いま外を歩いていたら、「雨男」と背中に書かれたTシャツを着て、

傘を片手で5,6本もっている男性を見かけました。

そんな世の中ですね。



いい広告って何?って聞かれることがよくあるんだけど

短期的にイイ広告と、長期的にイイ広告に分けて印象付けてる気がする。

前者はキャスト選び然り、金の使い方然り、エンターテインメント性が強いもの。

個人的にはキムタクのGATSBY、SMAPのソフトバンク、マキアージュ系とか、

芸能人の印象が強く、とにかく派手ですけどーみたいなやつ。

直近だと資生堂の「UNO FOGBAR」とか

INDIAなりの広告

INDIAなりの広告

もーめっちゃバブリーみたいな、ターゲットじゃないのに

キャンキャン読んでる女子大生とか全員購入みたいな

ニヒル入りましたが、

まーまじめな話広告も一つの見せ物なわけだから、見た目が魅力的だったり、

商品の訴求以外に純粋に美しいというのは、一つのイイ広告の基準じゃないかと思う。

3Bって言って、BEAUTY(美女),BEAST(野獣),BABY(赤ちゃん)はCF制作において基本だし、

その三つは無意識に目にとまりやすいってゆー心理効果もあるらしいしね。

そう考えるといまのCFとかほとんどこの三つに分類できる気もするけど。

まそれで心が動いて、もしくはロイヤリティーを示して買う人もいるので、いいと思うわけです。

ブランドイメージとキャストのイメージが一緒であれば、一石二鳥なわけだし。

(例:アサヒスーパードライのコンセプト=「勝者のビール」→イチロー使う。奴も勝者。的な)




後者は、生活者個人の購買欲が、社会全体の余剰なり幸福を増やすものだと思う。

社会問題に対して、その解決に向けての試みが感じ取れるもの。

これは割合的になかなかない。


というのも、最近、同業他社の製品の広告展開を見たときに

他社比較から見た自社の強みを売り出しているものが多い。

まー数いるクライアントに対して、エージェント数社で請け負ってるわけだから

コミュニケーションなり中身が似てしまうのかもしれない。

そう考えると競合プレとかって正に他社出し抜く為のストラテジーじゃないのかな。


選択肢の中から特定のものを選ぶ、その作業を手助けるするのが広告の役割ではあると思うけど、

その手助けが他社からの差別化ベースだと、なんか詰まんない上に、

クライアントサイドから見ても、明らかに広告費は投資ではなく、経費。

何が言いたいかっていうと、要は、前者と後者の違いは

「消費という選択自体を、きちんと理由付けているかいないか」の話。



最近の広告キャンペーンは、世の中の人の消費までの思考プロセスを読みすぎてる。

逆にすれば、消費したあとの行動プロセスを読み切れていない、演出できていない。

とか超偉そうだわ。単なるインド人留学生のしょーもない主観です。

けど、こんだけ消費時代は終わって、消費から利用へとか言いつつも、

消費そのものの理由付けは、あまりされないように感じる。

A社でもなく、B社でもなく、うちの商品だよ!とはいうけど

その商品の機能そのものの必要性なり消費する理由を訴求するものは少ない。

無駄な消費はタブー、けど贅沢こそ幸せなこの時代だからこそ

消費自体がいいことってゆー動きを作るのが、広告なんじゃないかしら。


そうなると、いいことってのは社会的に見てもいいことじゃなきゃいけない。

そういう後者的イイ広告の例は最近で言うと、I LOHAS(いろはす)。

話題になりまくってるから取り上げるのも今さら感あるけど、これはいい。

消費した後の行動を設計した商品

INDIAなりの広告

自分がそれを買うだけで、自分だけじゃない誰かが幸せになれる。

そんな社会の幸せベースな訴求、売り文句だと、消費がより正当化されて

長期的にみても満足のいく買い物に繋がるんじゃないかしら。




以前DAVID DROGAの記事で取り上げた、

NY cityの教育問題の解決に取り組んだMILLIONキャンペーン、

アフリカの水問題の解決に取り組んだUNICEFとのTAP PROJECT

この二つに似てて、社会問題に対して広告でもって何らかのアプローチをしている

そういうのが、自分的には長期的にイイ広告なんじゃないかと思う。



MILLIONキャンペーンとTAP PROJECTはいづれもDROGA5のHPで見れます。




世に出てみると、「PETボトルをひねる」って言う単純なアイデアかもしれない。

けど商品を売るというミクロな課題だけでなく、

社会の問題、課題ってゆーマクロなところまで含めて解決しようとするアイデアを

これからの広告は生み出していくべきだと思います。理想論すけど。

究極言えばメーカーだって、その製品を通じて世の中を明るくしたいからモノ作るわけだし、

多種多様な人を幸せにしたいから色んなシリーズで出すわけだし、

そういう経営者の社会に対する想いをより最大化して刺せるような、

そろそろ究極の理想論になってきたんで止めます。



就活生、好きな広告はって聞かれたら使ってね。的なね。



この前西麻布でやったやつ、無事終わりました。
INDIAなりの広告


INDIAなりの広告



ciao