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ベルギーリーグプレーオフ クラブ・ブルッヘ-スタンダール

ベルギーリーグプレーオフ第1節の試合結果です。



クラブ・ブルッヘ 2-1 スタンダール・リエージュ

20150406 クラブ・ブルッヘ-スタンダール



リーグ首位で折り返したクルブと、4位スタンダールの対戦。
クルブは、怪我により、ムニエ、エンゲルスが不在。
病み上がりのビクトル・バスケスはベンチスタート。
スタンダールは、従来の4-4-2ではなく、
トレベルをトップ下に起用した、4-2-3-1を採用し、
エゼキエルがベンチスタート。

試合はいきなり2分に動きます。
右サイドのミレッチが駆け上がりクロスを放つと、
デ・カマルゴがシュートを放つがディフェンスにブロックされ、
そのこぼれ球をキャッチしようとしたライアンよりも先に、
トレベルがボールに詰めて、スタンダールが先制します。
この判定にGKへのファールと主張するクルブだったが、
レフェリーは認めず、スタンダールに得点が入ります。

不満気なクルブイレブンは、落ち着きがなく、
序盤からファールを連発。
クルブの激しいプレーにスタンダールも落ち着かず、
お互いに激しくぶつかり合う展開になります。

お互いがダイブでファールを貰いに行くプレーが目立ち、
両チームが上手くいかず、膠着した展開が続くが、
前半終了間際に、ペナルティエリア内で、
アンドラーデが、ラファエロフを引っ掛けて、クルブにPK。
これをラファエロフ自身が決めて、クルブが同点に追いつきます。

後半に入ると、クルブはいいところがなかったクラウデミールを下げ、
スーパーサブのボリ・ボリンゴリ・ムボンボを投入。
左サイドで起用されたボリンゴリは、スピードを活かして、裏を狙うと、
後半はクルブが両サイドを制し、ペースを握ります。
更に64分には、前半から仕掛け続け、疲れが見えたイスキエルドを下げ、
こちらも若手売り出し中のママドゥ・ウラレを投入。

そして、67分。
右サイドに抜けだしたウラレが、ラストパスを放つと、
体を張ったスライディングでブロックしにきた
アンドラーデの腕にボールが当たり、再びクルブがPK獲得。
またもやラファエロフが決めて、クルブが逆転します。

74分、逆転されたスタンダールは、
2失点に絡んだアンドラーデと、守備の要のドゥ・サールを下げて、
ジェフ・ルイスと長身のヴァン・ダメを投入。
しかし、逆転したクルブは無理すること無く、守備を整え、
ラインが上がったスタンダールの最終ラインの裏に、
ボリンゴリとウラレが狙う、カウンターに徹します。

試合終了間際に、エノーを下げて、小野裕二を投入し、
スタンダールはリスクを背負ってゴールを狙うものの、
最後までゴールを奪えず、2-1でクルブが逆転勝利。
クルブが幸先良いスタートで、首位キープ。


予期せぬ形で先制点を奪われたクルブ。
落ち着きが無く、ファールを連発し、自滅の気配も感じたが、
早すぎる時間帯でゴールを奪ったスタンダールも
落ち着いてゲームを進めることができませんでした。

それでも前半を1-0でリードしていれば、
スタンダールが優勢にゲームが進んだと思われたが、
前半終了間際のアンドラーデのファールが、
試合を大きく左右させてしまったように思えます。

後半に落ち着きを取り戻したクルブは、クラウデミールを早々に諦め、
スピードスターのボリ・ボリンゴリ・ムボンボを投入。
更にイスキエルドも下げて、19歳のウラレも投入。
早い時間帯で勝負をかけたクルブが、
またもやPKを獲得して、逆転ゴール。

この試合はクルブのミシェル・プロドーム監督と、
スタンダールのジョゼ・リガ監督の采配の差で決まりました。
試合終了間際に投入された小野裕二が、
積極的な仕掛けで、攻撃陣を活性化させただけに、
この交代も早ければ、まだチャンスはあったかもしれません。

ゲント、宿敵コルトライクを破り、暫定首位浮上

2ヶ月間で、リーグ戦のトップ6が総当りで10試合を戦う
地獄のベルギーリーグプレーオフが始まりました。
まずは、ゲラムコ・アレナで行われた、
2位ゲントと5位コルトライクの試合結果です。

ゲント-コルトライク



今シーズンから、監督に就任し、
2年連続でプレーオフ進出を逃しているチームの再建を託された
リーグ屈指の策士、ハイン・ヴァンハーゼブルック率いるゲントが、
昨シーズンまで在籍したコルトライクといきなり対戦。
コルトライクの監督を務めるのは、2002年のW杯メンバーで
ヴァンハーゼブルックの右腕としてチームを支えた
イヴ・ヴァンデルハーゲが率い、お互いの手の内を知れた対戦となりました。

試合は、先にコルトライクが決定機を作り、
14分にサンティニがゴール前に入り込みシュートを放つが、
ゲントの守護神セルスが防ぎ、ピンチを凌ぎます。

反撃を試みるゲントは、33分にセルスのロングキックに
センターフォワードのドゥポワトルがプランに競り勝ち、
その落としたボールを拾ったミリチェヴィッチが抜け出し、
GKとの1対1をきっちり決めて、ゲントが先制します。

前半を1-0で折り返すと、追加点を狙うゲントが押し気味に進め、
今冬から加入し、現在ブレーク中のモーゼズ・サイモンの
スピードを活かし、コルトライクのゴールに襲いかかります。
64分にはコーナーキックから、守備の要のゲルションが頭で合わせるも、
コルトライクのGKアンキネがゴールを許しません。

攻撃の勢いを増すべく、ゲントは69分にミリチェヴィッチを下げ、
この日はベンチスタートのU-21代表のFWベニート・ラマンを投入。

更に追加点を狙うゲントは、
73分にデヤーゲルのスルーパスに反応した、モーゼズ・サイモンが、
ドリブルで相手DFシャノをかわしシュート。
これがゴール左に入り、ゲントが2点目。

試合はこのまま2-0でゲントが勝利。
今季1勝1敗と、手を焼いている相手に勝利し、
ゲントが暫定首位に浮上しました。

スタンダール、今季のプレーオフのPVも公開

4月5日から始まる、プレーオフに向けて、
スタンダール・リエージュが恒例のプロモーションビデオを
公式Youtubeチャンネルで公開しました。



選手自身がプレーする様は無く、
リエージュの街の中にサッカーが根付いていると感じさせるような
温かみがある動画です。
一度ご拝見してみてください。


そして、3シーズンぶりのプレーオフ進出で、
逆転優勝に向けて機運が高まるゲントも、
プロモーションビデオを公開しました。



こちらはスタジアムに駆けつけるサポーターがメイン。
シンプルながら、こちらも地元に根付いているような雰囲気を感じます。

EURO2016予選 イスラエル-ベルギー

EURO2016予選、イスラエル-ベルギーの試合結果です。



ハイライト


ケヴィン・デ・ブライネのプレー動画


公式動画



昨年の9月に開催予定だったものの、
イスラエルの治安悪化により、延期された試合が、
今月に開催されました。

ベルギーのスタメンは、キプロス戦と変わらず。
試合は、9分にセットプレーのこぼれ球から、
コンパニが折り返し、最後はフェライニがゴール。
キプロス戦に引き続き、先制ゴールを決めます。

その後もベルギーが試合の流れを作り、
ベンテケに何度も決定機が訪れるものの、
相手GKマルツィアーノの好セーブに阻まれ、ゴールならず。
逆にイスラエルにカウンターを狙われる場面はあったものの、
ミドルシュート中心の可能性が低い選択肢に終始し、
クルトワを脅かすほどのプレーはありませんでした。

しかし、後半に入ると、64分に自らボールを奪われ、
カウンターを阻止しようとしたコンパニが、
この日、2枚目のイエローカードにより退場。
これで一人足りなくなったベルギーは、
CFのベンテケを下げて、セルティックのDFデナイェルを投入。
デナイェルはベルギー代表初出場を果たします。

一人足りなくなったベルギーは、
リスクを減らし、無理をせずに守備的に振る舞ったために、
イスラエルに攻められるシーンが目立ったものの、
ディフェンスラインを崩される場面は無く、
イスラエルはミドルシュートの連発に終始。
試合は、ベルギーがこのまま無失点に抑えて、
アウェーのテルアビブで貴重な勝ち点3を得て、
ベルギーがグループリーグ首位に浮上しました。


ベルギーリーグに関係する選手も多いので、
少しイスラエルにも触れておきます。

イスラエル代表は、元スタンダールのベン・ハイムに、
今季のベストCBとの評判もある、ゲントのゲルションが加わる守備は、
非常に統率されており、流れの中から大きく崩れるシーンはなく、
ベルギーの1点も、半ばパワープレーによるゴールでした。
堅守速攻が徹底されているだけに、
ボスニアに3-0で勝利しているだけあるチームだと思いました。

しかし、攻撃面では、ベン・サハルらのミドルが多く、
最終局面での攻撃のアイデアが欠けているように感じました。
コンパニの退場により、数的有利になってから、
クルブのラファエロフ、元ゲンクのバルダを投入したが、
ベルギーリーグを見ている身としては、少し勿体無く思えました。

ベールスホット・ウィルライク、1万人の大観衆の中、3部昇格決定

ベルギー4部のグループCの第26節が行われ、
ベールスホット・ウィルライクが、FCライラに4-0で勝利し、
2位のエスペランツァ・ペルトとの差を、残り4試合で13点差を付けて、
グループCの優勝を確定し、来季の3部昇格が決定しました。

ベールスホット・ウィルライク



勝利すれば優勝を決めるこの試合には、
4部リーグとしては異例の1万人の大観衆が集まり、
オリンピックスタディオンのメイン、バックスタンドを埋め、
1部リーグ並の熱狂的なスタンドに背中を押された、
ベールスホット・ウィルライクのイレブンが、期待に応えました。

2014年6月に、1600万ユーロの負債を抱え、倒産したベールスホットを
近隣のアマチュアクラブのFCOウィルライクが吸収合併し、
KFCOベールスホット・ウィルライクに生まれ変わり、
昨シーズンは5部からやり直すことになったものの、
復活を目指すファンの熱い後押しを受けて、
5部ながら、平均6000人を集め、大きな話題になっていました。

その後、昨シーズンは圧倒的な強さで5部を制すると、
今シーズンも4部リーグを序盤から勝ち続け、
4試合を残し、リーグ優勝を確定。
再結成から2年で、3部リーグに戻ってきました。


奇跡の集団、ベールスホット・ウィルライク。
あるべき場所まで、あと2つのカテゴリーまで迫ってきました。