去年の夏の読書感想文の時期に、本屋さんでは題材となりそうな本がたくさん並んでまして
ふと、『銀河鉄道の夜』と『星の王子さま』が目に入って、読書好きとしてこの2作を読んだことがないのはいかがなものか…
と思い立って、苦手ながら購入してみました。
小学校〜高校にかけて授業内で扱う宮沢賢治の作品がどうも苦手で、今まで避けてきましたが、嫌いになるにも一度しっかり読んでから嫌いになろうと思って、『銀河鉄道の夜』を読み始めました。
(余談ですが、角川文庫の純文学シリーズの表紙がツボで、割と手に取ってしまいます)
表題の『銀河鉄道の夜』の他に7本の短編が収録されているので、宮沢賢治を苦手とする要因を検討するにはちょうどよかったです。
全体を通して、世界観がファンタジーできれいすぎることが苦手な要因かと思いました。
(元々ファンタジーは苦手)
描写がきれいすぎるし、登場人物に善人が多すぎると感じてしまうんですよね。
作品によっては描写はきれいなものの、善人ばかりではなく人間らしい登場人物がいるものだと、とても読みやすかったです。
そして、苦手意識をより感じさせるのが、岩手の方言なのか時代なのか、私はあまり使わない言葉と、独特なオノマトペ。
この2つが出てくるたびに、私とは違う文化を感じて、うまく想像ができず、読むペースが落ちることで苦手だと感じてしまうのかなと。
『銀河鉄道の夜』に関しては、割と読みやすい部類で、世界観に入り込むことができまし
一部ページが欠落していたり、行間に括弧書きがあったりと、その当時の宮沢賢治の扱いが社会的に評価されずぞんざいに扱われていたり、本人の原稿のまま発行されていたのではないかと思わせる箇所が所々に感じられて、作品が時代を感じさせてくれました。
(中途半端な知識なので間違ってたらすみません💦)
“宮沢賢治”という人物をよく理解し、星に関する知識があると作品をさらに楽しむことができたかなと思います。
今回の読了で、宮沢賢治に対する苦手感はやや薄れたような気がするので『風の又三郎』も読んでみようかなと思います。
p■qω・´)