本っ当に久し振りにアメブロアプリを開いたら、
色々変わっていて戸惑ってしまう。

一番戸惑ったのは、ほぼ毎日更新されていた
noriomods14さんのブログが、
先月末から更新が途絶えていたこと。

彼は今日が誕生日だったので、
お祝いのコメントをしようとして初めて気がついた。

ズボラゆえ、多くの人とやり取りをしていなかった私、
ももんがさんがブログをやめられて、
やり取りをした最後の一人がnoriomods14さんだった。

お仕事がお忙しいのか、体調を崩されたか…
彼を初めて知った「レコード好き」グルっぽで
尋ねてみようとしたら、
グルっぽは3月で終了していた…

誕生日のお祝いの他に報告したいことがあったのに。
グルっぽの「探しているレコード」スレで
私が書き込んだレコードを、
ようやく入手できた。

星空のジャケットが美しい、
プリファブ・スプラウトの「アンドロメダ・ハイツ」。
待ち焦がれていた12インチサイズのジャケットは、
懐かしい友人に会えたようで嬉しい。
でも、報告したい人がいつもいたところにいない。

美しいはずの星空が、少し寂しい景色になった。






大切な恩人の誕生日にメッセージを送った日に、
同じく大切な存在を失うこともある。

猫とはクールな関係でありたいと、私は常日頃思っていた。

それなのに、今、極めて感情的になっている自分が情けない。

動かない彼女を見て思わず「許して。」と口にしたけどすぐに訂正した。

「許さないで。そして化け猫になってでも戻ってきて。」

我ながらおかしいと思う。

あの澄んだ青い瞳をもう見ることはできない。
美人薄命なんて言葉は嫌いだ。

気づかなくて、ごめん。
子どもたちは大切に育てるから。
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一週間前、最後の写真。

こちらの続き

 

その日の夕方、

子猫たちの母猫は相変わらず鐘楼堂の辺りで子猫たちを探していた。

 

野良猫の保護(捕獲)の基本は「食べ物で誘う」。

キャットフードを入れた皿を手に母猫に近づく。

今まで何度となくしていたことだが、この時は違和感を覚えた。

慣れていない野良猫はある程度近づくと逃げるものである。

しかしこの母猫は、かなり近づいているはずなのだが逃げない。

手が届きそうな距離に皿を置くと彼女はすぐに食べ始める。

 

「もしかしたら…」

 

私は手を伸ばし母猫の首元をそっと撫でてみた。

(食事中の野良猫に触れるのは危険な行為)

 

彼女は少し反応したが、キャットフードを食べ続けていた。

私は確信した。

 

「この猫は生まれながらの野良猫ではない。」

 

食べ終わるのを見計らい、私は思い切って母猫を抱き上げた。

私の腕の中で抵抗をしない彼女は驚くほど軽かった。

こみ上げるものをこらえ家に向かう。

しかし家に近づくと彼女は暴れ始めた。

諦めて彼女を降ろすとまた鐘楼堂の方へ行く。

 

家の中へ連れて行くのが無理なら、母猫自ら家に入ってもらうしかない。

私は家に戻り子猫たちをキャリーバッグに入れ、再び外に出た。

タイミング良く、子猫たちが鳴いた。

母猫がその声に気づき、驚くほど大きな声で鳴いた。

あんなに軽い身体で、どこからあんな声が。

 

母猫が私に近づいてきた。

 

「子どもはこっちだよ!」

 

私はキャリーバッグを掲げ、少しづつ家に戻る。

母猫もそれについてくる。

 

母猫「ニャーーーッ!」

 

子猫たち「ピャーーーッ!」(と聞こえる)

 

何度も繰り返される母子の必死なコール&レスポンスが切ない。

私が家の中に入るとさすがに警戒するのか母猫の歩みが遅くなる。

自分の鼓動が早くなっているのがわかる。

目的地は庫裏(台所)、そこから続く奥の部屋。

母子のコール&レスポンスは続いている。

 

「キャリーバッグを奥の部屋に置く、

母猫が庫裏に入ったらガラス戸(引き戸)を閉める。」

 

頭の中で何度も復唱する。

胸が苦しくなるほど鼓動が高まる。

キャリーバッグを置き、素早く庫裏を出る。

廊下で母猫の動きを見守る。

警戒しながら子猫たちの声を追いかけていた母猫は、

奥の部屋に置かれた子猫たちの声の発生源、

キャリーバッグに気づくと一気に駆けて行った。

 

私はあわててガラス戸を閉める。

母猫は心配そうにキャリーバッグの中の子猫たちを覗き込んでいる。

 

コール&レスポンスはまだ続いていた。

でも、もう切なくはない。

 

 

つづく

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不妊手術後の母猫