『とらちゃん的日常』 | 猫日記。

『とらちゃん的日常』

最近、トラというのは、中島らもさんちの猫ちゃんと同じ名前だったな、と気がついた。猫本はあまり多くは読んでないほうだが、らもさんの『とらちゃん的日常』(文藝春秋)は、いまでいうブログ感覚の名著だと思う。
木に登って下りれなくなった仔猫を助けたことから、どうしても猫を飼いたくなったらもさんは(助けた仔猫は、猫おばさんに飼われていた猫だとわかり、引き取られている)、ペットショップで雑種の仔猫を3000円で買い(その辺がいかにも大阪らしい)、とらちゃんと名付けるのだ。
「ネコは神の化身!おれはネコの下僕」となっていくらもさんは、やがて交通事故で瀕死の重傷を負っていた猫を保護して、片足をなくしたふくちゃんを家族として迎えるようにもなっていく……。
そんなやさしいらもさんが亡くなられたのは本当に残念だ。いま、とらちゃんたちはどうしているのだろうか? らもさんの事務所の大家さんは、四切れ1800円のトロをとらちゃんに二切れ与えてしまうような人だったというから、大丈夫だとは思うのだけれど。