エルサは髪を切った。
娘は3月に卒園し4月に小学生になりました。小学生になるとこんなにも生活が慌ただしくなるのか私の要領が悪いのか。あっという間に6月半ば。↑相変わらずな小1になった娘の作品。ぼんじゅーるミシェルです。私の一人娘が化学治療を終え退院したのはちょうど3年前の今頃です。生まれた頃から薄毛気味で伸びるのも遅かった娘の髪は抗がん剤の副作用で頭皮スケスケになるまで抜けなんとかギリギリ持ちこたえたもののその後しばらく全くといっていいほど伸びませんでした。伸びるのが遅いというよりもともと細い髪が乾燥気味な毛質になり伸びる前に切れてしまうのです。保育園に復帰してからは同じ頃の女の子たちがすっかりロングヘアになっているのを毎日うらやましそうにしていました。せめて…と思い短い少ない髪にもとめられる赤ちゃん用のピンを買ってやるととても喜んでクシャクシャの髪に自分で飾っていたのを思い出します。アナと雪の女王の主人公「エルサ」に憧れていつもエルサになりたいと言っていました。不揃いに伸びてきても毛先を揃えることすら嫌がりハサミをいれさせてはもらえませんでした。少し伸びてきた頃毛先を結んでみたら毛量が少なすぎて面相筆のようでした。それでも娘は襟足にくっついた面相筆を鏡で見ては満足そうにしていました。年長になり不揃いで少ないながらもとうとうロングヘアになりました。それでも毛先さえ切らせてはくれませんでした。祖父母からは大変不評で会うたびに「子供らしくショートヘアに。 汗をかく季節だから短くしたら?」と、言われ続けましたが私は娘の望むようにしていました。そんな娘が突然お母さん、髪を切って。と、言いました。彼女はいつも突然です。どのくらい切りたいのか尋ねると伸ばす前のようにベリーショートにすると言うのです。あんなにねだっていたクルクル巻きのヘアもアクセサリーもできなくなるよと再三確認しましたが娘は断固切って。と言います。とうとう、私が工作バサミでざっくりやりました。ちょっと寂しい気持ちだったのは私だけで娘は喜んでいました。ショートヘアにしたらショートヘアだったころの娘にもう一度会えるような錯覚をしていましたが切ってみたら意外と髪が増量していたようで以前とはまるで雰囲気が違います。少し大人っぽくさえ見えます。何とか以前の面影を娘に映そうとしてもやっぱり以前の娘はどこにもみつけられませんでした。成長したんだな。嬉しいはずなのに少し寂しく感じる自分が不思議でもあります。「お母さん、大好き」毎日、何度も娘が言います。これもいつか突然ぷっつりとなくなってしまうかな。今は何度もせがまれる私のイカサママジックの数々にも驚いてくれなくなるかな。私のエルサは思ったよりも早く髪を切りました。本日も読んで下さってありがとうございました。めるしーぼーくー