おおむら式

おおむら式

映画の感想を書いてます。

さらに日常のボロボロの心情を添えて。

ご感想などコメント頂けたら嬉しいです。

 

さて、2024年最初の映画館での鑑賞作品です。

 

霊と交信できる‘手‘による憑依を体験出来る、ただし、時間は90秒まで。

 

日本だとこっくりさんかな。

 

禁止されたんだよね、確か。

 

昔から交霊術というのは世界中にあり、それらの方法、儀式は多種多様にある。

失った者にすがる。

これを弱いからだ、とは思わない。

 

ティーンエイジャーが安易に手を出すのもね。

 

しかし、魂の在り方を汚すやり方ではあるのだと思う。

 

考えてみればだ、満足する死を迎えた者、善を貫いた者、未練を残さなかった者、これらの誇り高い、懸命に生きた者達は天国へと迎えられるはずだ。

残された者達もその死を悼み、魂の安息を願う。

 

ならば、生者の呼び声に応えるモノはなんなのだろうか。

天国に行けなかったモノ、未練を残したモノ、そして生者を憎むモノではないか。

そんなモノ達が扉が開かれればどうなるか?

 

総評 ★★★☆ (3 4点満点)

 

 

 

 

 

なんで今更これ見てんだろ?

でかいワニが出てくるアニマルパニック映画。

 

UMAって確か未確認生物ではなかったかな。

と思ったら原題にU.M.A はないようだ。

それ以前にU.M.Aは和製英語のようだ。

 

ワニの造形はなかなかと思っていたらスタン・ウィンストンでやんの。

C.Gとアニマトロニクスによって撮影されたワニがよく動くぞ。

 

熊もでてくるぞ。

熊は本物らしいが。

 

ストーリーはほぼあらすじ通り。

某大統領役で有名なビル・プルマン扮する密漁監視員が主役ポジションなのにいまいち目立たない。

で、ブリジット・フォンダが演じる都会からやってきた女性研究者がとにかくうるさい。

虫がいただの、牛の首があっただの。

フィールドワークしないのか、研究者。

 

この映画何が面白いのかというと、オリヴァー・プラット演じるワニ大好きな金持ち変人とブレンダン・グリーソン演じる偏屈保安官のええ年こいたおじさん方の下らない意地の張り合いと妙な友情が感じられる喧嘩である。

もはやワニに襲われるより本編のような気がする。

 

で最後結局ワニは捕獲されるのだが、お前らそれでいいのか?

同僚や友人に犠牲者出てるのにな。

 

最後は飼い主?のベティ・ホワイト演じるおばあちゃんが全て持っていった。

 

総評 ★★☆☆ (2.5 4点満点)

 

 

 

SNSという己自身が己の現状を発信する方法が身近になった現代において、ある想いが突発的に暴走を繰り返すことがあるだろう。

その想いの名は承認欲求。

そいつは現代にミュンヒハウゼン症候群という病名を得てあらゆる場所で猛威をふるっている。

誰だって、褒められる、認められる、という事を求めている。

 

だが、その方法を違えてはいけない。

己の身の丈というものは他人が図るものであったとしても。

 

彼女はモンスターであったのか?

誰かが彼女を心から認めていれば歪むことはなかったのか?

それは分からない。

 

 

普段そうでもないのだが、この映画で久しぶりに共感性羞恥というものが暴発し、耐え難かった。

それは己の日常が彼女に投影しやすかったからではないか。

 

投薬の影響か、精神の歪みか、彼女は現生と虚構を彼女は漂い始める。

成功と破滅、二つの世界。

どちらを生きるのが彼女の幸せであったのか。

 

だが、どちらの世界においても彼女の容姿はただれ、本来の彼女の姿はない。

己の器そのものを愛してはいなかったかのように。

 

彼女が求めたであろう虚構の世界においても、彼女は称賛の世界を壊していく。

否定しなければ虚構の世界は無条件に彼女を認めたはずなのに。

 

終始彼女は己を否定し続けた。

 

映画のラストシーン、彼女は仲間を得た。

だが、その仲間は彼女の望んだ友だったのだろうか。

 

総評 ★★★☆(3.5 4点満点)