価値観の違い 英語学校編 | まいのブログ

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栃木県益子町 お絵かきサークルKIDS ART NICO主催
臨床美術士

イギリスで下の子のプリスクール(日本では幼稚園にあたる)入学の9月に合わせて、英語のスクールに通い始めて4ヶ月。

英語を母語としないインターナショナルな方達が集まって勉強しています

20カ国位の国籍の方がいる様子
ヨーロッパ各地から中東、南半球まで様々

とにかく国際色豊かなため、価値観も様々。
特に西洋諸国とイスラム文化圏の越えられない壁を感じたある日について


あるクラスでのディスカッションの時間の事。
ここ最近20年で変わった重要な法律は何かという議論に

スペインでは同性婚が法的に認められるようになったと
イタリアではまだだけど需要はあると
日本では需要はあるだろうけど、法の整備はまだでしょうと

パキスタン人のイスラム教徒の女の子は、そんなのありえない!と
まず、同性愛がありえないし、私たちは殆ど親が決めた人と結婚するとのこと

そこで食いついてくるスペイン人、好きな人と結婚したくないの?!と

シングルマザーとかもありえない!と言う彼女が
パキスタンの家庭事情について説明

・親は自分の事をよく知っていて最適な人を選んでくれる
・私は旦那さんのために最善を尽くしたいし、している
・子供の世話も全部する
・女は貧困の家庭以外は仕事を持たずに家の事に集中する
・それが完璧な女性の姿だと思って努力している
・私は家族に尽くせて本当に幸せ!

ここでスペイン人とイタリア人は目が点。
あんた、本当にそれで幸せなの?!と

自分の好きな人と付き合って好きな事して好きなように生きたらいいじゃん!と

グループにいた私ともう一人の日本人は、日本も昔はそういう価値観だったよ。でもここ50年位で変わってきたんだよと

イギリス人の先生は、イギリスでは100年位で変わったかしら。と
じゃあパキスタンも変わるんじゃないかしら。と

うーん…
それはどうなんだろう…

イギリス、ヨーロッパ諸国の価値観も伝統的な男女の役割分担の価値観も両方分かるよ、という中立的な日本人の私

以前に読んだ

ノーベル平和賞を受賞したパキスタン人のマララさんを襲撃したタリバーンが書いた手紙

マララさんのようなイスラム教徒の国の女性達が教育を受ける事で、西洋諸国の価値観を学んでしまう事の懸念が書かれています
タリバーンは女性が教育を受ける事を批判しているのではなく、マララさんのように西洋諸国の価値観を教育で学んでしまう事を懸念しているのです

マララさんは実際イギリスにまだいるようですね

女性の教育が進み、社会進出が進むと、実際晩婚化、少子化が進みます
伝統的なイスラム文化は少子化の先細りの世界を懸念しているようです
子供が少なくなったら人類滅びちゃいますやん?て

イギリスやヨーロッパに来て驚いた事は、お母さんが子供を預けるところがたくさんある事。
日本では小さい子は親族か保育園に預けるかですが、
こちらではベビーシッターに預けるのはとても一般的ですし、チャイルドマインダーといった国の認定を受けて個人で複数のお子さんを預かってくれる人が地域には沢山います

そういう社会基盤がちゃんとしていれば女性が働いても安心して子供産めるでしょう
でも日本は…
貧困に待機児童…核家族…全然先が見えない状況で少子化に歯止めがかからないという。

その状況を見てると、安易に伝統文化に女性の社会進出を促すような教育を進めていいのかな?という気持ちになります

タリバーンもマララさんにイスラエルの女性がいく神学校に戻れと促しています

先に出て来たパキスタン人の女性
イギリスに引っ越しきて奥さんが英語学校など一人で外に出歩くのをとても気にしている旦那さん(送り迎えをしてくれているし、逐一メールでチェックが入る)に愛されてる、大切にされていると感じている様子

ヨーロッパのお二人の
正直言って私達のようになりたいと思わないの?という質問にも、思わない。私は幸せ。と自分の価値観を疑わない様子。

ねぇ~正直、私達って悪い女?それとも違う世界の女?と聞く鼻ピアスのスペイン人。
苦笑いのパキスタン人。

それを見て、スペイン人でよかった~と言う彼女。
それを見るパキスタン人の彼女の目は、パキスタン人でよかった~と言う感じ。

それをみてる日本人の私達ふたり、という面白い図
リアルな国際体験でした