放送作家 西川栄二のブログ

放送作家 西川栄二のブログ

放送作家でお笑い学校校長の西川栄二のブログ

某タレントのマネージャーさんから、

新入社員に飲み会で話をしてほしいと

言われた。

 

でね、

飲み会がいつになるかわからないので(笑)、

思っていることを書きます。

 

会社の社長さん、売れてるタレント、

引っ張りだこのプロデューサーなど、

偉い人は忙しい。

 

で、忙しい人は、1週間の間に

会う人が100人も200人もいるから

他人を記号でしか覚えない。

 

「高校時代、甲子園に出たことがある

元野球少年」とか

「映画を1年間に150本も見る

無類の映画好き」とか

「ほぼ毎日ラーメンを食べてる

ラーメン情報通」とか…そんな感じ。

 

そして元高校球児とは、

自分が気になる野球の話の

相手をしてもらい、

映画好きには、気になってる映画の

感想を聞いて参考にするし、

ラーメン通には

「今週、美味しかったお店は?」

そんな質問をする…と

それぞれに役割りが生まれるわけです。

 

じゃあ得意な分野がない人はどうするか?

 

「物凄くサービス精神旺盛」とか

「頑張り屋さん」とか、そういう印象を

植え付けるのです。

 

「そんなキャラで覚えてもらったら、

あとあと大変じゃないか?」と思うかもしれなけど

「サービス精神旺盛」も「頑張り屋さん」も

続けていれば、していることが癖になるから、

そんなにつらくなくなるはず。

ちょっとづつ手を抜けばいいしね(笑)。

 

例えば放送作家の新人の子が

書いてる原稿のクオリティだけで

ディレクターやプロデューサーに認めてもらうのは

至難の業で、実力が付くまでは

小さなプラスを積み重ねていく方が楽。

 

「お菓子を買って、会議で配ろう」とか

「花を買って、会社に飾ろう」とか

「今、女子高生に人気の商品を

リサーチして、教えてあげよう」とか

仕事の評価を加点法で考えると、

気が楽になるし、

上手くいく可能性がうんと高まると思います。

頑張ってください。

今夜の「水曜日のダウンタウン」は、

30秒で一番面白い芸人は誰かを決める

「30-1グランプリ2024」を

開催するんだそうだ。

 

これを一発ギャグの大会と思うなかれ。

30秒間というのはそれなりの尺があって、

30秒間、笑わせ続けるというのは、

結構至難の業。

 

そして何より

30秒間で沸点の高い笑いを作れる

ノウハウや方程式を持っていれば、

×2にすれば1分の強いネタを

×6にすれば3分間の強いネタを作る

ノウハウや方程式があるってことだもんね。

 

さあ、そうした可能性を秘めた

「30-1グランプリ」に誰が優勝するのか?

キンタロー。さんか、永野さんか、

楽しみです。

テレビって、目を凝らして見ていると、

微妙に「一番面白い番組」っていうのが、

移り変わっていて、今、僕が

「こりゃあ、凄いことになってきた」と

思っているのが「週刊さんまとマツコ」。

 

これまでは、福岡の芸能界事情とか、

名古屋の芸能界事情とか、

小さな、でもホットな芸能界事情を

取り上げて来たけど、

先週、今週と、今SNSでバズっている、

相模原市にある「翔工務店」を取り上げていて、

これが無茶苦茶面白かった。

 

こんな神回みたいなのが

毎週あるとは思えないけど、

でもきっとスタッフも

「翔工務店」みたいな素人の集団を

探しているはずで、

そんな人たちを時々見つけて

紹介できる番組になったら、

しばらくは無双状態になりそうな気がします。

 

「翔工務店」って幼馴染だらけの会社で

やっぱりさ、お笑い好きの幼馴染って

強いよね。

 

1人だと、さんまさんやマツコさんに

飲まれてしまうけど、何人もいると、

築き上げてきた横のフォーメーションで

大きな笑いを生み出してしまう。

そんなことを改めて痛感したのでした。

モノマネ芸人のキンタロー。さんが

松竹芸能から独立。フリーになったそうだ。

 

僕はキンタロー。さんが大好き。

なぜかというと、キンタロー。さんほど

「爪痕を残す」ということを

実践している芸人さんは、あまりいないから。

 

バラエティ番組にモノマネや一発ギャグを

次々と紹介するコーナーがあって、

そこにキンタローさんが登場すると

「何か、やってくれるのでは?」と

ドキドキしてしまう。

で、その期待を決して裏切らず、

誰よりもくだらない、ちょっと過激で

ちょっと悪意のある芸風で(笑)、

毎回爪痕を残してくれる。

 

爪痕を残すっていうのは、

「もう1度見たいと思わせる」ってことだもんね。

 

松竹芸能って会社の社風と

キンタロー。さんって

個人的には相性がいいと思っていたから、

独立はちょっと残念だけど、

これからも露出を増やし過ぎて

同じネタを披露する機会が多くなることなく、

露出を減らして存在感を損なっていくことなく、

程よく露出して

爪痕を残し続けてほしいと、心から願っています。

僕は今も、ず~っと昔からの友達と遊んでいて、

とにかく「飲み会が楽しい人」っていうのが、

僕の友人選びの何より大きな基準になっていた

気がする。

 

だから去年、母が亡くなり、

それこそ遺産相続だったり、

「不動産どうする?」みたいな話が出たとき、

相談できる友人は1人もいなかった(笑)。

それで全然いいんだけどね。

 

で、大谷翔平選手と水原一平さんの件。

 

普通、会社に入って起業を目指したり、

いきなり起業する人は、

会社の作り方はもちろん、

お金に関するノウハウを大量に集めるという

準備をすることになる。

 

だけど、「どうしたらもっと野球上手くなるかなあ」

しか興味がなくて、

友人ともずっとそういう話をしていると、

当然ながら、そういうノウハウがないまま

収入だけがアップすることになる。

実は、お笑い芸人も、ここは一緒だよね。

 

なんかさあ、そうしたノウハウがないまま

お金持ちになる職種の人っていうのは、

お相撲の新弟子の人が相撲の教習所で

最低限のルールを学ぶみたいに、

お金に関して教えてもらえる機会があればいいよね。

芸能プロダクションだったり、球団だったりの仕切りでね。

 

とは言うものの、新弟子の人達が相撲教習所で

どれだけ熱心に話を聞いているかは、

結構微妙な気もするけどね(笑)。

3月9日の放送を持って

「ブラタモリ」がレギュラー番組としての

放送を終了したそうだ。

 

「ブラタモリ」こそが、僕に

「今こそ旅をしなさい」ということを

教えてくれた番組。

 

具体的に言うと、

伊勢神宮や厳島神社などをはじめ

日本にはうんちくがぎゅ~っと詰まった

観光スポットがあちこちあって、

それを訪れることは、きっと自分の成長に

つながりますよ…ということを

教えてくれたのでした。

 

変な話、

これからやったことあることだけで

こなせてしまう番組の構成を手掛けるのと

伊勢神宮を訪ねること、

どっちが今の自分にとって得るものが多いだろう…

そんなことも、ちょっと考えてしまったのでした。

 

もちろん海外旅行もいいんだろうけどね。

今、61歳。

自分が動けるうちに、行きたい場所、

行ったほうがよさそうな場所に出かけて行くって

大切だよね…と本当に考えてしまいます。

今回で5回目となる

「ジャパンポッドキャストアワード」の

「コメディ・お笑い部門」の選考委員を

させていただきました。

 

データを送ってもらった作品を

一通り聴いて、順位付けをするという

ちょっと気の重い作業だったのだけれど、

物凄く丁寧に作っている作品があったり、

テレビやラジオでは出来なそうな

ちょっと過激な作品があったりで、

楽しく聴くことが出来ました。

 

僕はかつてのモノマネ界のコロッケさんとか

講談界の神田伯山さんとか、

どんなジャンルでも、

ジャンルの中で圧倒的な存在になれば

世に出られると思っていて、

ポッドキャストからも

そうした存在が出て来ればいいいよね。

 

そうなればポッドキャストで発信する人も

増えるだろうし、聞く人も増えて

ジャンルの底上げにもつながるもんね。

 

個人的には、

インターネットでは答えが見つからない

特別な体験をした人が、

いっぱい参入して来ればいいのに…

と思っています。

 

受賞作品の発表は3月15日だそうです。

他の選考委員の方々は、

どんなプログラムに投票し、

どんなコメントを寄せているのか、

僕も楽しみに発表を待っています。

男子マラソンで2時間35秒の世界記録を持つ

ケニアのケルビン・キプタム選手が

交通事故で亡くなった。

 

僕が大谷翔平選手に夢中になるのは、

前代未聞、唯一無二の

それもいつまで見られるかわからない

特別なパフォーマンスを見せてくれるから。

 

どこか切なさも感じつつ、

「絶対に見逃せない」という思いで

毎朝テレビの前に釘付けになっているわけです。

 

と同じことが、男子マラソンの

ケルビン・キプタム選手にもあった。

 

まだ24歳。

2時間の壁を突き破り、

人類の1つの夢とも言えるマラソンの1時間台も

じきに叶えてくれる人だと勝手に期待していたのに…

本当に残念です。

 

前にも書いたかもしれないけど、

キチンとした人格を持つ成功者の人達が

大きな失敗をする可能性が高いことといえば

車の運転のはずで、

彼の周りのスタッフの人達が

そのあたりをどれくらいケアしてたのか…

でもお国で事情も違うしね。

 

ご冥福をお祈りします。

僕は最近、ほとんどテレビを見ないのだけれど、

昨日、飯を食べながらテレビをつけていたら

NHKで「うたコン」をやっていて、

石川さゆりさんが、年末に亡くなられた

八代亜紀さんの「舟唄」を歌う…

そんな瞬間に立ち合うことが出来た。

 

石川さゆりさんの「舟唄」、

凄く良かったんだよね。

 

ずっと紅白で

「天城越え」と「津軽海峡冬景色」を

交互に歌っている石川さゆりさんだけど、

今年の紅白は「舟唄」でいいじゃん…

と思うほど、凄く響いてきた。

 

だけどね。

「舟唄」って、

しみじみしていて、感極まって…って曲。

 

そのしみじみの部分、

八代亜紀さんは昨日の石川さゆりさん以上に

声を張っていないんだけど、

説得力というか、しみじみ感というかが

やっぱり八代亜紀さんは凄かったんだ…

ということが、歌が飛び切り上手い石川さゆりさんが

歌ったことで、改めて浮き彫りになったのでした。

 

でも昨日の「舟唄」を聞いたら、

石川さゆりさんに歌い継いでほしい…

そんな気分にもなったのでした。

 

歌の上手い演歌の人って、凄いね。

芸人ってさあ、

本当は女の子にモテようとアタックして、

失敗して、それをお客さんの前で話して

笑いを取って完結する…っていうのが、

正しい道筋。

 

だけどいつしか、

女の子を攻略してスケベなことに成功することで

完結する…そんな道筋を辿る芸人が

増えてしまった。

 

でもさあ、上手くいったら、

なかなか人に話せないし、

話したって、うらやましいから

あまり笑いは生まれないはず。

 

「面白い」より「気持ちいい」を優先する

人が増えてしまった…って

ことなんだろうと思います。

 

学生時代に、仲間と合コンして

女の子たちに全く歯が立たず、

2次会で男だけで飲み屋に行って

「あの時、こんなことをしていれば

(言っていれば)きっとうまくいったはず」…

そんな全く意味のない会話をしていた時代って

結構忘れちゃいけない気がします。