ベッツィ・パルマー 『13日の金曜日』 | Pの食卓

ベッツィ・パルマー 『13日の金曜日』

この映画がテレビで再放送されたとき、全国の夜更かし子どもの心にトラウマが残ったのでは・・・

ホッケーマスクの殺人鬼ジェイソン・・・ その恐怖は中学になっても薄れることは無かったです。

しかし、そのジェイソン、第一作には(あの姿では)出てこないのです。

本日紹介いたしますは、ホラーの名作 『13日の金曜日』


ワーナー・ホーム・ビデオ
13日の金曜日<特別版>

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若い男女が殺されて以来、ずっと閉鎖されていたサマー・キャンプ場「クリスタル・レイク」が十数年ぶりに開放され、若者たちが集まってくる。そして13日の金曜日の夜、彼らは次々と何者かに惨殺されていく…。
1980年代に世界的現象ともなったスプラッタ映画ブームのきっかけともなった、残酷ホラー映画シリーズの記念すべき第1作。とにもかくにも軽薄スケベ丸だしな若者たちが、まるでショーのように殺されていく無慈悲な展開は、映画というものが所詮は虚構の産物であることを痛感させ、ダークなエンタテインメントというものが立派に成り立つことを証明してくれてはいる。監督のショーン・S・カニンガムの出世作。まだ無名のケヴィン・ベーコンなども、無残に殺される役で出演している。シリーズの顔“ジェイソン”が、どんな形でスクリーン・デビューしているかは、じかにその目で確かめられたし.。

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スプラッタホラー映画だろ!っとツッコミが入りそうですが、あえてここで紹介。

『13日の金曜日』・・・ 十数年ぶりに観返したわけですが、この映画、ミステリですね。


血が飛び散ったり、事件が凄惨なものであるため、スプラッタやホラーの要素が強調されてますが、

映画そのものは whodonit と whydonit に主眼を置いたもので、

犯人特定に必要な情報はほぼ提供されており、推理小説で例えるならば 「本格もの」 です。

Pの好みである 「サプライズエンド」 も達成されておりますです。


「誰が何のために、どうして彼らが犠牲者に?」 を考えながらこの映画を見ていると、

『13日の金曜日』 がプロット構成、謎、事件の特異性などなど

他のスプラッタ映画と異なる質の高さを感じることができます。

このあたりに名作と呼ばれる所以があるのでしょう。


子ども心に恐ろしかった『13日の金曜日』、推理小説眼を通してみれば本格テイスト

興味を持たれた方は、DVD特別版、観てください。



追記:

電車の中吊りで気になる広告を発見。


    「世界らん展日本大賞2006」

    2/16(土)~26(日) 東京ドームにて開催!

    「あでやかに蘭の絵巻、開く」


中井文学の開幕かー!ってくらいグッとくる見出しに思わず興味を引かれました;


蝋梅はもう咲き始め、梅もそろそろポツポツ咲いてくる頃。

そんな中、蘭の展覧会とあっては行きたくなります。



追追記:

推理小説風映画ということで、もう一つ紹介。

ビデオメーカー
パズラー

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人里離れた山荘で展開される、謎と恐怖と欲望にあふれたサスペンス。バカンスでアルプスの山奥に来た5人の若者は、辿り着いた山荘で3人の男の死体と黄金の首飾りを発見。黄金に目が眩んだ彼らは、死体を処理して首飾りを売りさばこうと企む。

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これはひどい。

「本格」と近い意味を持つ puzzler が題名に挙がっているのですが、おいしくないです。

多角的に論証しようとするのですが、ノリが軽い・・・

この映画でやりたいことは全てわかるのに、映画の内容からソレが伝わってこない;

これまで一度も批判めいた感想を書いたことはありませんが、敢えて書かせてもらいます。

これはひどい。