色彩を学び始めた頃
欲しくて欲しくてしょうがなかった
「感覚」がありました。
それは…「色の共感覚」
私たちが持つ五感
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚
日常の生活で、この五感を働かせながら
さまざまな情報を受け取っています。
共感覚とは…
それぞれ独立して機能している
五感のうち二つ以上が同時に働く感覚の事。
例えば美しい物を(視覚)でみると
頭の中に音楽(聴覚)が流れたり…。
果実の匂いを嗅げば(嗅覚)
口の中にその果実の味(味覚)が広がったり
というような感覚です。
色の共感覚とは…
音楽を聴くと
その音階に色が付いて
見えたりする感覚。
稀ではありますが
実際に、そのような感覚を持つ人がいる事を
知った時は羨ましく思いました。
しかし
実は日常でも
この色の共感覚に関連する物や言葉は
多く使われているのです。
皆さんも
女性の高い声を聴いて
「黄色い声」
と言ったり。
*ロシアの芸術教育者のカンディンスキーは
「色彩には音楽的な響きがある」
と提唱し、楽器と色を関連つけました。
その中で「トランペットの鋭い高音は黄色」
と提唱しています。
お菓子のパッケージを見て
その味をイメージしたりする
ことがあるのではないでしょうか⁇
*ドイツの心理学者ハンス・ヘニングは
匂いと色の共感覚について分類。
「ほのかな香りはパステル調」など
香りと色について説いています。
色を見て
さまざまな物を連想したり…
またさまざまな物から
色を連想したり…
色の共感覚は
現代のカラープランニングの
原点なのかもしれませんね。
私は共感覚を持つような
特別な人間ではないけれど
たくさんの物に出会って
感覚を磨いて
色と
多くの物を繋いでいきたいと
心からそう思います。