ことばが未来を創りだす
「ことだま」で
身体と人生をリプログラミング
清水佐織里です。
私には、大好きなおばあちゃんがいました。
幼稚園の時におばあちゃんのお家へ引っ越し
常におばあちゃんがそばにいてくれました。
一緒に餃子を作ったり
おもちをつくったり
幼稚園のお迎えに来てくれたり。
自称103キロだった
大きなおばあちゃんは
大きな優しさで私を包み込んでくれました。
もう何年前になるだろう。
おばあちゃんは亡くなりました。
葬儀の日
なぜなのか未だにわからないけれど
いろんな手違いが重なって
私と母が火葬場についた時には
おばあちゃんは火の中でした。
最後の顔を
見れなかった。
会えたのは、骨になってからでした。
会いたかったな。
最後にありがとうって
言いたかったな。
お顔を見て、サヨナラしたかったな。
昨夜、志村けんさんがお亡くなりになりました。
お亡くなりになったニュースを見て思ったこと。
コロナで亡くなった時には、
病気などで亡くなった時と対応が違うという事を
先日聞いたところでした。
感染症なのでビニール袋でご遺体は包まれ
病院から火葬場に直送の場合も多いと。
うる覚えだったので
調べてみましたら
そこには、こう書いてありました。
衛生面を考え「医療機関で消毒」さらに「納体袋」に故人を納めてしまうために
「御棺のふたを開け、お顔を拝見してのお別れができません」
最後のお姿を確認ができないままお別れをする。これが現状です。
感染がわかって入院した時点で
身近にいらっしゃった方には
会うことができなくなる。
一番近い方たちが
濃厚接触者になる。
病気だったら
お見舞いに行ける。
それなのに、
コロナではそれができない。
ある日突然
この世界からその人が消えてしまう。
最後にお別れしたかっただろうな。
お世話になった感謝とか
伝えたかっただろうな。
しわくちゃになった顔に触れ
いつもよりさらに小さく見える姿に
いろんな記憶を思い出しながら
サヨナラしたいだろうな。
聴覚は最後まで残ると聞いたことがあります。
大好きだった方々の声を聴きながら
この世にお別れしたかっただろうな。
人はいつか死ぬ。
でもその時は
お世話になった人たちに囲まれて
この世界を去りたいな。
コロナになって肺炎がひどくなると
人工呼吸器をつける。
その機器は、その方が元気になるか
お亡くなりになるか、
どっちかでしか外せない。
感染者が増えて、
高齢者が人工呼吸器をつけるようになる。
そしたら、若者が重篤になった時に
つける機器がないかもしれない。
お年寄りだけでしょ
危ないのは・・・
そうじゃないかもしれない。
人はいつか死ぬ。
それでもやっぱり
こういうお別れの仕方は
なんだか寂しい。
私は今でも
思うよ。
小さくなったおばあちゃんに
顔を見て、ありがとうって
伝えたかったなって。
しわくちゃな手を
握りしめたかったなって。
大好きだったよって
伝えたかったなって。
志村けんさんの
ご冥福をお祈りいたします。