中国医学関係
先日、漢方に関する質問があったもので、書いてみます。
(といっても たいして詳しくはないので恐縮ですが…)
中国では生薬や鍼灸・針治療などで治療する医学を
「中医(zhongyi)」 といいます。
いわゆる「漢方薬」は「中药(中薬=zhongyao)」。
ちょっと調べたところ
中国語で漢方(hanfang)とは日本の伝統医学を指すそうです。
軽くびっくりしました。 厳密に言うと違うみたいね。
話を戻して
中国で面白いなーと思ったのは
「西医」と「中医」の医院(=病院)が分かれていること。
でも
中医と西医が分かれている といっても
うまい具合に双方で助け合っている という感じで。
私が勤務していたのは「西医」だったけど
西医でも中医科はあるし、中药も沢山置いてある。
院内薬局では中药の調合も勿論やっていた。
例えば、術後回復がちょっと芳しくない患者さん
主治医である西医の先生が、中医に高診依頼をだして
中医Drに診察や生薬の処方をしてもらったり。
※中医と西医のDrは免許が異なる。
(そもそも診察の方法が違うんだから当たり前か)
中医の学生も西医での実習が課せられてて
うちの病棟にも結構来てた。
私のいた病院は国立病院。(荊州に民間病院はない)
1級甲だったし、ちゃんとしてたんじゃないかと思います。
中国大塚も入ってて、日本で見慣れたボトルとかもあったし。
(↑これはかなり高級品)
全部の薬が承認されているかはフメイですが^^;
中医の大衆支持率・・・どうなんでしょうね。
ハッキリ質問しまくったことはないけど
中医は人々に広く受け入れられているんじゃないかしら。
そもそも
中国人の日常生活に、中医的な考えは外せない。
例えば
中国にはたっくさん果物があって、とても安い。
だからみんなよく食べる。
でも
それらの果物ひとつひとつには効能… というか
身体に働く作用があると言われており
かなりの人々がその作用を“常識”として知っている。
ライチは上火の食べ物だから、そんな食べると鼻血出るよ! とか
そりゃあ柚子(ボンタン)一個も食べたらお腹壊すわよ! とか。
日本でも同じようなものがあるけど
(スイカ食べ過ぎると身体を冷やすとかね)
若者が知っているかは微妙なところ。
中国ではかなり年若い人たちも知っているから感心してしまう。
ちょっと話が反れちゃった。なんだっけか。
そうだ中医の支持率だった。
知人中国人・40代後半の例。
彼女は暫くの期間塞ぎ込んでいた。理由は教えてくれなかった。
しかし、ある日会った時、晴れやかな顔をして言った。
中医に診てもらったら一発で治ったの!やっぱり凄いわ~
彼女はどうやら更年期障害に悩んでいたらしい。
更年期障害が中医で治るとは。
正確に言うと「治る」ことはないと思うけど
そんなに効くんだ!と素直に驚いた。
ちなみに治療方法は、診察+中药だったそう。
市内の大きな中医医院を見学したことがある。
中医医院にも入院病床があって、中医○○科とか細分化してて
それぞれ個々に合わせた治療が施されていた。
みんな、中医を「特別な医療」としてではなく
いち選択肢として、普通に受け止めてるんじゃなかろうか。
西医にも中医科があるように
中医専門の中医医院中にも、西医はちゃんとある。
手術や、急変など緊急時の対処は
やっぱり西洋医学じゃないと無理とのことで。 ←当然っちゃ当然か。。
なんだかつらつらと書いてしまったわ。
っていうか
msumiさんへの答えに全くなっていない気が・・ 文章長いし
すみません…
中国の病院で働き始めた当初は
「中医医学を勉強してみたいわっ!!」
なーんてムボーなこと考えたこともあったけど
結局2年間だけじゃ
西药の名前を覚えることすらままならなかった…。(´д`lll)
普段使ってるのを読み取れるくらいのレベル 。情けなや。
あぁ 西药で久しぶりに思い出した
中国語の薬品名。
今でもしっかり覚えているのは
青霉素qingmeisuチンメイスゥ と 錬霉素lianmeisuリャンメイスゥ
青霉素=ペニシリン
錬霉素=ストレプトマイシン
知っている人も多いとは思うけど
ペニシリンとは、青カビから作った抗生物質。
そして、ストレプトマイシン(ストマイ)は結核に有効な抗生物質。
放線菌(糸状の菌糸が放射状に増殖するタイプの菌)から作られる。
初めて「青霉素」「錬霉素」と書かれたアンプルを見た時は
なるほど~ と一人で感激しまくってしまった。
この二つの薬、薬理学なんて知らなくても
漢字から何となくモノが想像出来ちゃうんじゃないだろうか。
特に青霉素というネーミングが気に入ってしまい
私はQQ(中国版チャット)での名前に使用していた。
チンメイスゥーってちょっと可愛くないですか?
中国人にも受けるしw
やっぱり中国語って相当面白い!
忘れたくないな。
人生、勉強することはたくさんあるのねぇ。