天命歌会ブログファンの皆様
いつもありがとうございます。
通信講座、人気です!!
短歌に興味のある方、ぜひご参加くださいませ!!
短歌を後世に残したいと思っている方、ぜひご参加いただくことで
未来へ繋ぎましょう!!
相変わらず、
光さん、新田さん、笹先生が集まると
話の次元がぶっ飛んでいます。
多分、光さんが一番ぶっちゃけている瞬間な気もします。
メンバー的にも人畜無害なメンバーだけに笑
いよいよここでは書けない内容ばかりになってきたのが
少し残念なくらいです。
よくよくライブを振り返っていると
笹先生のインタビューが絶妙なのだなぁ、と
感心いたします。
毎回ちょうどいい資料や本を持参して、
光さんの魂を揺さぶり、奥底の会話を引き出す・・・。
うーん、改めて凄い!笹先生。
ちなみにこの日は、まったくの偶然ですが、
宮中歌会始の儀が行われた日で、
お題も同じ「光」だったそうです。
凄いシンクロニシティでした!
しかもなんとこの日は光さんの誕生日でした!
そんな僕は新田斎に
「うっちー、病気ちゃうか?のどが腫れとるぞ!
検診受けなよ。」
と言われ、健康診断に行くことを決意しました。
・病気か?
・ただ太っただけか??
このときばかりは後者求ム!!
さぁ、そんなこんなですが汗
今回の作品(すべてご紹介できないのが残念ですが)はこちら!!
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北国のストーブ唸(うな)るしうしうと亡(とお)き祖父母の吟声(うたごえ)に似て
(稲垣通孝)
笹「『亡き』を「とおき」と読むのが、うーん。
祖父母は詩吟をやってらしたのでしょうか?
北国はいらないと思います。その変わりストーブの描写を入れたほうがいいです。
「しうしう」というオノマトペはおもしろいですね。
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パンドラの箱読み終えし少年にランプのように天命灯りて
(内田裕士)
笹「著者の一人が詠むと、ちょっとエラそうかな。
おまえはクラーク博士か!みたいな(笑)。
「ランプのように○○が灯る」という表現は、
ちょっと定番すぎますね。
少年の姿も浮かんでこないですねぇ……。
でも言いたいことはよくわかって、
読んでいて気持ちの良い歌ではありました。
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好きなだけごはんこぼして召し上がれ施設外泊夕食の母へ
(倉川悦子)
笹「この歌は『こぼして召し上がれ』がいいですね。
『好きなだけごはんを召し上がれ』だとありがちですけど
『こぼす』に焦点をあてたところがとてもいいですね。
愛情がこもっていて、いい歌です。」
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ごおごおと迫る巨大な流れ星終末思想の願いかなえに
(真草)
笹「終末思想を、『願い』と言い切ったところがうまいですね。
地球の破滅は避けたいと思うのが普通ですが、この作者はそれを願っている。
その壊れた感じがいいですね。あくまで歌としてですが。」
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珍獸を狩る面もちで澁谷からひとつ手前の驛にゐる人
(酒井景二朗)
笹「これはよくわからないんですよね。
渋谷のひとつ手前の原宿駅にそういう人がいたのでしょうか。
謎の歌にしても、もうちょっと手がかりを入れてほしいです。」
□
誕生日点滴しつつ迎えたる母の願いは亡き父のもとへ
(新田義治)
笹「全部言いきっちゃってるから散文なんですよね。
亡き父のいる世界を象徴的に描くか、
それか、仏壇とか現実にあるものを出したほうがよかったですね。」
□
救えない嘆く心の奥底に大愛の魂(たま)人知れずあり
(出口光)
笹「自分が納得していることをそのまま詠んじゃっているんで、
そうなると、読者は「はぁ、そうですか。だから何ですか?」
ってなっちゃうんですよね。
なので、自分の中でまだ答えの出ていないものを投げ込むと、
うまくいくと思います。
読者の頭の中ではじめて完成するような歌が理想的です。」
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ウィルスや ネカマ掻き分け さぁ送信 我の励みは サンキウメイル
(半沢健)
笹「こ、これは……! メールでアドバイスさせて頂きます。」
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つかみ取り 幼いはずの 彼の手に 握られたチョコ 我より多し
(すう)
笹「練習作品としてはいいのかな? そんなに悪くないです。
一字あけはいらないです。
メールで詳しくアドバイスさせて頂きます。」
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ばあちゃんの訛り分からん英語より 我が家の国境母が通訳
(比企由有子)
笹「凝りすぎたところが裏目に出ちゃったかなぁ。
上の句の倒置法もかえってわかりにくいし、
家の中に国境があるというのもやりすぎですね。
「母が通訳」に焦点を当てて作り直せば、
なんとななると思います。
短歌は一点豪華主義を心がけましょう。」
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光なき闇夜を走る火車の外にこっそり戦車貨車に載せられ
笹「ちょっと『火車』分かりにくいですけど、
中国で汽車のことを言うそうです。
汽車を隠れ蓑にして戦車が運ばれていると、
戦争を暗示していて不気味な雰囲気をかもしだしています。
メッセージ性の強い歌です。」
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人が来る 盆と正月 ああ嫌だ 子供まだかな 婿決まったか
(うめこ)
笹「こちらの添削はメールでやります。」
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まほろばの大和の国の民草はリーマンショックで総鬱になり
(出口光)
笹「これもそのまんまですね。
「総鬱」とか大雑把な表現は短歌には向かないんですよね。」
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【光】
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陽はあたる病(やまい)に伏せる床(とこ)辺(べ)にもまだ成(な)す有りと光清(さや)けく
(稲垣通孝)
笹「メールでアドバイスいたします。」
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目の縁にキラリと光るラメひいて 涙のかわりにあなたに見せる
(比企由有子)
笹「これはなんかリアリティがありますね。実体験でしょうか。
女のしたたかさともとれるし、けなげさともとれます。」
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報道の光あたらぬ人のいて我は其を描く天命として
(原口徳子)
笹「作者がノンフィクション作家の方とかでしたら、説得力があるんですけどね。
詠んだ人が誰か、というところで読み方が変わってくる歌ですね。」
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幾百の螢光燈の叱責を受けてメトロのホームにしやがむ
(酒井景二朗)
笹「上手いですね。
蛍光燈の光を叱責ととらえる感性がいいですね。
この作者は何か十字架を背負って生きているのでしょうか。
ただ、幾百は多い気がしますね。」
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かしゃっくう音立て光る写メの中消すことできぬあの人がをり
(真草)
笹「『かしゃっくう』というオノマトペがとてもいいですね。
ひらがな表記も感じが出ています。
上の句は、撮る瞬間を詠んだものなのに、
下の句は、撮った後のモノローグになってしまっています。
その時間差に、読者はちょっと混乱してしまうかも。
「消すことできぬ」も説明的です。
なので、下の句は「笑顔の君を閉じ込める」
くらいのことを書けばちょうどいいと思います。
□
夜の雪 車のライトに キラキラと 光る結晶 すぐ闇の中
(すう)
笹「夜の雪がいらないかなぁ。詳細はメールで。」
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迷い道旅する人の光なり四魂の窓を説きゆく友は
(新田義治)
笹「迷い道を旅するというと、ちょっと余裕も感じられるし、カッコよすぎるかなぁ。
もっと悲惨な旅にしたほうが光が生きるんじゃないでしょうか。
メキキ短歌ですね。」
□
光速でシリウスに会いに行くような気持ちで井の頭線に乗り込み
笹「シリウスと井の頭線の取り合わせは面白いんですけどねぇ……。
一刻も早く会いたいという気持ちを詠いたいんでしょうけど。
井の頭線には速いイメージはないですし、
かといってここでポルシェに乗り込むとかやっても予定調和でおもしろくないし。
最初の発想の段階から考え直したほうがいいかもしれません。
□
リーマンの恐慌トンネル極まりて 出口のさきに光さしこむ
笹「出口が光るっていう歌1つはあると思っていたんですけど、
まさか本人が詠むとは(笑)。
上の句は表現が大雑把すぎます。
トンネルの中の寒くて暗い様子を丁寧に描いてほしいです。」
次回の歌会は、
2月9日(火)8:00~です。
※17日から変更になりました。
お題は、
艮(うしとら・ごん)
か、この字が入った漢字(銀など)
と
自由題
です。
ぜひご参加ください!
通信科の参加者も募集中です!!
よろしくお願いいたします!