先月29日の参議院本会議で、60歳で定年に達した社員のうち、希望者全員を65歳まで雇用することを企業に義務付ける改正高年齢者雇用安定法が成立しました。
施行は2013年4月1日です。
これは、徐々に年金の需給開始年齢が上がるため、定年で収入がなくなったものの、あてにしていた年金も当分もらえない (もらうというより、長年強制的に積立てさせられてきたものを正当な権利として取り戻すということですよね) という 「どうしたらいいの?」 状態を回避するためのものだそうです。
法律が施行されれば、労使の合意で多少は弾力的に運用することも認められるようですが、法律で義務付けるわけですから、企業にとってはかなりの負担を強いることになりそうです。
急速な少子高齢化で、超高齢化社会に突入した日本では、国内の景気動向が突然上向くなんてことは考えずらいです。
ということは、各企業の採用枠も拡大することが望めない状況なので、結局新卒者などの若者の就職状況に相変わらずしわ寄せが行くことになってしまいます。
この先年金がもらえる年齢は上がることはあっても、決して下がることは無いので、企業に課せられる雇用義務年齢もどんどん上がって、70歳までなんていう日も遠くないような気がします。
そうなると年金をもらえる期間自体が超短くなってしまい、「そもそも年金を払う必要があるのか?」 という気持ちを今以上にみんなが抱くことになるはずです。
国の力は人ですよね。 人が減っては戦ができぬ!?
総理大臣でも、市長さんでもいいので、どなたかまず少子化に歯止めをかけ、国を挙げての子沢山奨励を推し進めていただけないでしょうか。
○○都構想や連立はどことどこが組むのかの見出しばかりが新聞に踊ってもしょうがないと思うのはわたしだけでしょうか。
“事業と暮らしの法務サポーター ”
行政書士 高村 龍介
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