子供の自己流映画の観方1
子供の頃、変な映画の鑑賞の仕方を
していたのを思い出しました。
12チャンネル お昼の時間帯の映画を観て
映画好きになったのが2~3歳頃の話。
幼稚園~中学生の頃、ビデオバブル創世記で
家から1分のところにビデオ屋ができ、
かぎっ子だった自分はビデオが観放題でした。
映画情報が乏しい子供だったので、
「あ行」から片っ端に観る荒行でスタートしました。
そのビデオ屋にはホラー映画が非常に充実しており、
いきなり「悪魔の~」シリーズからスタートした覚えがあります。
映画を観終わると「映画ノート」なる自己流の映画採点ノートに
星5つ評価で感想を書いていました。
このノートは、映画ばかり観て勉強しなさ過ぎてしまい
「漢字書き取りノート」に変換され
どこかにいってしまいました。
イラスト入りだったので、
「てがとれていたそうなひと」とか
「はだかのおんなのひとにパワーを吸われる」
と子供のダイレクトな表現があっただけに惜しまれます。
そして、なによりそのノートに掲載されているほとんどの映画が
星1つ~2つだったので、かなり苦戦していた様子が伺えます。
小学校低学年で「悪魔のいけにえ」はまだいいとして、
「グレートハンティング」「食人族」を観ていたと思うと、
当時の自分はかなりかわいそうです。
そのビデオ屋のSFコーナー(ほとんどホラー)を
コンプリートした後は、次の家から近いビデオ屋に向います。
そこでも「あ行」からスタートです。
なんと、また「悪魔の~」から始まっていたので、
またあのつまらない映画群をダブって観ると思うと
非常に気がめいるので、
苦し紛れに香港映画の「あ行」に逃げました。
続く
していたのを思い出しました。
12チャンネル お昼の時間帯の映画を観て
映画好きになったのが2~3歳頃の話。
幼稚園~中学生の頃、ビデオバブル創世記で
家から1分のところにビデオ屋ができ、
かぎっ子だった自分はビデオが観放題でした。
映画情報が乏しい子供だったので、
「あ行」から片っ端に観る荒行でスタートしました。
そのビデオ屋にはホラー映画が非常に充実しており、
いきなり「悪魔の~」シリーズからスタートした覚えがあります。
映画を観終わると「映画ノート」なる自己流の映画採点ノートに
星5つ評価で感想を書いていました。
このノートは、映画ばかり観て勉強しなさ過ぎてしまい
「漢字書き取りノート」に変換され
どこかにいってしまいました。
イラスト入りだったので、
「てがとれていたそうなひと」とか
「はだかのおんなのひとにパワーを吸われる」
と子供のダイレクトな表現があっただけに惜しまれます。
そして、なによりそのノートに掲載されているほとんどの映画が
星1つ~2つだったので、かなり苦戦していた様子が伺えます。
小学校低学年で「悪魔のいけにえ」はまだいいとして、
「グレートハンティング」「食人族」を観ていたと思うと、
当時の自分はかなりかわいそうです。
そのビデオ屋のSFコーナー(ほとんどホラー)を
コンプリートした後は、次の家から近いビデオ屋に向います。
そこでも「あ行」からスタートです。
なんと、また「悪魔の~」から始まっていたので、
またあのつまらない映画群をダブって観ると思うと
非常に気がめいるので、
苦し紛れに香港映画の「あ行」に逃げました。
続く
電灯
悪夢にうなされる時期が続いた。
子供の頃の夜。
暗闇の中、
電灯で円形に照らし出された地面が
一列に続く長い道を、自転車で走っていた。
寒い冬なのに何故か薄着で
風が吹くだけで痛みを感じる程だった。
一刻も早く家に帰りたい。
そんな記憶の中だった。
同じ間隔で続いていた明かりが、
一箇所だけ違った形になっていた。
よく見ると、人が立っているのが分かった。
帽子を深くかぶり、
まっすぐ下に向って長い黒いコートを着ている。
そして、寒さを紛らわすためなのか、
何かの音楽のリズムをとっているように、
肩を揺さぶっているような動作を繰り返していた。
更に彼に近づくと、妙な事に気が付いた。
帽子の位置、彼の頭の高さが妙に電灯に近い。
巨大だった。
異常にデカい男が、電灯の下で肩を揺さぶっている。
それが異様な光景だと気が付いたときには、
かなり近い距離まで来ていた。
気のせいなのか、
肩を揺さぶっているような動きが
さっきよりも早くなってきている。
近づくほどそいつの動きはかなりはやくなり、
ついには痙攣しているような動きに変わった。
変に刺激をしてしまいそうで、
引き返す動作に移れなくなっていたし、
自転車を後ろに向かせる動作で、
一瞬その場に留まる事が
なにかの隙をうんでしまいそうで
できず、横切るしかなかった。
そいつより先に見える電灯に向って、
全力でペダルをこぎ自転車を走らせた。
横切る瞬間、
何故かそいつの顔の方を向いてしまった。
後頭部から一気に髪の毛が逆立ってしまいそうな
悪寒がした。
スローモーションで、彼が通り過ぎてゆく。
顔は、逆光と帽子で真っ暗だった。
真っ暗な顔の視線は、こっちを見ていた。
通り過ぎた。
急に時間の速さが戻り、自転車が一気に加速したように
感じた。
振り返ると、
遠くなっていく真っ黒な巨人は
肩を揺さぶっている動作を繰り返しながら、
ずっとその電灯に立っていた。
ほっとして、再び自転車の速度を落とした。
呼吸するのもやっとの状態、
下を向いて息を吐き続けることしかできなかった。
それにしてもあれはなんだったんだろう。
気にはなったが、怖いので考えるのをやめ
帰ることに集中しようと、顔を上げた。
視線の先には同じ間隔で明かりが続いている。
その明かりの一箇所だけが、違った形になっていた。
子供の頃の夜。
暗闇の中、
電灯で円形に照らし出された地面が
一列に続く長い道を、自転車で走っていた。
寒い冬なのに何故か薄着で
風が吹くだけで痛みを感じる程だった。
一刻も早く家に帰りたい。
そんな記憶の中だった。
同じ間隔で続いていた明かりが、
一箇所だけ違った形になっていた。
よく見ると、人が立っているのが分かった。
帽子を深くかぶり、
まっすぐ下に向って長い黒いコートを着ている。
そして、寒さを紛らわすためなのか、
何かの音楽のリズムをとっているように、
肩を揺さぶっているような動作を繰り返していた。
更に彼に近づくと、妙な事に気が付いた。
帽子の位置、彼の頭の高さが妙に電灯に近い。
巨大だった。
異常にデカい男が、電灯の下で肩を揺さぶっている。
それが異様な光景だと気が付いたときには、
かなり近い距離まで来ていた。
気のせいなのか、
肩を揺さぶっているような動きが
さっきよりも早くなってきている。
近づくほどそいつの動きはかなりはやくなり、
ついには痙攣しているような動きに変わった。
変に刺激をしてしまいそうで、
引き返す動作に移れなくなっていたし、
自転車を後ろに向かせる動作で、
一瞬その場に留まる事が
なにかの隙をうんでしまいそうで
できず、横切るしかなかった。
そいつより先に見える電灯に向って、
全力でペダルをこぎ自転車を走らせた。
横切る瞬間、
何故かそいつの顔の方を向いてしまった。
後頭部から一気に髪の毛が逆立ってしまいそうな
悪寒がした。
スローモーションで、彼が通り過ぎてゆく。
顔は、逆光と帽子で真っ暗だった。
真っ暗な顔の視線は、こっちを見ていた。
通り過ぎた。
急に時間の速さが戻り、自転車が一気に加速したように
感じた。
振り返ると、
遠くなっていく真っ黒な巨人は
肩を揺さぶっている動作を繰り返しながら、
ずっとその電灯に立っていた。
ほっとして、再び自転車の速度を落とした。
呼吸するのもやっとの状態、
下を向いて息を吐き続けることしかできなかった。
それにしてもあれはなんだったんだろう。
気にはなったが、怖いので考えるのをやめ
帰ることに集中しようと、顔を上げた。
視線の先には同じ間隔で明かりが続いている。
その明かりの一箇所だけが、違った形になっていた。
特殊能力を持たないヒーローシリーズその1「スーパー!」
ヒーロー物「キックアス」は自分にとって素晴らしい作品でした。
エンターテイメントとしても、マニアックなネタとしても、
全てにおいて秀でている映画だと思いました。
幼い頃からアメコミを読んでいた自分にとって、
ヒーロー物のジャンルを全て掻っ攫われたような気分で、
これ以上は無いと思っていました。
しかし自分の中で、それを凌駕するヒーローが二人現れました。
それら二つの映画をそれを紹介しようと思います。
「スーパー!」
「美人の奥さんと結婚したこと」
「おまわりさんに「犯人はあっちにいきましたよ!」と言った事」
人生の最良の時がその二つしかないと思っている
幻覚症持ちでうだつのあがらない中年男性フランクは
ある日、最愛の妻を麻薬売人に寝取られてしまいます。
悲しみにくれ現実逃避をする彼は、
「ホーリーアベンジャー」という
どうしようもないデキのスーパーヒーロー番組を見た事で
妄想(幻覚)を見ます。
その妄想の中の神のお告げに従い
自前のコスチュームを作り
「クリムゾンボルト」と名乗り悪を懲らしめる決意をします。
体格に恵まれているフランクは、
最初の悪人に苦戦しながらなんとか撃退するものの、
より効率よく悪を倒すために
武器「レンチ」を手に入れます。
クリムゾンボルトは、
通り魔的にレンチの殴打を繰り返し、「暴行魔」として一躍有名に。
そこに、ヒーローにあこがれる少女が現れ、
自体はどんどんとんでもない方向に。
果たして彼は、最愛の妻を取り戻すことができるのでしょうか!?
というのがあらすじです。
アメコミヒーロー物の定義でもある
「正義とはなにか」の水準を
あくまで自己中心的な視点でしか
物事を捉えない男が行ったらどうなるのか。
彼が悪を倒すシーンは、
レンチで頭をカチ割るという表現がリアルに描かれ、
ただの暴力行為に見えます。
また、基本的には麻薬の売人や少年売春をする等の
反道徳的な行動をとった悪人を懲らしめますが
映画の上映に並んでいるとき
「列に割り込んだ」男女も同じくレンチでぶん殴ります。
彼の中は、小さい悪、大きい悪、
悪の行為であれば同じく裁くのです。
(感情的になって殴ったともとれます)
スーパー!にはこのようなシーンが多く存在し、
主観と他観の物事の違いをよくとららえている
ヒーロー物だと思います。
現実世界の主観正義を行うと、
とんでもない大惨事を引き起こす可能性がある・・・。
信念を持って行う行動には
なにか同情や共感めいたものが芽生えるかもしれませんし、
ただの暴行犯罪に見えるかもしれません。
ジャケットがどこにでもありそうな
「チープ」な作りになっていて
あまり興味をそそらない場合がたぶんにあるかもしれませんが、
非常に秀作です。
是非観てみて下さい。
ちなみに出演に
レインウィルソン、ケビンベーコン、エレンペイジ、リヴタイラーと
すごく有名な役者が出ております。
監督は「ドーンオブザデッド」の脚本、
「スリザー」の監督を務めたジェームスガンですので、
変なグロシーンは必見です。
スーパー! スペシャル・エディション [Blu-ray]/レイン・ウィルソン,エレン・ペイジ,リヴ・タイラー

¥4,935
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スーパー! スペシャル・エディション [DVD]/レイン・ウィルソン,エレン・ペイジ,リヴ・タイラー

¥3,990
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次回は「ディフェンドー 闇の仕置き人」を紹介します。
エンターテイメントとしても、マニアックなネタとしても、
全てにおいて秀でている映画だと思いました。
幼い頃からアメコミを読んでいた自分にとって、
ヒーロー物のジャンルを全て掻っ攫われたような気分で、
これ以上は無いと思っていました。
しかし自分の中で、それを凌駕するヒーローが二人現れました。
それら二つの映画をそれを紹介しようと思います。
「スーパー!」
「美人の奥さんと結婚したこと」
「おまわりさんに「犯人はあっちにいきましたよ!」と言った事」
人生の最良の時がその二つしかないと思っている
幻覚症持ちでうだつのあがらない中年男性フランクは
ある日、最愛の妻を麻薬売人に寝取られてしまいます。
悲しみにくれ現実逃避をする彼は、
「ホーリーアベンジャー」という
どうしようもないデキのスーパーヒーロー番組を見た事で
妄想(幻覚)を見ます。
その妄想の中の神のお告げに従い
自前のコスチュームを作り
「クリムゾンボルト」と名乗り悪を懲らしめる決意をします。
体格に恵まれているフランクは、
最初の悪人に苦戦しながらなんとか撃退するものの、
より効率よく悪を倒すために
武器「レンチ」を手に入れます。
クリムゾンボルトは、
通り魔的にレンチの殴打を繰り返し、「暴行魔」として一躍有名に。
そこに、ヒーローにあこがれる少女が現れ、
自体はどんどんとんでもない方向に。
果たして彼は、最愛の妻を取り戻すことができるのでしょうか!?
というのがあらすじです。
アメコミヒーロー物の定義でもある
「正義とはなにか」の水準を
あくまで自己中心的な視点でしか
物事を捉えない男が行ったらどうなるのか。
彼が悪を倒すシーンは、
レンチで頭をカチ割るという表現がリアルに描かれ、
ただの暴力行為に見えます。
また、基本的には麻薬の売人や少年売春をする等の
反道徳的な行動をとった悪人を懲らしめますが
映画の上映に並んでいるとき
「列に割り込んだ」男女も同じくレンチでぶん殴ります。
彼の中は、小さい悪、大きい悪、
悪の行為であれば同じく裁くのです。
(感情的になって殴ったともとれます)
スーパー!にはこのようなシーンが多く存在し、
主観と他観の物事の違いをよくとららえている
ヒーロー物だと思います。
現実世界の主観正義を行うと、
とんでもない大惨事を引き起こす可能性がある・・・。
信念を持って行う行動には
なにか同情や共感めいたものが芽生えるかもしれませんし、
ただの暴行犯罪に見えるかもしれません。
ジャケットがどこにでもありそうな
「チープ」な作りになっていて
あまり興味をそそらない場合がたぶんにあるかもしれませんが、
非常に秀作です。
是非観てみて下さい。
ちなみに出演に
レインウィルソン、ケビンベーコン、エレンペイジ、リヴタイラーと
すごく有名な役者が出ております。
監督は「ドーンオブザデッド」の脚本、
「スリザー」の監督を務めたジェームスガンですので、
変なグロシーンは必見です。
スーパー! スペシャル・エディション [Blu-ray]/レイン・ウィルソン,エレン・ペイジ,リヴ・タイラー

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スーパー! スペシャル・エディション [DVD]/レイン・ウィルソン,エレン・ペイジ,リヴ・タイラー

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次回は「ディフェンドー 闇の仕置き人」を紹介します。
ラ ペスティレンシア(禁断のバストアップ) ポールコモダ

「山の朝は早い」
さて、今回はいよいよ
ポールコモダさん最大の暗部
la Pestilenciaの紹介です。


女のゾンビ、または奇形の類ではありません。
第三期梅毒患者さんを、
そのまま造形にした
品の良くないバストアップです。



このキットに関しては、
かっこいー、ほしーは無く、
すげー、ひくー
という感じがしました。
昔、友人に腐ってる人間の死体の写真を見せられ
「ゾンビの映画のワンシーンだよ」
と言われた事があります。
その時はずいぶん出来の悪い造形だと思いました。
逆に、映画「食人族」の映画のワンシーンを見せられ
作り物にも関わらず
ものすごいリアルに感じ恐怖したことがあります。
大人になり、特撮やCG等の技術を知った今でこそ
作り物とそうでないものの区別がある程度できるようになったものの、
一枚の写真だけ見せられたり、
短いワンカットだけ見せられると
未だその境界線は非常に曖昧な気がします。
この暗黒面は良かれ悪かれ、
コモダさんの作品に反映されているのは間違いないと思います。
華やかでカッコいい物を作ってこその暗部、
暗部あってこその深くて説得力のある造形。
コモダさんは惜しげもなくその両面を
見せてくれる数少ない造形師ですが、
良いのか悪いのか、
どこをもってすごいと言うのかは
個々の良識ある判断で決めることになる気がします。
ちなみに自分は、コモダ造形というミーハーな気分だけで
買いました。
さて、次回は未定になってしまいましたが、
ワンフェスも近いことだし、
また面白そうなものがあったら紹介します。

「またハム食いにこいよ」
ヘルレイザー レザレクション ポールコモダ パズルボックスオルゴール

ヘルレイザー2に登場する、スキンレスジュリアを
ポールコモダさんがアレンジしたキット。

ジュリアとは、映画「ヘルレイザー」から登場する
主人公の義理の母で、性格の根底に悪が潜むおばさんです。
1では旦那の弟と肉体関係を結び、
色々あって最終的に裏切られて殺されます。
この姿は、2で地獄から呼び戻され
復活ままならず、
まだ体に肉や皮が不完全で
筋肉組織がむき出しになっている状態です。

ベースに転がっているこの人は、
ジュリア復活のため、生贄になった
自虐壁のある精神病患者です。
ジュリアに命を吸い尽くされているので、
ミイラみたいになっています。

体にある無数の傷は自分で切り裂いた痕なので、
ジュリアの所為ではないのです。

キットは、手首がメタルパーツ、
他は色々なレジン(ものによっては統一らしいです)でした。


体の流れが筋肉や背骨のラインで表現されていて、
そうとうなデッサン力を目の当たりにしました。
筋繊維等のモールドが素晴らしい中に
確かな造形力まで備わって、すごい威力です。
そして、こいつが来たタイミングで
何故かこんなものまで家に届きました。


これはパズルボックスのオルゴールタイプです。
このパズルボックスは「ヘルレイザー」に登場する
キーアイテムで、
この箱の謎を解くと快楽が手に入れられると言い伝えられています。

劇中同様、真ん中の部分を回せるようになっていて、
オルゴールが鳴りながらゆっくり回転します。
最後にもう一品

これは、山の男といって、
ヘルレイザーとは無縁の山に住む
一人の男をバストアップにしたものです。
釜で作った手製のオカリナを奏で
静かな夜に響いた音色を楽しむ世捨て人です。
さて、次回はいよいよ
コモダさん禁断のバストアップに触れていきたいと思います。
かなり暗黒度が高いので消されないか心配ですが・・・