　休憩後、ホテルを18：30に出る。娘もなんとか出掛けられる程度に復活した。

母は休憩前に残っていたぶどうをせっせと食べていた。この調子なら、夜の外

出の疲れを心配しなくて済みそうだ。

　19：30からのディナーには少し早いと思ったが、「Sola」から歩いて数

分の所に「Fromagerie Laurent Dubois」（フロマジュリー・ロラン・デ

ュボア）がある。寄らないわけにはいかない。元から行くつもりでいたが、

期待していたチーズ専門店「Hisada」に振られたのでなおのこと。前回買

うことが出来なかったバター「Ponclet」（ポンクレ）があったら、まず

ゲット。そしてラムレーズンを貼り付けた「SAINT-UGUZON」（サントュギ

ュゾン）という名前のチーズも忘れないようにと、私の頭の中は忙しい。

　やって来たタクシーに乗って、またしてもイライラする。スマホを手に

画像を見たり、検索したり、友人とお喋りしたり。信号が変わっても気が

付かない。おまけに横から来る車をどんどん入れてしまう。まーったく、

呆れた。しまいには「ほら、青になったよ。」と日本語でプチ怒った声を

出してしまった。サンジェルマン大通りに入って、またしても渋滞。オデ

オンの駅近くで19：00になってしまった。この調子ではチーズ屋に寄るこ

とも出来ない。仕方なく、メトロが見えた所で降りた。料金29.10€。こん

なに取られたのは初めてだ。「渋滞しているから仕方ない。」みたいなこ

とを英語で言っていたが、いやいやアンタの運転が一番まずいっしょ。

　階段を降りて、メトロに乗る。そして２駅目の「Maubert Mutualite」

（モーベル・ミュチュアリテ）で降車。時刻は19：25。デュボアの閉店時

間まで５分しかない。Solaの予約も19：30。こっちは少し待ってもらい、

とにかく間に合いたいと急ぎ足で外に出た。

　夜になると街の風景は変わってしまう。この辺り、ずーっと昔にも来て

いるし、前回もデュボアには訪れている。それなのに、すぐには分からな

かった。目が一番良い娘がデュボアの白い看板を見つける。後、２分。店

先に辿り着くと、お客が数人いた。私も早速店員さんを見つけて、買うこ

とに。娘にも写真の協力を頼んだ。

　最近色々なチーズを食べてみて、一番気に入っているのはブリー。匂い

もきつくなく、食べ易い。そこでブリーのコーナーで大きめのを２種買っ

た。次は？と目で店内を見渡して、あった！ポンクレだ。特徴ある正方形

の箱が３つ棚に残っている。全部買ってしまえ！と思ったが、浅ましい気

がして２個にした。カマンベールも手に入れて、もっと他に？と探してい

ると、娘が写真を撮りながらサントュギュゾンを見つける。「お母さん、

これでしょ。大好きなレーズンの。」と、手招きする。まさに、その通り。

閉店に間に合った嬉しさで忘れてしまうところだった。既に一通り会計を

済ませてしまったので、これだけを現金で買う。7.20€（約1,000円）。や

った！

お店の閉店時間が迫っている・・・

ロラン・デュボアの店内

ブリー系が並ぶ棚

バターや乳製品が並ぶ棚

「Saint　Uguzon」（サントュギュゾン）がこれ

（娘の画像から）

最後の一切れまで美味しく頂けたのは

風味を閉じ込めてくれるレーズンのおかげだろう。

「Irish Porter」（アイリッシュ・ポーター）は

見た目より食べ易いそうだ。今度チャレンジしてみたい

パルメザン系の棚。今回はパスした

　結局、47€（約6,500円）ほどの買い物。ちゃんと「Sous-Vide、S’il

vous plaît.」（ス・ヴィド、シル　ヴ　プレ）と言って真空パックにし

て貰うことも忘れなかった。5,000円以上買えばやって貰えるはずと、日本

で一生懸命に覚えて来たのだ。唯一忘れたと言えば、トリュフ入りのチー

ズを買い忘れたこと。そして色々なチーズの盛合せも見つけられなかった。

とにかく閉店間際という言葉が頭にあって、慌ただしい中での買い物とし

てはかなりマシだったと自分を慰める。お店を出ると、まだ店内にはお客

が二人ほどいた。さぁ、Solaへ急がなくては。

カマンベールとバターが一緒って・・・。

匂いが移るのではと心配だった

カマンベールの中はこんなん。

‟L”のロゴは「LAURENT DUBOIS」（ロラン・デュボワ）

こちらはブリー２種

開けてみて、中はトロ～リ。こんなにまろやかなブリーは初めて。

生クリームのような味わいで素晴らしかった！

㉜最高のチーズとフレンチと