減農薬のりんご栽培 -2ページ目

減農薬のりんご栽培

(木村秋則氏の自然栽培に近づくために)

8月1日   早朝実施


殺ダニ剤  ダニゲッター


28日早朝に園を見回ると3箇所 南枝の風通しが悪い箇所の葉の裏が茶色く変色していました。
ナミハダニが葉を吸汁して機能を阻害した証です。

このままですと、最高気温34-35℃ 毎日強い日射で高温乾燥が続きますので、3反歩の円全体に被害が広がる可能性が大です。

そこで、ナミハダニ対策のダニゲッターを急遽散布しました。

本来は8-9日の週末の散布に使う予定でしたが、症状が早く現れましたので已む無く投入しました。


別の1反歩は同じ慣行栽培で同じ薬剤散布をしてきましたが、発生していません。
差は、下草を頻繁に刈って地面を乾燥させてナミハダニの繁殖に協力したか否かです。
発生した3反歩は親父が協力しました。

昔から同じ作業を同じように繰り返す愚かしさです(苦笑)。

余計なコストと手間をかけさせてくれます。


次回は8月9日に 殺菌剤 オキシラン と 殺虫剤ロディー(合成ピレスロイド系)


桃に スモモヒメシンクイの被害が多く発生しているようです。








26日 早朝実施


殺菌剤  Zボルドー

pH調整 クレフノン (炭酸カルシウム)


固着剤  ペタン V


今日は 殺菌剤のみです。  
JAS有機栽培で認証された資材ですので、農薬カウントはゼロです。

殺虫剤は前回の第4回にアーデントを使用、殺ダニは前回コロマイトを使用しました。

台風11-12号を挟んで晴れ間と、34℃の高温が続いてます。
深夜早朝が25-22℃、午後2時からの北風という環境では、ナミハダニの蔓延の心配はないと判断します。

過去3年の傾向と同様です。

間に2日程の雨が降るパターンですし、早朝の朝露がありますから乾燥がどんどんん進むわけでもないので、ダニの心配は少ないです。

下草を維持していれば、ダニは樹木に登りません。




次回 8月9日 予定
自然栽培 → JAS有機栽培ベースの1反歩

6月20日から1ヶ月ぶりの散布です。


殺菌剤: IC412ボルドー(石灰硫酸銅)

固着剤: ペタン V


4:20分起きでしたので、20分押しまして、散布開始が5:45分、 終了8:45 となりました。

殺菌効果は固着剤のパラフィンを使用してますので、今日から1ヶ月間有効です。

8月20日 迄。


お盆前にキンモンホソガ、ギンモンハモグリガ対策の散布が必要です。
通常の化学合成農薬は使いませんので、今回初めてスピノサドという放線菌由来のものを使います。
JAS有機認証です。
スピノエース フロアブル  250ml ¥1万  
2000倍希釈で 500L分です。

これは 通常使う慣行栽培での殺虫剤の価格の6-7倍のコストです。

合成物に住友化学のスピノトラム 商品名 ディアナWG がありまして、これは同様の計算でコストは¥6000。
おおよそ半額ですが、合成品ですからJAS有機認証されません。

7時を過ぎると暑さが一段階上がりまして、後片付けが汗だくになりました。
袋の中で見えませんが・・・
7/12  早朝散布 実施

無風でベストコンディション


慣行栽培園は、ただただ定期散布して作業をこなせば味良く収穫できてしまうので、モチベーションがあがりません。

難易度 ゼロ!  だから安価に大量生産できます。 味は産地と栽培手法次第。 
葉とらず栽培ならば、長野県産が日本で最高です(=世界最高)
ところが、色付きを優先して葉摘みしますので、葉取らず農家は1%以下です。


天気もほぼ安定してますので、頭を使って工夫する必要もありません。


剪定以後は、春先から既に消化試合です。(苦笑)

つまらん!!!



殺菌剤  キノンドー フロアブル(懸濁液体) 有機銅のキノリン銅です。

殺虫剤  アーデント (合成ピレスロイド系) シンクイ蛾、キンモンホソガ、ハマキムシ等々

殺ダニ剤 コロマイト (ミルベクチン・・・JAS有機認定の自然由来の資材)


カルシウム剤 : セルバイン

展着剤:     アクロス


日本蜜蜂










左 自園  袋かけした秋映え


右 隣接園  他人のふじ







隣接園のふじ  袋の中の秋映もこのサイズ








ソルガム (ソルゴー =緑肥) これにつくアブラムシに天敵が飛来するのが目的)







他人のふじ NOW    袋の秋映もこのサイズ


未知との遭遇


誰だかわかりますか。

蜜蜂でもツツハナバチでもありません。

ごくごく小さな蜘蛛が葉っぱの間に巣をかけてます。
以前は細枝の間に大きな巣をかけていたことはありますが、今年のように更に小さな蜘蛛が
葉の間にかけたことは初めてです。

自然栽培に失敗したこの一反歩ですが、5月のマイマイ蛾対策のBT剤以来、殺虫剤を使用していません。


2週間おきに通常散布する 慣行栽培園では絶対に見られない光景です。


絶対に・・・・ということは、慣行栽培園は薬漬け、中毒状態ですね。





今週販売するりんごのラインアップを更新しました。

超々減農薬栽培品が加わります。

http://rainbow777.theshop.jp/



自然栽培と銘打つことができないのが唯一残念ではあります。

数については10月に入力します。

まずは、9月末の秋映と紅玉が対象となります。
6月20日  実施


自然栽培を中断した1反歩 のみ


殺菌剤  IC412ボルドー (石灰+硫酸銅) 病気全般  33倍希釈


     アンビル (EBI剤) 黒星病対策      1000倍希釈


固着剤  ペタン V (パラフィン)



次回は1か月後の7月中旬   


この後使用する殺菌剤は IC412ボルドー、 Zボルドー、コサイド3000 等の有機銅剤のみです。


蛾の対策に、殺虫剤は 微生物資材のBT剤(バチルス・チューリンゲンシス)と、スピノサドという放線菌の一種のタイプを2-3回使用します。

ダニが発生の際には、澱粉で窒息させる 粘着君 という散布剤を予定します。

上記はすべて、JAS有機栽培で使用を認められた天然由来あるいは自然界存在する物質です。




画像は袋掛けを終えたばかりの 秋映と紅玉です。


秋映 1000個 (5kg x 40箱 )
紅玉  300個 (5kg x 20箱)

は、袋掛けを終えていますので、順調に収穫できますれば、化学農薬を今後もほとんど被らない 超々低農薬りんご になります。

近隣の園との間に、黒星病問題がなければ ふじにも袋掛けを随時していく予定でしたが、
今週 IC412ボルドーを散布しますので 袋掛けはしません。

この袋は、白い薄手もので 蛾が卵を実に産み付けて食害するのを防ぐ目的です。
殺虫剤を実にかけて虫や卵を殺すことをしませんから、物理的に守る必要からです。

薄いものですので、薬液は直接かからず、日光は通しますので食味や色付きは袋をかけない栽培と変わりません。

この後は、収穫までJAS有機栽培で認められた自然界に存在する硫黄、硫酸銅、BT剤(微生物細菌)を5-6回散布します。

袋掛けした実に薬液が直接あたりません。
薬剤は葉と木を病気害虫から守るための、JAS有機基準のリストのものです。
農薬としてJASでカウントされる数は ゼロ です。

因みに昨年までは、6回散布にて、殺菌剤5剤、殺虫剤5剤、殺ダニ剤2剤で 合計12剤使用していました。
JAS有機栽培基準で11カウントでした。

それが今年は農薬カウントが一反歩についてはゼロになります。

木村式自然栽培は、JAS有機栽培の農薬カウントでやはり ゼロ。
なにしろ、使用するのは水と食酢(特定農薬に分類)だけです。

食酢が特定農薬に農水省で分類しているために、無農薬とは公称できませんが、そのかわりに自然栽培という呼称を掲げているのです。

21世紀は 自然栽培の時代です。