いやぁ、毎日、暑い日が続くねぇ~
こんだけ暑いと、立ち振る舞いがオッサンっぽく
なっちゃうよね?

ハルキゲニたんだよw

 

というわけで、
今回は地球の歴史のなかでも
もっとも暑かった時代の話をしちゃう!
今なんて、まだまだ寒いくらいよw

 

もっとも暑かった時代は
中生代白亜紀の中頃、だいたい1億年前あたりになるんだけど、
南極圏にも恐竜や両生類が普通にいるほどだからね。

なんでこの頃がとても暑い気候かというと

とにかく、白亜紀中頃は陸地から海底から
ヤバいくらい
火山活動が活発に起こってて、
現在でもその火山活動の痕跡があちこちにあるんだよね!

南太平洋の海底にある溶岩台地「オントンジャワ海台」とか
インドの「ラージマハール・トラップ」とか
インド洋の海底にある「ケルゲレン海台」とか
挙げるとまだまだある!

数多い火山の噴火で二酸化炭素が大量に放出されて、
極度の地球温暖化になっちゃったというわけ~。

 

って、話はここで終わらないっ!

極度の地球温暖化は、生き物たちに
もっと深刻な環境変動が待ち受けていたんだよ!

 

さて、ここで白亜紀に堆積した地層を見るとさ~
不思議な黒い層が世界各地で見られるんだよね。

「黒色頁岩」っていうらしいんだけど、
この地層にはビックリするぐらい
「有機物」が含まれているんだよ!

 

有機物とは生き物が作り出す炭素や水素からなる物質。
まあ、簡単に言っちゃうと生き物って、有機物の塊みたいなもんでさ~
黒色頁岩は生き物の遺骸がたっぷり含まれているってことなんだよね。

 

いやさ~、
普通だったら、遺骸なんてさ~、
バクテリアかなんかに分解されて跡形もなくなってしまうじゃない?


1億年も前の大昔なのにたくさんの遺骸が
よく残されていたよね~って思うよね

 

考えられることは、バクテリアすら活動できないような
酸素のない環境がそこにあったんじゃないかって言われているんだよ。

 

で、世界のあちこちにこの黒い層があるわけだから・・・
オイオイ!?世界じゅう無酸素状態!?ヤバくない?

とかまあ、驚かせちゃったけど、

無酸素だったのは海洋の海底限定だったようだね。

 

ちなみに黒色頁岩の「頁岩」って、バージェス頁岩とかが有名だけど、
水中に堆積した泥が元になっているんでね。

 

白亜紀中頃はこのような「海洋無酸素事変」

何度か起こってたみたいで、
これは火山噴火による極度な地球温暖化に関係しているらしい。

ここで、
白亜紀中頃より、まだまだ地球温暖化が進んでいない
現在の地球規模の海水の流れを見てみると、

 

↓現在の海洋大循環

海の浅いところの海流だけでなく、
北極近く北大西洋や南極周辺の海で
海流は深海へと沈み込んで、海の深い層にも別の海流があるんだよね。

 

これは北極と南極は寒いんでさ、
海水のたくさん水分が凍って、塩分が残される。
となるとさ、塩分濃度の高い海水というか密度の高い海水になって、
重たい海水になってさ、海の底へ沈んでいっちゃうんだよね。

この循環のおかげで、日光の届く浅い海で植物プランクトンが光合成で
出た酸素が、光合成で酸素ができる環境でない真っ暗な深海にも
運ばれるというわけ。

 

それを踏まえると、


極度の地球温暖化が進んだ白亜紀中頃は、
北極、南極でもそこそこ暖かいんで、海水は沈み込まず、
深海への循環は止まってしまって、酸素が届かない淀んだ層に
なるんだよね。

浅い海から落ちてくるプランクトンの死骸やらが、
酸素のない海底に降り積って、そのまま分解されずに堆積して
現在、「黒色頁岩」という地層になったというわけ。

 

ついでに言っとくけど、

自動車を走らせる燃料やら電気を生み出す火力発電やら、
プラスチック製品の原料などなど、
人類みんなの豊かな生活を支えてくれる「石油」って、
実はその多くが海洋無酸素事変とそこで息絶えた生き物が
残した黒色頁岩から
採れちゃったりするんだよね。

そんな石油を掘りおこして、利用し
ガンガン二酸化炭素排出して、地球温暖化と
問題になってるけど、このままいけば、
1万年後くらいには白亜紀のような気候になるっていうし、
再び海洋無酸素事変が起こっちゃうかも!?

 

 

というわけで

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