【黒い砂漠】バレンシアの向こう側 ~砂漠の先に待つものは~ 【前篇】 | 一滴のレモン牛乳に世界を見る

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MMORPG【黒い砂漠】
ギルド『レモン牛乳』のギルドブログです!

みなさんこんばんは


ピックス、おねがい!レモン牛乳副隊長のカワセルです・w・
本日は黒い砂漠に追加された新しい地域の放浪記をお届けします。

普段から料理しかしてないようで、何気に色んなコンテンツに手を出している僕にとって、新MAPというのは割と重要です。
まだ見ぬNPCの知識を得るだけで行動力上限もあがりますしね。

さぁ、本日向かうのは首都バレンシアの向こう側、北部から陸地沿いにぐるっと南部までひたすら行軍します。
具体的にどこかと言われると困ります。
何故ならば「バレンシアの東に何かあるらしい。」としか知らないからです!

もちろん調べたら拠点の正確な位置もわかり効率的でしょう。
しかし、どんな凶悪なモンスターが潜んでいるかもわからない未開の土地を冒険するというのはとってもドキドキしませんか?
そんなわけで、ほぼ前情報なしで旅に出るわけです。

今回は砂漠の冒険ですので、「精製水」と「トウシキミ茶」は欠かせません。
僕はシャカトゥに生産所兼保管所を設けてあります。
特に狩りをするわけではないので戦利品はないでしょうし、それぞれ100個ずつと、カバンにいっぱい詰めていきましょう。
万が一これらのアイテムが尽きると、最悪帰ってこれなくなりますしね。

十分な旅支度を終え愛馬に搭乗し、まずは砂粒バザールから真っすぐ首都バレンシアを目指します。
馬で砂漠に向かうあたり、バレンシアに行き慣れてないのは伺えますが、まぁ方角はわかってますし、最悪バレンシアに辿りつけなくても、目的地はどうせバレンシアの向こう側です。
東に方角だけ定めて、あとは障害物を迂回するように行けばなんとかなるでしょう。

「・・・おや?なにやら前方に黒いモヤのようなものが」

初めて見る現象ですが、新しいモンスターとかですかね?
モヤの周りには小規模な稲妻のようなものも見えます。
その見た目からは「黒い精霊」を連想しますが、精霊関連の新しいクエストか何かでしょうか・・・。

黒いモヤの正体を測りかねている間にも馬は歩を進めます。
特に危険を認められず、また旅の目的も遥か遠くなため、あまり気に留めず素通りすることにしましょう。

モヤについて、モヤモヤしたものを感じながら
なんだ?なんか未習得スキルでも発動したか?それとも地味な段差で警戒が発動した?
嘶きの理由を考えるも、思考の途中で目に入ったメッセージにより状況を理解しました。

「しんだあああああああああああああああ!!」

状況を理解するも、やはりそこに至った理由がわかりません。
ギルドチャットで相談しようにも、未だロード画面のままです。

目の前で起こった現象を巻き戻すと、「黒いモヤに接触した瞬間即死した」となりますが、結局そのモヤがモンスターだったのかもわかりません。
カーソルがモヤに被っても名前やHPバーも表示されず、ただただ「そこに在る」だけのモヤでした。

「あのモヤ自体が何者かの攻撃だった?」

周りにそれらしいモンスターは見えませんでしたが、例えばカランダやヌーベルのようなワールドボスが放った設置式の攻撃に当たって即死級のダメージを負った?
混乱が収まらないままロード画面を抜けるとそこにはいつものカワセルのみが立っていました。
やはり馬は死んでしまったようです。
左上の馬アイコンも消えてます。

まぁこれはもうどうしようもないのでとりあえず近場の厩舎に向か・・・
どこここ!!!?

本来であれば死んだ後、近くのセーフポイントでリスポーンしますが、明らかにセーフなポイントではなく、ともすればこのまま二度目の死を迎えそうな雰囲気の場所に立っていました。
ぐるりと視界を周囲に向けると、地面や壁面の構造からハスラ神殿に近い作りであることがわかります。


やはりどこか近くの村などではなく、近くに敵勢モンスターの生息する場所でしょう。
「ヒストリア廃墟。」

どうやらそれがこの場所の名称なようです。ミニマップの表示ではまだ砂漠にいるようで、恐らく右の通路の奥にはモンスターも居そうです。

「もしかして死んでない?」

ここでやっと思考が追いつき、自分の状況を理解しました。
ここは砂漠の地下で、黒いモヤはその入り口となる蟻地獄か流砂だったのではないか。
そしてそこに引きづり込まれる際、乗り物である馬のみが死亡し、自分は生き残った・・・。

なるほど、突然のことで気付かなかったけど、確かに死亡時に出る復活地点の選択肢は出なかったし、それならば納得出来る。
即死は勘違いだったとして、それならそれで次の問題が存在するわけですが・・・

「どうやって帰るの?」

砂漠デバフ解除用のアイテムが尽きて帰れなくなるというのは考慮して対策しましたが、謎の黒いモヤに飲み込まれて帰れなくなるというのは想定しておりません。
少しでも情報を求めて、目の前のNPCに話しかけます。


「なんという落ち着き∑」

NPCの反応は得てしてこういう状況では、悲観して冒険者に助けを求める展開がオーソドックスであると思いますが、アトイさんは災害時に見習うべきお手本のような冷静さです。
・・・それもそのはずです。

明らかに出口と思しき通路がすぐ近くに、それはもう近くにありました。

「そりゃ慌てないよね。」

こちらを見つめるNPCの視線がなんだか恥ずかしく感じながら、そそくさとヒストリア廃墟を後にしましたとさ・・・。