りたい、という言動をしたりして、

わたしのほうのテンションまで落とすようなこと、どうしてするんだろう、、、とおもった。


それはわたしの押し付け、わがままなの?

前々から恋人が楽しみにしていた土曜日、、、いきたくなかったのだとしても、いったん来た以上、もう少し配慮ができなかったの?・・・いろいろと考えてしまった。


すずきさんからすれば、「じゃあー俺はつらくてもお前のためなら我慢しろっていうのか」とか、「俺とお前の間柄なのに、そこまで自分を偽って気を使いまくればいいのか」とか、色々意見はあるんだろうけれど、


ひとつだけいえるのは、わたしとすずきさんの温度差がありすぎたということだ。


ディズニーランドで泣いたのははじめてだった。

低容量ピルの導入を検討しています。


会社の先輩フルサワさんに、生理が重くて、それに纏わる不調な日が月に10日以上あり、

精神的にも肉体的にも仕事に差し支える、という話をしたところ、ピルを勧められました。


彼女もピルを飲み始めてから調子が良いらしく、

経血の量も減り、精神的にも落ち着いた、と・・・。


色々調べてみたら、今のわたしにとってはメリットがたくさんありそうなのだけれど、

心配なのは、

身体をいつも排卵後・生理前の状態に保つ、、、ということで、要は食欲のある時期、、、なわけで、

それによる体重増加が不安です。

と、生理後の爽快感というのはすばらしいので、そういう、身体の四季、、、憂鬱だったり晴れやかだったり、、、が無くなるのは、少し寂しい気がするな~というところ。


でも、精神的に少しでも落ち着くのであれば積極的に導入を検討したいところです。


今日はどうも肩こりによる?頭痛がして外に出られなかった・・・

『インシテミル』を読みながら寝ようかな。

ちょっと書くのが遅かったけれど、大沢親分が亡くなったニュースを見た。


大沢あかねは孫、孫、と取りざたされていたけれど、

この二人の関係は複雑で、とどこかに書かれていて、愛人の子だったか何かなのかな~と思いながら深く考えずにいたのだけれど、

このたび改めて調べてみました。


大沢あかねは、大沢親分が40年以上前に離婚した前妻の娘の娘、なのだとか。


よくわからないけど野球の監督って裕福なのだろうし、

なら、なんで孫の大沢あかねは、あんまり品がなくて、母親がスナックづとめだの、父親が蒸発だの、そんな話ばっかり出てくるんだろう、、、と思っていたのだけれど、

やっと謎がとけました。


とすると、現在の大沢親分の妻からすると、

大沢あかねの母親(これが、前妻の娘にあたる。)も気に入らないだろうし、

前妻の娘が産んだ子どもも、気に入らないだろうな~と思ったら、やっぱりそのようでした。


記事では、大沢あかねとその母親が、大沢親分の葬儀で親族席に座れるのか否か?とかなんとかやっていたけれど、

結論としては、これだけの有名人だし、注目が集まっているので、座らせないわけにはいかないでしょう。


ただ、、、もし、大沢親分の妻の立場にわたしが立ってみると、、、


わたしだったら、絶対に座らせたくないし、

もし、わたしとすずきさんが結婚して、すずきさんが死んだとき、

ノコノコと前妻・前妻の子どもが葬儀に出てきたら、絶対に中には入れないだろうなあ・・・と考えていました。


まあ、そうなると喪主はわたしなのだから、

わたしの好きなように葬儀は采配することができるだろうし、すずきさん側の縁者はほとんど他界しているだろうし、うまくやることができるでしょう。


それか、むしろ、敢えて末席に座らせて、

葬儀社の司会に、「故・すずき○○さんは、初めての子どもである○○さん(わたしの子ども)が生まれたときには、」なんていうスピーチをさせて、、、、


・・・という妄想もしていました。



現実的に考えると、すずきさんが死亡した際には遺産相続の問題が絡んでくるので厄介です。


現状の相続税法では、


配偶者に二分の一、

子どもに二分の一、という配分になるのだけれど、


このケースだと、配偶者はわたしだからそれはいいとして、

「子ども」のぶんの二分の一は、すずきさんと前妻の子ども・そしてわたしの子ども・の全員で、その分を分けなければいけない、、、


とすると、必然的に、

わたしが子を沢山為せば為すほど、前妻の子どもの取り分は減る計算になるのである。


現実的に、わたしが二人子どもを産むとすれば、子の数は計4名となり、

わたしが財産の二分の一を。子どもは、それぞれ八分の一を相続することになる。


対策としては、散々考えたけれど、やっぱり「対策はない」。


前妻の子どもにも確かに相続権が発生し、

すずきさんが死亡すると銀行預金その他は凍結されてしまうため、

相続人すべての印鑑を集めなければいけない。


ただ、抜け道として、


①生命保険金は受取人固有の財産になり、遺産分割協議の対象外

②遺言の執行


というところが考えられる・・・。


すずきさんには、わたし名義・子名義の生命保険にたんまり入ってもらうこと、

そして、遺言には、「全財産を紗羅とその子どもに残す」と記載してもらうこと。


・・・ただ、遺言を残したところで、遺留分の制度がある。


前妻の子どもには、法定相続分の二分の一の遺留分を貰う権利があるので、


法定相続分が全財産の八分の一とすると、前妻の子どもの取り分は十六分の一。

二人いるので、合計ではやっぱり八分の一の財産だけは、

主張をされたら渡さざるを得ないのである。


単純に、すずきさんが1億円を残すとしても、1250万は持っていかれる、、、。


とすると、対策は、遺言・生命保険は当然としても、

家・土地・車などの名義を可能な限りわたしにすること(でもそうすると生前贈与税が・・)


贈与税の問題をクリアするには「夫婦の間で居住用の不動産を贈与した時の配偶者控除」を利用するのが一番いいのかも。。。

これは、結婚20年以上が経過した夫婦の間で、居住用の不動産の受け渡しがあった際、基礎控除のほかに2000万円の配偶者控除を受けることができるという法律、、、。

ただ、たかだか贈与税の基礎控除110万を加えた2110万円を控除されても、、、それにここから20数年後となると法律も大幅な改正があるかもしれない。


あとは、可能な限り、銀行預金などのキャッシュをわたしの固有財産にしておくこと、、、かな。


専門じゃないのでこれぐらいしかわからないけれど、

もしそんな流れになったら、婚前にいろいろ対策をしておかなければと考えていました。


金曜日は、すずきさんと、またもやこないだのお店でしゃぶしゃぶをしました。

お店の人も、「今日はお店で待ち合わせなんですね~」なんて普通に話しかけてきて・・・

きっと変だと思ってるんだろうけれど、わりとどうでもいいやと思って「そうなんですー」と普通に答えた。


すずきさんは、ごく自然な動作でせっせとアクをとり、

わたしのために肉をしゃぶしゃぶして、とってくれて、

ポン酢を注いでくれて、

わたしのすきな具材を入れてくれて・・・


あんまりすずきさん食べてないよ、といったら、

俺はいいんだ、お前がいっぱい食べろ。といわれたので遠慮なく食べた。


すずきさんは一緒に食事をするとずっとわたしの世話を焼いてくれる。

おしぼりを渡してくれたり、

きらいな具をわけてくれたり・・・。


それが、「家庭生活」で子の世話をするうちに身についたのであろう動作だと思うと、

あまり心穏やかではないけれど、

わたしはすずきさんの、過剰なまでの面倒見のよさに、ほっとしているのだ。

それは、、、家にいるのと、なにもかわらない、という気持ちになるからだ。


わたしの家は、そのほかのことはそうでもないんだけど、

食事のときはわりと親が面倒をみてくれる。魚も、面倒だなーとおもって食べずにいたら、

骨をとって、身をほぐして皿の脇においてくれたり・・・

鍋も、父がほとんど、とってくれて、火の調節やらアクとりやら、そういったことは一切しなくてよくて、ただ、食べるだけ。

それは、子どものころの、「危ないからやらなくていい!!」というのを、

今でも運用方針を変えずにやっているのかもしれないのだけれど、、、。

とにかく、家にいるとき、特に食事をしているときは、親は親で、わたしは「子ども」。その位置関係ははっきりしている。


会社に入ってからは、やっぱり上限関係がそれなりにあって、

新人のときは、料理が出てきたら真っ先によそって、お酒を注いで歩いて、からのグラスに気を配って、、、

飲み会の最中、何も食べられない、、なんてことはザラだった。

慣れてないから、そういうことをするのが苦手で、

とくに、取り分けなんて、面倒だし、彩を気にしたりしないといけないし、

量の配分も考えなきゃいけないし、本当にイヤで・・・。

「誰かやってくれないかな~」なんて、いつも思いながら、イヤイヤやっていた。


彼氏と食事をするときも、

取り分けとか、いやだな~と思いながら、

でも、世間的に一応、女がやるもんなんだろうな~と考えて、

よそってあげたりして、、、でも心の中で、あんたのお母さんじゃないんだよ、なんて思ったりして・・・。


でも、すずきさんと一緒にいると、そういうのは一切なくって、

すずきさんがわたしの父親・母親が、食卓でやってくれていたのと、

まったく同じ、いやそれ以上の振る舞いをしてくれる・・・。

わたしにはそれがすごく嬉しい。

わたしが、ポーズで、おたまなんかを手にとると、「お前はいいから、食べるのに集中しなさいね」と言ってくれる。

家にいるのとなにもかわらない、、、パパがいて、ママがいる、そういう感じはわたしをすごく安心させる。


そういう風に感じるたび、

わたしは、すずきさんに、親の面影を求めているのだろうか・・・と思う。


わたしの父は、胃癌を患っていて、

二度手術はしたものの、また再発するかもしれない状況だ。

父が死んでも、すずきさんがいてくれれば大丈夫、とか、

心のどこかで思っているんだろうか。


会社では、わたしとすずきさんの付き合いについて、

「紗羅がファザコンなんじゃないか」という説も出ているらしい。たぶんあたらずもとおからず、なんだと思う。


、、眠いのでもう寝よう・・。

すずきさんが引っ越し先のマンションを決めた。

あとは、どの部屋にするかだけだ・・・。


すずきさんには、


「新しい家に持ち込むものは、わたしに、”これは、いつ、どういうふうにして買ったの?”と訊かれて、すんなり答えられるものだけにしてちょうだいね。

わたしが見て不愉快に思うような写真なんかは一切、持ち込みは禁止だから。

パソコンの中にも、一切残さないでちょうだい。

もし、、、見つけたら、パソコンごと、壁にたたきつけて、壊してやるから。本気よ。

あなたよりわたしのほうがパソコンに詳しいのだから、どういう風に隠そうとしたって、無駄だからね。」


と話した。


「例外として冷蔵庫(これはそもそも古いので・・・検討)、と洗濯機は許可」


ということになった。


洗濯機も、本来私は、前妻やその子どもの下着なんかを洗った洗濯機なんて気持ちが悪くていやなのだけれど、すずきさんがここに転勤してくるときに買ったものでわりと新しいので、

それと、「モノに罪はない」「次の転勤では必ず買い換える」というすずきさんの主張を飲むことにした。


わたしは、爪きりひとつですら、前妻たちが使ったものには触れたくないのだ・・。


なんにせよ早く引越しをして貰わなければ・・・。


連休はたのしい・・・。


欲しかったトレンチコートと、ワンピースを二着買って、

会社の先輩と『悪人』を観にいって、すずきさんと出かけて、本を読んで・・・。




実際に自分が不倫というものをするまで、

わたしは、不倫、という言葉の響きにすら、あんまりピンときていなかった。

浮気、と不倫、の言葉の違いもそこまで良くわかっていなかった、というより、

意識をしていなかった気がする。


興味本位で、渡辺淳一『失楽園』と『愛の流刑地』を高校生のときに読んだのだけれど、

二作とも、もう子どもが大きくなって、妻との関わりが薄い中年男が、

突如魅力的な若い女を手に入れて放蕩するような話だったから、

あんまり、「不倫」ゆえのつらさせつなさ、というものは、感じなかった・・・。


それどころか、高校生だったわたしは、

お互い割り切って、こうやって高級な食事をしたり、鎌倉の素敵なホテルに泊まったりして、

大人って楽しそう~・・・ぐらいの感想しか持ってなかったかも。。。


やっぱりそれは、話がオジサンの夢を詰め込んだ感じで、女性側のものわかりが良すぎるのと、

W不倫の話なので、いまいち男の身勝手さが浮き彫りになってなかったからかなーと思う。

そのあと、『不信のとき』も読んだけれど、これも同じような、、、やっぱりおじさん視点の話だった。。


が、直近読んだ、東野圭吾の『夜明けの街で』は、不倫系テクストとしては凄く良く出来てて・・・。

既婚男性×独身女性 のケースでは、

ぜひぜひ、、、同じ立場の方に、読んでほしい。。。と思いました。


夜明けの街で (角川文庫)/東野 圭吾
¥660
Amazon.co.jp

既婚の主人公(男)に、小さな子どもがいるところ、特に家庭は問題なく運営されているところ、、なんかもそうだし、クリスマスを家庭か不倫相手どちらと過ごすのか、とか、

そういったイベントを乗り切るときの葛藤、、、


とにかく細やかに書かれていて、特に冒頭の、「不倫なんてするやつはばかだと思ってた」「あたたかい家庭とかわいい子どもがいれば充分なのだと思ってた」「自分がするまでは・・。」

というくだりは、、、本当にリアルで、良かった。


東野圭吾の小説、として読むと・・・いまいち、わたしは納得できない、、というか、

今まで読んだ中でワースト1かも、、、というぐらいなんですが・・・。


同じくこの本を読んだ先輩は、「やっぱこのひとは、こういう恋愛モノ書くとダメよねーー」なんて言っていたけれど、確かに、東野圭吾ってまじめな理系おじさんのイメージが強くて、恋愛ものはピンとこないかも・・・。

でも、不倫の描写は、ものすごく、ものすごくリアルだった・・・。



意識してみてみると、世の中に不倫を扱った題材や、

主人公が不倫していた過去を持つ話、不倫している友人がいる話、というのは、

世の中に溢れていた。


いままで、自分の関心がなくて、そういったものが目に入ってなかっただけなんだな~・・・と思った。


今興味があるのは、『八日目の蝉』なのだけれど、

これはまだ読む勇気が出ません・・・。


今日もフルサワさんとランチだった。しきりにフルサワさんがわたしを誘うのは、たぶん、すずきさんの件を聞きたいのだろうな、ということぐらいは想像がついた。


フルサワ「何度もしつこいけど、・・ほんとうにちがうの?」

わたし「はい」

フルサワ「すこし、何かあったとかは、ないの?」

わたし「はい。特に言われているようなことは、ないです。」

フルサワ「そっかー。いや、みんな、すっごく気になって、気になって、仕方がないみたいだよ。わたしは○○さん(私のこと)とよく話すから、わたしに聞いたらわかるんじゃないかって、みんな、聞きにくるぐらいだよ。」

わたし「それで、なんて答えるんですか。」

フルサワ「ないと思いますけどー、って答えてるよ。」


そもそも、なんでそんな噂になってるんですか?と訊いたら、

フルサワさんは、「やっぱり離婚のあたりからだねー」といった。



すずきさんは、離婚をする際、会社の財形貯蓄を大量に解約している。

解約は部の総務課を通すため、総務課のおばちゃんたちの間では、

「家でも買うのかねぇ」とかなんとか、話題にはなっていたらしい。


それに加え、、、すずきさんは、離婚届の、証人?(二名必要)なやつを、

部の最高責任者と、総務部長に依頼している・・・。


関西出身のすずきさんは、特にこちらに、離婚届のサインを頼めるほどの知り合いはいない。

当初は、「互いの父親が、一番いいだろう」と言っていたけれど、

前妻の父親が激昂しているということと、早急に手続きを済ませたいとの考えで、現在の上司に依頼する運びになったようだ。


そんなことが、どこかから漏れ、

すずきさんが大量のカネを払っての離婚、、、つまり、すずきさんが離婚をしたいか、すずきさん側に非があるか・・・。

そして、すずきさんの家に問題があるという話は、今まで特に出たことがなかったため、

一気に、「女がいる!」という方向に話が膨らんだらしい。

じゃあ誰だ、となったときに、当時すずきさんの隣に座っていて、「とても、可愛がられている」とたびたび話題に出ていた、わたしの名前が挙がったらしい。


ひとたび名前が挙がってしまうと、

「そういえば、こんなことが」とか、「あのとき、こんなことが」といった、ちいさな、ちいさなエピソードがたくさんでてきて、

それが積もり積もると、見えないはずのものも、一本の線に収斂されていく。



フルサワさんは、「でもねえ、別に誰が何を見たって話でもないしさ。」といった。


もう、皆、うすうすと、、、いや、十中八九、この関係に気づいてはいるのだろう。

ただ、重要なのは、わたしとすずきさんが、絶対に話を肯定しないことだ。


肯定さえしなければ、言質さえとられなければ、

どれだけ、、、99.999999%の確率で二人が付き合っている、と周りに思われようと、

結局のところ、誰もなにもいえない。


すずきさんは、「今の段階で、俺は独身だし、その俺が独身のお前と付き合おうが、何も悪いことはない。俺のことを誰かが処分したかろうが、悪いことをしているわけでないのだから、そんなことを公にはできるわけがない。」

といった。


不倫だった、といってみても、結局のところこんな話は不可逆性があって、過去に遡ることはできない、と。


「まあ、責任者のあのひととしては、俺が離婚してラッキーだったとおもうよ。これで、離婚をせずにお前と付き合い続けていたら、それは大問題として扱われる。自分の任期に、取り立てて問題がおきなくて、あのひととしてはほっとしただろう」



会社は、、、わたしにとって、いま、失いたくないもののひとつだ。


まだ入社して数年しか経っていないけれど、充実しているし、もっとがんばれる、がんばりたい、と思っている。


すずきさんとの付き合いのせいで、わたしが社内で目に見える不利益を蒙ることは、

今のところなくて、それには安心している。


男の人からの飲み会の誘いはなくなったけれど、そんなことは全く、問題にもならない。


明日を乗り切れば、三連休がはじまるなあ・・・。


引越しが完了したら、今年中に、すずきさんにやってもらいたいことがある。


それはすずきさんの最後の仕事だ。

それを受けてくれたら、わたしはすずきさんをこれからもずっと大事にできる、大事に出来るように頑張れる、と、ふと考えていた。


すずきさんがそれを断るのであれば、

年内にわたしたちの関係は終焉を迎えるだろう。


わたしの大切な友人からのアドバイス、

「年内にその不良債権を片付けなさい」。


今年中に全部明らかになる、結論が出る。


しあわせなクリスマス、たのしいお正月、去年のぶんまで取り戻したいバレンタイン、ホワイトデー・・・そしてわたしの誕生日。


わたしの子は、12月の上旬にうまれる予定だった。

なんとかそれまでに決着をつけたいと思う。


もうあんまり時間がない。すずきさんの最後の仕事。わたしの用意したとっておきの踏み絵だ。