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toilettes...

フランスに観光旅行などでいらしたことのある方々はご記憶に(下手すると大変な思い出?)あると思いますが、フランスはトイレの数が日本に比べると異常に少ないのです。

日本ですとJRや私鉄の駅でもトイレがないと言うことは稀ですし、デパートやその他の公共の建物には分かり易い所に必ずトイレがあります。

ところが、これがパリでは結構大変なのです。

高速道路上の休憩所にはトイレがありますが、そのトイレの数が日本と比べものにならないほど少ないのです。

まず女性用は殆どの場合列が出来ています。
映画館や劇場には幸いにしてトイレはありますが、それも数が少ない。
下手すると2ヶとか3ヶなので大行列になってしまいます。
まあ日本のお花見の時に設置されている簡易トイレの行列を思い起こして頂ければ見当がつくことでしょう。

私などは「フランス人は外では用を足さない国民です。」とか言っていますが、時々笑い事ではないときもあります。
体調が悪いとき、時に腸の調子が悪いときなどはかなり考えておかないと大変なことになりかねません。


日本では何らかの建物や施設を作るときに、トイレをどうするかと言うことも大切な設計要素だと専門の方に伺ったことがあります。

大体どの程度の人が平均的に来場するのか、それに応じて何カ所、何ヶのトイレを作るのかということを決めておかないと、それに関わる水回りや排水の設備の設計が出来ないとのこと、加えてもし男性用が10ヶなら女性用は約2,5倍の25ヶを作る必要があるのだそうです。

残念ながらフランスでその道の専門家の方を存じ上げないので確認していませんが、是非フランスのトイレに関するお話しも伺ってみたいものです。

フランスのトイレの少なさの反動か、我が家にはトイレが3つあります。


フランスでは・・・

前回までは日本のストレスについてお話ししましたが、日本とは異なるフランス(特にパリ)のストレスについてお話ししましょう。


確かに駅は広くて乗降客が沢山いてもその人達をホームからエヴァキュエ-ションする速度が早くても日本にはないストレスが生じます。
それは電車(特に郊外線のRERと言われる路線です。現在A線からE線まであります)の時刻がメチャメチャなことです。

朝、駅に着くとホームに人が溢れかえっている。
どうしたのかと思うと電車が来ていない。
仕方ないのでみんなに混じって電車を待っていてもなかなか来ない。
その間何のアナウンスも何もないのがフランス。

私の娘がこのRERのA線を使って学校へ行っているのですが、毎日最低でも30分の余裕を持って家を出ないとならない。
時には30分余裕を持っていても学校に遅刻するありさま。

私も何時も30分の余裕を持って出掛けるようにしているものの、時間通りに電車が来てしまうと早過ぎて時間を持て余すし、そうでないと真っ青になって走ることも・・・・


日本では何処でも先ず電車が来ないことはないし、何らかの理由で遅れが出る場合でも基本的にはアナウンスがあるのが当たり前でしょう。

もう一つ大きな違いは、日本は電車の時刻表が必ず駅にあって、それを見れば何時何分に電車がくるか分かると同時に先ず時間通りに来ます。
パリの場合も駅に時刻表があるものの、来るべき電車の時刻が刻々と変化するのです。

例えば改札で見るときには8時17分と書いてあったとしましょう。
改札を抜けてホームに行くと何時のまにか8時21分になっていたりすることは当たり前に起こることです。


先日フランス人の友人と南仏のモードフェスティバルからパリへ戻るときに飛行機を使ったのですが、空港に着くと我々のフライトは時間変更がないのに、到着予定のフライトは遅れが出ている。
取り合えずランチ時でもあったのでカフェで軽くランチを食べて出発案内を見ると時間の変更はない。
手荷物検査を済ませて待合ホールに入っても何のアナウンスもない。

結局我々のフライトの出発時間を少し過ぎた頃にやっとパリからのフライト到着。
このフライトが来ないとパリに戻る機体がないので一安心。
結局1時間遅れで出発し、1時間遅れでパリに到着したので結果オーライで済ませるしかないのがフランス流。


日本ならさしずめ如何なる理由があろうが折り返し機材が遅れてたとに対して、それはあくまでプロトコル(儀礼)的なものではあろうがお詫びがあるのが普通でしょう。

当然出発遅れに関しても飛行場で、機内でもう沢山ですと言いたくなるくらい何度もお詫びが入ります。


でも街や駅などで足を踏んだりぶつかっても謝らないのは日本、フランスに限らずヨーロッパでは先ず謝るのが当たり前になっている。

この辺りをテーマにして研究すると面白いのではないかと何時も考えています。

日本の交通環境②

前回は駅で起こるストレスに関してお話しをしましたが、今回は自転車についてです。

パリにも沢山の自転車が走っていますし、市内のあちらこちらにベリブという自動自転車貸し出し機もあります。
カードで予め登録あるいはクレジットカードでギャランティーすれば直ぐに自転車で走れるようになっていて、パリに住んでいる人々も観光客も使っています。
最近では電気自動車も自動貸し出し機があります。


さて私が今年の2月に京都へ行った折に自転車に後ろから追突されました。
御池通りを一寸入った小さな交差点でしたが、何があったか分からないまま身体が空中に浮いてそのまま交差点の真ん中に叩き付けられました。
幸いに頭を打たなかったので意識はしっかりしていましたが暫くは動けませんでした。
多分痛みより身体が驚いて一時的に動かなくなったのだと思います。

先ずフランスと異なるのはそういう状況でも誰も助けに来てくれないものなんですね。
皆さんこちらを見ているだけでした。

私にぶつかったのは女子高校生で、彼女は大丈夫ですかと声は掛けて来ましたが、その後に言った言い訳が「私の進行方向が青信号だったので止まらなかったのです」とのこと。
この言い訳がもし車だったらどうなるのかと恐ろしくなりました。
私の方が青信号だったからあなたを轢いてしまいましたと言う言い訳が通用するのかどうか是非知りたいです。


相変わらず東京でも京都でも大阪でも自転車が歩道を堂々とスピードを出して走っているのは理解出来ない光景です。
こういった取締は警察の仕事なのかどうか分かりませんがおまわりさんも同じように歩道を走っているのを見ましたので、日本では歩道は自転車の為にあるのだと解釈するべきでしょう。

ただ3月末に私の良く知っている方が東京で自転車にぶつけられて、九死に一生を得る事故に遭いました。
頬骨が陥没し、顎と鼻を骨折するというかなり重傷でした。

多分私が知らないだけで日本では沢山の自転車と歩行者の事故があるのではないでしょう。
自動車にはこういった事故の為に強制的に事故保険に加入しますが自転車の場合はどうなるのでしょう。

子供からお年寄りまで気軽に乗れる乗り物ではありますが、やはりキチンと規制をするべき時期に来ているように思います。

気軽に乗れると言うことは歩行者と同じように非常に細かい動きが出来ると言うことです。
それ故に自動車と異なって危険度が増すことと、やはり歩行者にとってはかなり脅威になる乗り物であることを自分がぶつけられて良く分かりました。

自分の身体が宙を舞ったときは本当に驚いたものです。

昔の話をしても仕方ないとは思いますが、自転車に乗る人の意識も随分低くなったのでしょう。

とても日本的だと感じたことに、良く見かけのが「自転車は歩行者に注意して乗りましょう」とか「歩道では歩行者が優先です」とか書いてある看板を立ててあれば自転車に乗る人がそれを見て守ると思っている脳天気なお役所があることです。

言い訳としては「ちゃんと気を付けるように書いてありますから後は当事者同士の問題です」といかにもお役所的に片づけたい、出来るならこの問題には取り組みたくないと言う意図を感じます。

でもこのままではますます危険度が増すと思います。

何らかの規制を作らせることは出来ないものなのでしょうか。