■あいたくさん(@aitaku_morisoba)さんの受け売り講義
~放射線とその影響の話~
-----------------------まずは前提条件の説明----------------------------------
■放射線って何ぞ?
まずは、放射線とは何ぞ?ということについて。
放射線は、電磁波や粒子線のうち、
空気を電離する力のあるもののことを指します。
ムズカシイと思うので、
「テレビとかレンジから出てるやつの超強いバージョン」
だと思ってください。
あ、だからといってテレビやレンジの出力上げたらやばいって訳じゃないですよ!
そこは安心してください。
■放射線の発生
放射線が発生するには、いくつか条件があります。
①放射性同位元素の壊変、
②電子や荷電イオンの加速、
③原子核反応など。
訳が分からないと思うので、①と③だけに絞って説明します。
■①の場合
①放射性同位元素の壊変。
これは、身近なところで頻繁に起こっています。
もちろん、あなたの体の中でも。
この世界のモノを形作っている「原子」は、いつか壊れてしまいます。
この壊れるときに、放射線を発します。
だから、何もしなくても放射線は常に浴びているんです。
「放射線が来るから外出はやめ!」なんて言っても、
体の中から出てますよ。かなり。
■③の場合
次に、放射線が発生する方法③原子核反応。
これは、皆さんお馴染み原子力発電に使われてる方法です。
面倒なんで簡単に説明しますが、原子を無理矢理壊すのがこれです。
この時に、大きなエネルギーが発生するため、これを発電に使ってます。
■放射線には種類がある
こうして作られる放射線は、いくつか種類があります。
α線、β線、γ線、中性子など。
それぞれ、大きさなどの性質がちがいます。
で、モノが違えば人体へのダメージが違うのも当然。
また、それらを防ぐための壁をどの位通り抜けちゃうか、
ってのも変わってきます。
■なるほど、よくわからん。一番いい例え話を頼む。
例えば、
ピンポン球を時速120kmで当てられるのと、
バスケットボールを時速120kmで当てられるの、
どっちが痛いか分かりますよね?
また、雨傘とレースの日傘、
どっちも日除けはできても雨を防ぐには雨傘ですよね。
■人体へのダメージと防ぎ方
まず、人体へのダメージのでかさについて。
一番でかいα線が最もダメージが大きく、
中性子線、β線、γ線と順にダメージが小さくなります。
■防ぎ方について。
α線はでかすぎるので紙一枚で防げます。
β線はアルミなどの薄い金属板、γ線は鉄板、
中性子線は水やコンクリートの分厚い層でやっと防げるレベルです。
コンクリ最強説。
-----------------------前提条件ここまで--------------------------
じゃあ、ここまでで前提条件の説明が大体終わったので、
そろそろみんなが知りたい「シーベルト」とかの範囲に入ります。
------------------この先「シーベルト」とか------------------------
■シーベルトとは
シーベルトとは。
放射線がもつエネルギーに放射線加重係数を掛けたものです。
なんか分かりにくいので、
「人間にとってどのぐらいヤバいか度」だと思ってください。
で、このシーベルト(以降Sv)ですが、
だいたい普通の人が生活してると1mSv/年ぐらい被曝してます。
これは、さっき説明した①放射性同位元素の壊変によるものがほとんどですね。
こんなわけで、
0.03mSv(=30マイクロSv)/日程度は普段から浴びてるわけです。
■原子炉で働いてる人とかの場合
で、放射線業務従事者(原子炉で働いてる人や放射線を扱う研究者)については、
健康的な量じゃない放射線を浴びる可能性があるので、
法律で浴びて良い量が決まっています。
だいたいこれを目安にすれば安全なラインが分かるかも。
放射線業務従事者は、
被曝量を5年間で100mSv以内に抑え、1年間では50mSv以内に抑えなくちゃいけません。
また、女性は3ヶ月で5mSv以内です。
緊急時でも、被曝量が100mSvを超えたら仕事をしてはいけないことになっています。
■補足:線量限度(これ以上受けちゃいけない値)について
ちなみに、今書いた法令で決まってる線量限度(これ以上受けちゃいけない値)は
Svに組織加重係数ってのをかけた値です。
組織加重係数は、体のどこに当たったかによって決まる数で、
どのぐらい放射線に弱いか、どのぐらい体に影響が出やすいかで決められてます。
今のはちょっと分かりにくかったかな。
体全体に一様に浴びたら、あんまり気にしなくて良い計算の話です。
というか普通の生活してたら一様に浴びるわな…
さて。だいたいこんな感じで放射線とその影響の話はおしまいかな。
軽くまとめながら、どう防ぐかって話に移ろうかしら
-----------------------------------------------------------------------------------------
■放射線を防ぐには
放射線を防ぐには、さっきも書いた通り防ぐための壁が必要。
※編注:http://twitter.com/aitaku_morisoba/status/47538154449801216
紙一枚、薄い金属板、鉄板、コンクリート。
この順で防げるものが増えていく。
まあつまりは鉄筋コンクリート作りの建物に篭もるのが一番な訳ですね。学校とか。
■基本が大事
あとは、線源(放射線が発せられる場所)から離れること。
基本のようで、一番重要。
放射線の到達する量は、距離の逆二乗になります。
つまり、1mのとこで1浴びるとしたら、2m離れたら4分の1。10m離れれば100分の1です。
-------------------------------------------------------------------------------------------
こんな感じかな。以上であいたく先生の放射線講座はおしまいです。
ご静聴ありがとうございました。
http://twitter.com/#!/aitaku_morisoba
http://togetter.com/li/111894
~放射線とその影響の話~
-----------------------まずは前提条件の説明----------------------------------
■放射線って何ぞ?
まずは、放射線とは何ぞ?ということについて。
放射線は、電磁波や粒子線のうち、
空気を電離する力のあるもののことを指します。
ムズカシイと思うので、
「テレビとかレンジから出てるやつの超強いバージョン」
だと思ってください。
あ、だからといってテレビやレンジの出力上げたらやばいって訳じゃないですよ!
そこは安心してください。
■放射線の発生
放射線が発生するには、いくつか条件があります。
①放射性同位元素の壊変、
②電子や荷電イオンの加速、
③原子核反応など。
訳が分からないと思うので、①と③だけに絞って説明します。
■①の場合
①放射性同位元素の壊変。
これは、身近なところで頻繁に起こっています。
もちろん、あなたの体の中でも。
この世界のモノを形作っている「原子」は、いつか壊れてしまいます。
この壊れるときに、放射線を発します。
だから、何もしなくても放射線は常に浴びているんです。
「放射線が来るから外出はやめ!」なんて言っても、
体の中から出てますよ。かなり。
■③の場合
次に、放射線が発生する方法③原子核反応。
これは、皆さんお馴染み原子力発電に使われてる方法です。
面倒なんで簡単に説明しますが、原子を無理矢理壊すのがこれです。
この時に、大きなエネルギーが発生するため、これを発電に使ってます。
■放射線には種類がある
こうして作られる放射線は、いくつか種類があります。
α線、β線、γ線、中性子など。
それぞれ、大きさなどの性質がちがいます。
で、モノが違えば人体へのダメージが違うのも当然。
また、それらを防ぐための壁をどの位通り抜けちゃうか、
ってのも変わってきます。
■なるほど、よくわからん。一番いい例え話を頼む。
例えば、
ピンポン球を時速120kmで当てられるのと、
バスケットボールを時速120kmで当てられるの、
どっちが痛いか分かりますよね?
また、雨傘とレースの日傘、
どっちも日除けはできても雨を防ぐには雨傘ですよね。
■人体へのダメージと防ぎ方
まず、人体へのダメージのでかさについて。
一番でかいα線が最もダメージが大きく、
中性子線、β線、γ線と順にダメージが小さくなります。
■防ぎ方について。
α線はでかすぎるので紙一枚で防げます。
β線はアルミなどの薄い金属板、γ線は鉄板、
中性子線は水やコンクリートの分厚い層でやっと防げるレベルです。
コンクリ最強説。
-----------------------前提条件ここまで--------------------------
じゃあ、ここまでで前提条件の説明が大体終わったので、
そろそろみんなが知りたい「シーベルト」とかの範囲に入ります。
------------------この先「シーベルト」とか------------------------
■シーベルトとは
シーベルトとは。
放射線がもつエネルギーに放射線加重係数を掛けたものです。
なんか分かりにくいので、
「人間にとってどのぐらいヤバいか度」だと思ってください。
で、このシーベルト(以降Sv)ですが、
だいたい普通の人が生活してると1mSv/年ぐらい被曝してます。
これは、さっき説明した①放射性同位元素の壊変によるものがほとんどですね。
こんなわけで、
0.03mSv(=30マイクロSv)/日程度は普段から浴びてるわけです。
■原子炉で働いてる人とかの場合
で、放射線業務従事者(原子炉で働いてる人や放射線を扱う研究者)については、
健康的な量じゃない放射線を浴びる可能性があるので、
法律で浴びて良い量が決まっています。
だいたいこれを目安にすれば安全なラインが分かるかも。
放射線業務従事者は、
被曝量を5年間で100mSv以内に抑え、1年間では50mSv以内に抑えなくちゃいけません。
また、女性は3ヶ月で5mSv以内です。
緊急時でも、被曝量が100mSvを超えたら仕事をしてはいけないことになっています。
■補足:線量限度(これ以上受けちゃいけない値)について
ちなみに、今書いた法令で決まってる線量限度(これ以上受けちゃいけない値)は
Svに組織加重係数ってのをかけた値です。
組織加重係数は、体のどこに当たったかによって決まる数で、
どのぐらい放射線に弱いか、どのぐらい体に影響が出やすいかで決められてます。
今のはちょっと分かりにくかったかな。
体全体に一様に浴びたら、あんまり気にしなくて良い計算の話です。
というか普通の生活してたら一様に浴びるわな…
さて。だいたいこんな感じで放射線とその影響の話はおしまいかな。
軽くまとめながら、どう防ぐかって話に移ろうかしら
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■放射線を防ぐには
放射線を防ぐには、さっきも書いた通り防ぐための壁が必要。
※編注:http://twitter.com/aitaku_morisoba/status/47538154449801216
紙一枚、薄い金属板、鉄板、コンクリート。
この順で防げるものが増えていく。
まあつまりは鉄筋コンクリート作りの建物に篭もるのが一番な訳ですね。学校とか。
■基本が大事
あとは、線源(放射線が発せられる場所)から離れること。
基本のようで、一番重要。
放射線の到達する量は、距離の逆二乗になります。
つまり、1mのとこで1浴びるとしたら、2m離れたら4分の1。10m離れれば100分の1です。
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こんな感じかな。以上であいたく先生の放射線講座はおしまいです。
ご静聴ありがとうございました。
http://twitter.com/#!/aitaku_morisoba
http://togetter.com/li/111894