小説・アイドルになって、松本潤の恋人になりたい!(1)
【お願い】
○○の所に貴女の名前を入れてお読みください。
松本潤以外のアイドルが好きな方は、松本潤をご自分の好きなアイドルの名前に入れ替えてお読み下さい。
○○が魔法使いのおばあさんに会ったのは、自分の部屋のテレビでハリ―・ポッターを観ていた時だった。映画の中でハリ―が魔法の杖を振ると、本当に魔法使いがテレビから飛び出してきた。
「おまえの願いをひとつだけ叶えてやろう。何でも望みを言うがよい」
あまりにも突然の出来事なので、○○は面喰ってしまった。
「え! おばあさん、本物の魔法使いなの? 」
○○が激しく戸惑っていると
「何も望みが無いのなら、このまま消えてしまおうかのぉ~」
「あ! 待って下さい。私、自分がアイドルになって、アイドル松本潤の恋人になりたい」
魔法使いは目を細めた。
「ホッホッホ。いかにも女の子らしいカワイイ望みじゃのぉ。よしよし。その願い必ず叶えてやろう。しばらく時が流れると、おまえの元へ招待状が届くじゃろう。勇気を出して、その招待を必ず受けることじゃ。そうすれば願いが叶うから」
☆
あれから、もうかれこれ1か月は経つというのに、○○の生活には何の変化も起こらなかった。いつもと同じ日常、退屈な日々を送っている。
そしていつもと同じように家に帰ってみると、郵便ポストに○○宛ての手紙が届いていた。
――貴女はmilkyの最終オーディションに合格しました。下記の日時に最終オーディションを受けにおいで下さい――
え? 何の話? milkyといえば、今、日本で一番人気のある女性アイドルグル―プだけれど。そして毎年3月にメンバーのうち誰かが卒業して、オーディションで選ばれた新人が新メンバーとして加入することは、日本中の人が知っているけれど。
あ! ひょっとして魔法使いのおばあさんが言っていた「招待状」って、このことかしら?
(つづく)