私がかつてパチンコ店の仕事をしていたことは、このブログにも書いたことがありますが、・・・改めまして、3社4店舗に4年間勤めました。パチンコ併設店、スロット専門店と勤めましたが、やはり・・・パチンコ併設店に勤めることは、その後広告業界に身を置く、一種の体力商売の仕事をやってきた私でも、キツイ仕事ではありました。




というのは、やはりドル箱の上げ下げでした。女性の私は、ヒールにスカートで仕事をしておりましたし、フロアの造りにしても、玉箱と自分の体重を支えるにしても、そのホールの堅いフロアは、辛いモノでもありました。立ち仕事から営業職と言う仕事に就いて思いますが、立ち仕事とは年齢的にはキツイ仕事。




移動で歩くコトと、立ち仕事でホールで立つコトとでは、足腰の負担がやはり違うのです。そして、先に書いた3社4店舗に4年間のうち1社は、女性では正社員にすらなれない企業。残りの2社に関しても、役職女性はいましたが、先の数年見通すと、もっと上を目指すには先が見えないと感じたのでした。




今でこそ、女性の店長さんなどもお見かけしますが、当時は少なく、またそうなれる環境を創る、探すにも、当時の私には考えられないコトでもありました。それでも、接客だけではなく、景品・会員管理や経理のお仕事も並行してさせて頂き、とても勉強になった職場でもありました。




そして、正社員になり、初めてのボーナス支給という3年目のその月に、ボーナスが支給されないという事態が起きました。出す出さないという押し問答が2ヶ月の間に従業員と経営陣の間に行われ、そこから数人がお店を去っていきました。系列の新規店が、転けたということが、ボーナスカットの原因でした。




今から10年ちょっと前の時代です。その新規店では、業界ではまだ導入の少ないパーソナルシステムの導入店でした。新店オープンに伴う銀行の借り入れ。おそらく返済のための利益確保なども既存店には必要だったのだと思います。そして、ボーナスカットなどによる従業員のモチベーション低下。




みるみるうちに、既存店の稼働も下がっていき、そのうちに給与日に給与が支給されないという事態へと発展していきました。月末に出る給与が月初の一週間のどこかで10万円支給、残りは20日前後に支給されるようになりました。私や他の20代で独身の人ならともなく、家族を抱える人たちも同じ処遇でした。




月末になると、10日に幾ら必要か?と記入するリストが回ってくるようになりました。家賃や何やらの支払によって、5万、10万と記載していくのです。給与がいつ出るのか分からない、という不安感。それが数ヶ月も続くと、人間っておかしくなるものですね。退社していく人を見送る中、何とか貯蓄をして一年後に私は退社をしました。




それから、広告業界に身を置き、数年経過する中で、私はどうしても・・・パーソナルシステムの良さというモノが、過去の経験などもあり、腑に落ちない面がありました。しかし、そんな気持ちもここ数年で変わってきました。というより、むしろパーソナルシステムは良いシステムだとも思っています。




当時の新規店にしても、今ならば、それが何故上手くいかなかったのかはおおよそ推定が出来ます。立地や客層などを考えると、パーソナルシステムが合わない面もあったかと思いますが、何よりもその運用と接客面でもマッチしていない面もあったかと思います。企業体質として昔ながらの接客に近いモノがありましたから・・・。




従業員の体への負担を考えると、パーソナルシステムは良いと思います。接客の7~8割は、ドル箱交換などの業務になりますから、人員も減らせますし、他の接客に当てるコトが出来るかと思います。かつては、灰皿交換も手動で小さな箱を持って回っていましたが、今は自動のところも多くなりました。




昔のパチンコ台に付属されたタバコの吸い殻清掃というのは、いかにお客様に負担をかけないか、これも従業員のサービスの資質によって異なるモノではありました。ドル箱交換にしても、呼び出しボタンを押されてから交換に行くのか、お客様が不快を感じない配慮の中で交換をするのか、またスキルの試されるところ。




出玉感という点では、パーソナルシステムはないのかもしれませんが、それ以外の点で思うコトは、ドル箱交換という接客ポイントがなくなった時の”接客”を従業員一人一人がどのように行って行くのか?という点が危ういと思います。その分、遊技説明などにも時間は充てられるとは思いますが、そのプロ化という点でどうなのか?




例えば、洋服でも電化製品でも、お店に行けば、商品説明というものを聞こうと思えば、客側は聞けます。家電量販店の場合、メーカーからの派遣もありますし、ほとんどの場合、聞きたい商品説明は聞くコトが出来ます。それでも、AよりBを売ろうとか、そういう意識は感じなくはありません。




しかし、洋服などでは、お店にもよりますが、”似合いますよ。”、”この商品と組み合わせて~。”などという接客用語は耳にしますが、いざその商品の素材や縫製などを聞こうと思ったところで、”ちゃんとしたお店”でない限りには、聞きたい商品の違いなどを耳にするコトは皆無です。そこには、サービスはあまり感じられず・・・。




だったら、価格コムのレビューや楽天市場のレビューなどを見ながら、ネットショッピングしてしまうなぁ~という感じで、”買い物の愉しさ”というモノを感じなかったりします。パーソナルシステムにしても然りで、例えば、景品交換などは最後の接客ポイントであるはずなのに、そこを軽視しているお店もあるかとは思います。




今時の若者は接客だとか、気遣いが出来ない、という声もあるかとは思います。しかし、パーソナルシステムを導入したときの接客は・・・?ドル箱を持たずに済みますので、女性従業員の活性化を上げるセミナーなども増えて来ました。感情マーケティングという点では、女性従業員を活かすコトは得策でもあると感じます。




とある企業にお邪魔したときに、パーソナルシステム導入に関して経営者の方の想いを取材し、広告に反映するという機会がありました。その後、何人かの従業員の方々とお話ししたりする機会も頂きまして、女性従業員の方のお話などもとても印象的でした。接客、サービスとは?私も真剣に日々考えていきたいと思います。