人工言語Palams製作日記

人工言語Palams製作日記

Link Free. 人工言語Palamsの製作者Faras=Palt(=Tilasos)の覚書兼ブログ。ご意見、ご質問はこちらでもお受けします。
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この度のPalams大改定に伴い、拠点とするサイトを作成しました。

https://sites.google.com/site/faraspalt/

第4期Palamsは現在、新体系に移行中の為、更新を停止しています。

今回は比較的大規模な仕様変更を予定しています。
事によると、言語自体が殆ど別のものに変わる可能性もあります。

というのも、アルカを習得したり、言語に関する知識が増えていったりする内に、
今のPalamsは、趣味で人工言語をやっている自分にとってさえ、あまり楽しく感じられないということに気付いたからです。

今回の改定は、やる意志こそあれ、実際はまだ草案すらまともに立てられていません。
これは少々、公開できる段階に至るまでに時間が掛かるかもしれません。
ですが、着実に作業を進めてゆく所存でありますので、どうか温かく見守って頂けると有難いです。

では、宜しくお願い致します。
前回の記事の結論が正しいならば、
Palamsにおいても複重相を表現する方法がなくてはならない。

そこで、

[[動詞]+[A相]]+[B相]を、Palamsでは、

[動詞]+[[時制詞]+[A相詞]]+[[e]+[B相詞]]

と表すこととする。

詳しくは後日、公式サイトに書きます。

先日ツイッターにて、アルカで「esk lunak kit in.(雨が降り始めたようだ。)」と呟いた所、



アルカ制作者のセレン氏から、「アスペクトって二重に打てるのかな......」とのリプライを頂いた。



 



アルカを使わない方の為に説明すると、



esk lunak kit in.」は、



esk(S) luna(V) -k(完了相) kit(開始相) in(文末純詞).



と分解できる。



又、意味はそれぞれ、esk=雨、luna=来る(この場合は"降る"と訳す)となっている。



※文末純詞inは「~のようだ」の意味を表しているが、この分析には無関係のため、以降省略する。



 



結論としては、恐らくこれはアルカとしては不自然な文であり、私の間違いであろう。



とはいえ、ならばこれをどうアルカで表現するかは、私には分からない。



 



しかし、そもそも相というものは、2つ同時に存在できるものなのだろうか。



 



このことについて、ここで考察したい。



 



取り敢えず、今回の文について考えてみる。



即ち、動詞lunaに対して、完了相と開始相、つまり2つのアスペクト(=)が付いているということについてだ。



 



まず、同様の意味を表す文を、英語と日本語でも書いてみる。



――英:It has started to rain.



――日:雨が降り始めた。



 



英語や日本語には、開始相は文法的に表現する方法がないため、"start""始める"という動詞を使って表現している。



完了相は、英語では「have+過去分詞」、日本語では「連用形+た」で表現される。



 



これらは開始相と完了相を同時に実現している。



従って、開始相と完了相は同時に使うことが可能ということになる。



 



しかしこれらは、開始相と完了相が同じレベルに存在している訳ではなく、[動詞(降る)+開始相]+[完了相]である。



 



では、[動詞+完了相]+[開始相]は可能だろうか。



日本語では「*雨が降って始める」、英語では「*It starts to have rained.」のようになり、不可能である。



 



以上から、2つの相を組み合わせることは可能だが、その組み合わせには可能なものと不可能なものがあることが分かった。



しかし、「火が燃え終わり始めている」の述部は[[[[動詞(燃える)]+[終了相]]+[開始相]]+[継続相]]である。



このように、場合によっては2つ以上の相を組み合わせることも可能と考えられる。



 



そこで、2つ以上の相が組み合わせられる条件などについては、今後の課題としたい。

Palsについて現在、
暦や神話、宗教、文化、政治、経済など、様々な要素を考えています。

しかし、実際に考えてみて、中々、
それらを根拠付け、矛盾のないように作るのは難しいことと分かりました。

そこで一旦、Palsの制作は、Palamsがある程度完成するまで保留するものとし、
その後、再び制作したいと思います。

但し、Palamsを作る中で良い考えなどが生まれた場合は、更新することもあると思います。

以降、かくのごとき方針で制作を進めてゆくこととしましたので、ご報告申し上げます。