参謀長の飼育日記(ゼゼラ繁殖編② 親個体) の続き。

 

 

 

 

4月下旬~5月になるとゼゼラの繁殖期が始まります。
産卵を終えると親魚は1年の寿命を終えます。

 

 

出回っている真っ黒のゼゼラ写真は1年という生の最後の1ヶ月の姿。


あの状態で1年ではないですよ。
繁殖期以外は痩せて地味な姿。



ちなみに飼育下で性成熟しなければ1年以上生きますが、ふとしたきっかけで成熟が始まると死んでしまいます。
まあ年魚は概ねそういう生き物ですから仕方がありません……





では産卵容器の紹介を。






産卵容器

 

 

 

●投げ込み式フィルター
 

●活性炭

●細かい底砂

●産卵床

●成熟したオス1 メス1を入れる

●餌はゼゼラの口に入るサイズの粉餌、冷凍ベビーブラインシュリンプを混合して砂の上全体にばら撒く(餌のやり過ぎに注意)

●換水は週1回 汚れたら適宜行う




 

容器はガラス水槽、プラ船、発泡容器、どれでも構いません。
ゼゼラはよく飛び出すので必ずフタをします。
硬いフタだとぶつかって死ぬ場合があるのでネット等の柔らかいフタをすると安定します。

春先の魚は昼夜の温度差で調子を崩しやすいのでうちでは発泡容器とフタで温度差を少なくしています。

水が汚れるとエロモナス、カラムナリス発症リスクがあるため餌は1日で食べきれる量を与えましょう。

 

 

 




産卵床

 

 

シュロとウィローモスを丸めた物






丸めた産卵床とヨシの茎

 

 

 

 

 

 

 

ヨシの茎を産卵床に通し底砂に固定する

 


 

ゼゼラに水生植物の根と認識させれば産卵床はなんでも構いません。
割り箸に髪の毛を巻き付けた物でも産みます。




ペアが成熟していればオスが産卵床を中心に縄張りを形成します。
 

しばらくすると産卵床にゼリー状の卵塊が見つかるのでシュロを回収し弱くエアレーションした孵化容器に移します。






シュロに産み付けられた卵

 

 

 

 

 

 

 

寒天質の膜に包まれた卵

 

 

 

 

 

 

 

 

 

卵径 約1㎜(寒天質を含めると3.8mm)

 

 

 

 

 

 

 

泥や砂の付着した卵

 

 

 

 

 

 

 

卵を守るオス

 

 

 

 

 

 

 

発生中の卵

 

 

 

 

 

 

●産卵時水温 22℃


●孵化日数    約2日

●卵数          目視で300~400個

●孵化率は高い


 

 

 

メスは産卵すると早くて翌日には死亡、オスは縄張り形成~卵の保護を何度か繰り返した後寿命を迎えます。

繁殖行動を起こした雌雄に十分な餌を与え体力を回復させてみましたが、寿命はそれほど変わりませんでした。







ゼゼラ繁殖編④ 孵化~仔魚期の育成 へ続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

参謀長の飼育日記 (ゼゼラ繁殖編① ゼゼラとヨドゼゼラ)

 

参謀長の飼育日記(ゼゼラ繁殖編② 親個体)

 

参謀長の飼育日記 (ゼゼラ繁殖編③ 産卵)

 

参謀長の飼育日記 (ゼゼラ繁殖編④ 孵化~仔魚期の育成)

 

参謀長の飼育日記 (ゼゼラ繁殖編⑤ 稚魚の育成)

 

参謀長の飼育日記(ゼゼラ繁殖編⑥ 幼魚の育成)

 

参謀長の飼育日記 (ゼゼラ繁殖編⑦ 若魚~成魚)

 

 

 

 

 

 

 

 


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