0.1%以下の希少がん ~妻の気管癌(腺様嚢胞癌)についての備忘録~ -5ページ目

0.1%以下の希少がん ~妻の気管癌(腺様嚢胞癌)についての備忘録~

2016年4月15日。妻が36歳で腺様嚢胞癌と告知されました。
このブログはそんな病気とどう向き合って生きていくかを
綴っていきます。
希少がんということで同じ境遇の方々のご参考になれば幸いです。

前回の記事から約1ヵ月後の更新となります。
 
妻の陽子線治療が終わって、約3週間ちょっと経過しました。
 
治療終盤からずっとかすれ声でしたが、やっと声が回復してきました。(^∇^)
このままずっとかすれ声だったらどうしようかと不安でしたが良かったです。
 
しかし、のどの状態が悪く、痰が絡んで苦しそうです。。(´д`lll)
苦しいから横になりたいけど、横になるとカニューレで刺激され痰が出やすくなるのでどうにもできません。
カニューレを最初に入れた時みたいな違和感があるそうです。
 
今度病院に行ったときにレティナに変更できるか確認してみようと思います。
レティナにすれば違和感が少なくなると思うので、今より痰が少しでも改善できればと思っています。
 

さて、ここからは、1ヵ月調べたことについて書きたいと思います。
 
以前の記事にも書きましたが、陽子線治療後は気管切開孔を閉じることができないと担当医から伺いました。
理由は聞きませんでしたが、再発・転移しやすいガンだからだと思います。
 
気管切開孔を閉じてガンが再発すれば、また気管切開することになりますからね。
 

では気管切開孔を閉じるにはどうすれば良いか。
 
数日間ずっと悩みました。
 
そもそもガンの根治治療ができるのであれば、閉じることが可能かもしれないですが、
早くてもあと2~5年はかかりそうです。※個人的な推測です。
 
ご存じの方も多いと思いますが、先日がん光治療のことが毎日新聞で記事されてました。
こちらも早く治療できるよう期待したいです。
 ■がん光治療・転移に効果 免疫機能を活性化(毎日新聞)
 http://mainichi.jp/articles/20160818/k00/00m/040/194000c
 

根治治療とは別の方法で、もう少し早く閉じることができないか。
 
気管癌の文献が少なく、ネットをいくら探しても有効な手立てが見つかりません。
 

であれば、ガンにフォーカスをあてるのではなく気管という部位にフォーカスを当て検索しました。
 

すると再生医療がいくつかヒットしました。
以下に気管再生関連の文献を抜粋します。
 
 ■iPSで気道の繊毛再現 世界初、人工気管に期待(京都新聞)
 http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20151225000005
 
 ■人工気管と気管支の研究(京都大学再生医科学研究所 臓器再建応用分野)
 http://www.frontier.kyoto-u.ac.jp/ca04/current_research/03.html
 
 ■耳の軟骨で気管の軟骨再生15万人の患者に光 東大世界初の技術確立(産経WEST)
 http://www.sankei.com/west/news/141102/wst1411020016-n2.html
 

なるほど、気管の再生治療は以前から研究されていたのか。

人工気管については、京都大と福島県立医科大学との共同研究で実際に患者さんに使われているらしいです。
 
先日早速、京都大学再生医科学研究所に治療が行えるかメールしました。
 
その翌日にN准教授から返信がきましたが、実際臨床をされている京大病院耳鼻科のO教授からお返事くださるということでまだ回答待ちの状況です。
 
回答が来ましたらブログにアップしたいと思います。
 

最近になって、iPS細胞を使用した研究が加速してきています。
神経再生、細胞再生、臓器再生・・
 
頭頸部ガンの手術での治療は、容姿や機能障害といった今後のQOLを著しく低下させてしまいます。
今後、再生医療が進み、再生治療が可能になればQOLの向上も期待できるのではないでしょうか。
 

そういった時代が早く来るよう、研究者たちは日々頑張っています。
そんな研究者たちに僕らができることといったらどういうことでしょうか。
(お金ないし)
 
そんなことを考えさせられた今日この頃です。
 

最後に僕が研究所にメールした本文を転記します。(ご参考までに)
※はまさんのブログにあった問い合わせ文献をほぼパクりました( ̄▽ ̄)
  ほんとに助かります。ありがとうはまさん!!
 
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京都大学再生医科学研究所 臓器再建応用分野 ご担当者様
 
はじめまして。
貴研究所のHP「人工気管と気管支の研究」を拝見してご連絡させていただいております。
私の名前はXXXX(XXXXXX)と申します。
埼玉在住の38歳・男性です。
 
私の妻、XXXX(XXXXXX)(36歳・女性)に治療ができるかご相談させてください。
 
私の妻は2016年4月15日に気管癌(腺様嚢胞癌)と診断され、担当医師から
喉頭の部分切除または喉頭全摘出手術による腫瘤の切除をするしかないと
説明を受けました。(腺様嚢胞癌は基本的に外科的出術で切り取るのが一般的とのことです)
気管癌は喉頭のすぐ下から下に向かって約35mmほどの範囲に存在しています。
そのため、窒息防止のために気管切開している状態です。
 
腺様嚢胞癌で気管癌は国内でも癌全体の0.1%以下ということで臨床や文献がとても少なく、放射線治療や抗がん剤治療での効果は期待できないらしいです。
幼い子供が2人おり、年齢も若くこれからの人生もあります。
そのため、喉頭全摘手術は受けず、陽子線治療を選択しました。
 
陽子線治療も7月27日に終え、今は経過観察中となります。
治療後は気管切開孔を閉じれると思っていましたが、
担当医からは陽子線治療後も気管切開孔は閉じれないと言われました。
この癌は再発・転移しやすいからだと思います。
 
すでに福島県立医科大学との共同研究で実際に患者さんに使われているということですが、
妻の気管癌にも治療できないか確認したいです。
人工気管にすれば気管切開孔を閉じることは可能でしょうか。
人工気管にした後の状態は今よりも良くなるのでしょうか。
 
ちなみに妻は国立がん研究センター東病院にお世話になっています。
 
お忙しい中大変申し訳ございませんがご回答頂けると幸いです。
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