NHK BSで放送された

『舟を編む~私、辞書つくります~』

全10話、観終えました。

 

 

映画の方は、2回鑑賞したけど、心に響かず…

 

『流浪の月』で、思ったように

やはり、映画は削いで削いで、削ぎ落さなければならないから

観る側の、想像力が必要で、

作る側も、余韻を残すことを考えて作られているということ。

 

私は、この想像力がなくて、

観たもの、聴いたもの、が大事で

自分で考えることを疎かにしているのかも。

 

 

ドラマでは、タイトルの

『舟を編む』という意味を、丁寧に描いてくれていた。

 

辞書とは、言葉の海を渡る舟。

15年もの歳月をかけ「大渡海」という辞書を

編集するものたちで「舟を編む」

 

こんなに大切に言葉を紡いでくれてる人たちがいて

辞書を作ることに、情熱をかけてる人たちがいて

 

改めて、日本語の美しさを考えることができて

大切に使っていきたいと、思わせてくれるドラマでした。

(私の語彙力が乏しいのは致命的)

 

 

 

 

 

 

最初の頃、「なんて」が口癖になっていた、みどり。

同棲してるカメラマンの彼氏に、

「バイトなんて、休めばいいじゃん」

「撮影、また朝日なの?朝日なんてどこでも同じじゃん」

なんて具合に

 

言葉の使い方ひとつで、相手を

生かしも殺しもするってこと。

 

そして、その言葉は、

回りまわって、自分に返ってくるということ。

 

 

 

私は、伝えたいことがあると

相手がそれほど興味を持っていないことでも

わかって欲しくて、つい多弁になってしまうことがあって

 

そんな時、いつも

ヨガの先生から教えられた「沈黙は金」を思い出して

やってしまったあせると、反省するのですが

 

 

思いを言葉にすることは、

大事なことだって、このドラマが教えてくれた。

まだまだ美しい日本語に、たくさん触れたいと思った。

 

 

辞書になる紙も、とても大切にされてた。

「ぬめり感」といわれる風合いの紙を作るために

奮闘する人たちのこと。

 

 

様々な人たちの、知恵や工夫やアイディアや…

情熱が、一つのものを作り上げてるんだなって

思うと、自分の身の回りにあるもの全てに

感謝したい気持ちになる。

 

 

 

 

 

 

 

キャストも、とても良かった。

主人公の、池田エライザさん

馬締さん役の、野田洋次郎さん

柴田恭兵さん…

 

大好きな、向井理さん

堤真一さん…

 

馬締さんの奥様役の、美村里江さんは

すっごく懐かしかったけど、ミムラさんから

改名されてたこと、知りませんでした。

すごく素敵になられていました。

 

 

 

 

いいドラマを観たあとは

心が満たされる感じがします。

 

ドラマって素晴らしい♡

 

 

 


 

 

 

 

追記

 

第2話だったと思うけど

失恋したみどりが、「恋愛」の語釈に違和感を覚える。

語釈には「異性同士が」って書かれてあるけど

恋愛は、異性同士に限ったことではない、と。

 

その時に松本先生から

「恋愛」の語釈について考えるように、と出された宿題は

最終話で見事に回収された。

 

入院中の松本先生から、みどりに届いた手紙には、

恋愛の語釈について書かれてありました。

特定の二人が、互いに引かれ合い、恋や愛という心情の間で揺れ動き、

時に不安に陥ったり、時に喜びに満ちあふれたりすること。

 

三年間の観察検証の結果

大渡海の「恋愛」の項目には、「異性」「男女」の表記は不要とする。