防御

 サバイバルゲームの基本は当然のことながら攻撃なのであるが、フラッグ戦の場合、前章で取り上げた迂回や浸透などの戦術を利用されてしまった場合、体勢を立て直すために防御に徹しなければいけないことがある。

 また、ゲーム後半での逆襲を前提として当初は敵を消耗させるためにあえて防御を選択する場合もある。

 ここで注意しなければいけないのはサバイバルゲームの防御は常に背水の陣であるということである。

 つまり、最悪の場合そのフィールドを放棄して次の場所に移動するという選択肢 が始めから存在しないため、 防御に失敗した場合には確実にゲームに負けるということになる。

 また、防御に成功しても反撃してフラッグを取らなければ多くの場合はルール上引き分けとなってしまい、戦術として防御を選択した意味がなくなってしまう。

 それ以外にも多くのフィールドの場合は通常、防御用の穴を掘ることが認められていないため、防御においてはより深い知識と味方同士の連携が求められる。

 ここでは一般的な防御方法について取り上げることで効率よく防御を実施するための共通認識を養っていくことにする。



1 陣地防御

 陣地防御はその言葉の通り、フラッグを最終拠点としてそれを中心に陣地を形成し防御する方法である。

 この方法は地形を上手く利用し、敵の方角に向けて複数の火力を指向することで敵に対して十字砲火を浴びせて効率よく複数にて敵を撃破することを目的とする。

 この時設置する陣地については大半のゲームフィールドにおいては掩体や塹壕を掘ることは認められていないためブッシュや窪地などを利用する。その際に防御線を設定し、その線において火力が最も発揮できるように味方を配置しなければいけない。

 防御線の設定に関しては基本的に敵が横一線に並ばざるを得ない場所が理想である。

 その際に必要な物として側防火器がある。これは基本的に敵の方向に向ける通常の火力とは違い、防御線と平行に射線が延びるように設置する火器である。

 これにより、防御線において足止めされた敵に対し側方から射撃を加えて効果的な敵の損耗が期待できるからである。

 また、これに加えて防御線が突破された場合に備えてそれよりも背後に予備陣地を、敵が当初予想した方向とは別方向から来た場合に備えて補足陣地を設定しなければいけない。 

 この際も当然のことながら防御線、側防火器を設定することも忘れてはいけない。


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2 機動防御

 機動防御は陣地防御を受け身的な防御とするなら、こちらの方は積極的な防御ということが出来る。

 これは陣地防御があらかじめ防御線を設定し、そこに敵をはめこむような受動的な形をとるのに対し、機動防御はこちらが積極的に行動することで敵に不利な形をとらせ、最終的には味方主力による機動攻撃により敵を撃破する方法である。

 この際に求められることとして、機動防御を実施する際には前後に十分な余裕を持たせなければいけない。そうしなければ、こちらが望むように敵を不利な形に引き込むことが出来ないだけでなく、最終的な機動攻撃をする為の移動すら満足に出来なくなってしまうからである。

 また、機動攻撃を行う部隊は十分な攻撃力を持たなければ攻撃自体が失敗し、逆にこちらが不利になるので注意しなければいけない。

 もし、機動防御が上手くいったならば、そこから再編成して攻撃に移行するのは時間に余裕のないサバイバルゲーム的には容易になると思われる。


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